空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 661
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764520

作品紹介・あらすじ

走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。ホープ自動車が出した「運送会社の整備不良」の結論に納得できない運送会社社長の赤松徳郎。真相を追及する赤松の前を塞ぐ大企業の論理。家族も周囲から孤立し、会社の経営も危機的状況下、絶望しかけた赤松に記者・榎本が驚愕の事実をもたらす。

感想・レビュー・書評

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  • 上下巻通しての感想
    横浜市内で実際に起きた事故をモデルにした物語。
    何の罪もない。何の過ちもない。
    突然に事故の加害者となった者。被害者となり命を失くし、家庭のあたたかさを失った者。
    絶対にミスをしてはならないとは言わない。
    けれど、ミスをしてしまったときの対応が企業の価値を決めると思う。
    企業を守るためにリコール隠しに必死になるようすは嫌悪感しかわかない。
    あらゆる手を使ってなりふり構わずに責任逃れをしようとする姿からは、大企業の間違った論理が大手を振ってまかり通る世の中の矛盾しか感じない。
    自動車のない日常なんて想像もできない。
    しかし、一瞬にして便利な生活アイテムも凶器に変わるということを忘れてはいけない。
    企業はいったい誰を相手に商売をしているのか?と問いたくなる。
    会社を、従業員を、そして家族を守ろうとする赤松。
    どんな妨害を受けても、ただひたすらに信じる道を進もうとする姿には痛みすら感じた。
    潔白を証明するためには企業の協力が必要だと・・・非を押し付けた相手は企業なのに・・・理不尽だ。
    企業の態度に憤慨しつつ、赤松を応援しつつ、被害者に涙しつつ、読み終えた。
    とても中身の濃い物語。
    何故「直木賞」が取れなかったのか不思議なくらいだ。
    どんなに険しい道であっても、必ず正しい者が勝つ。
    そんな世の中であってほしい。

    【横浜母子死傷事故】
    2002年1月10日、神奈川県横浜市において起きた事故。
    綾瀬市内の運送会社が大型トレーラートラックに自社所有の重機を積載して走行中していた。
    突然左前輪が外れ約50mを転がり落ち、ベビーカーを押して歩いていた母子3人を直撃(ガードレールはなかった)。
    母親は死亡、長男と次男も軽症を負った。
    事故車両はハブが破損、タイヤやホイール、ブレーキドラムごと脱落したことが判明。
    三菱自工が欠陥を認めるまでの間、事故車両を運転していた運転手自宅には嫌がらせが相次いだ。
    男性が営んでいた運送業は結果廃業に追い込まれる。

  • 親父の後を継いで懸命に運送業を営んできた赤松さん。
    突然、社のトラックの前輪が外れて主婦を直撃。即死。
    銀行は融資を差し止め、子供はイジメに合い、辞めて行く社員。
    窮地に追い込まれていく。
    一方、赤松のトラックを製造するホープ自動車の内部でもきな臭い動きが。
    暗躍する雑誌記者。
    真実はどこに?
    下巻へ続く!

    うおー!お弁当箱でも一冊で読むべきだった。
    下巻は会社に置いてきちゃったし。
    上巻はひたすら忍耐の赤松さん。
    同業者に助けられたり、若い整備工モンタがいい奴だったりで救われるところもあるものの。
    確かにジャッキー・チェンじゃないけどさ、苦しみが深いほど逆転したときは爽快だけど、上下巻でこれはちょっとキツイ。いや、私が二冊持ち歩けばよかったんだけどさ。

  • 自分の利益を優先し、やってはいけないことはしない組織の一員でいたいと思う。しかし、赤松社長や沢田のように、強く行動できるだろうか。正しい行動をするのは難しいのかもしれない。さて、悪は一掃されるのか、ちゃんと痛い目を見てくれるのか、後半に注目だ。

  • 上巻は災難続き、赤松社長の苦労が伝わる。本筋のタイヤの話だけでなく、PTAの話が出てきたり、門田の話があったりで飽きさせない。どん底から逆転するのがわかっていながら、赤松社長の人柄に感情移入してしまう。一気読み。

  • 三菱ふそうタイヤ脱輪事故をモチーフにした作品。
    運送会社、銀行、トラック製造会社が絡む人間ドラマが最高!特に大企業内のヤリトリがリアルで妙に共感する部分が多くページをめくる手が止まらなかった。まさに最高傑作!!

  • 映画の公開に合わせて観ました。
    原作があるものは、できるだけ原作を読んでから映画を観ることにしているのですが、すでに公開され、予告も流れているので赤松、沢田、井崎は、それぞれ配役が頭の中で動いています。
    リコール隠し、欠陥隠ぺい、どれもが当時のことを思い出させます。
    迷い揺れながらも大企業に抗う赤松の姿は
    企業人としての良心であり
    譲れない生き方は思わず応援したくなります。
    記録になく、記憶になければないということが通る世の中で
    映画が公開され、再び原作が読まれる意義を感じます。
    さあ、下巻です。

  • やっぱり池井戸さん最高に話がうまい。
    特に下巻は、これぞ!というシーンを何度も読み返してしまいました。映画楽しみ!

  • 映画化と聞いて久々の池井戸作品以前から気になっていたのですが、寝不足になりそうです。上巻一気読み、下巻に突入です!

    • sugar-bookさん
      めいちゃんオススメですよー
      めいちゃんオススメですよー
      2018/06/21
  • 走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。ホープ自動車が出した「運送会社の整備不良」の結論に納得できない運送会社社長の赤松徳郎。真相を追及する赤松の前を塞ぐ大企業の論理。家族も周囲から孤立し、会社の経営も危機的状況下、絶望しかけた赤松に記者・榎本が驚愕の事実をもたらす。

  • 【公式談話室企画】投票締切 7月2日まで!池井戸潤作品、初の映画化!好きな池井戸作品を投票してくれたかたの中から抽選で『空飛ぶタイヤ』上・下巻セットを5名様へ!
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    http://soratobu-movie.jp/

    その事故は事件だった!直木賞候補の話題作
    トレーラーの走行中に外れたタイヤは凶器と化し、通りがかりの母子を襲った。原因は「整備不良」なのか、それとも……。圧倒的エンターテインメント巨編!

    父親の後を継ぎ運送会社を経営している赤松徳郎だが、自社トラックがタイヤ脱輪事故を起こして死傷者を出してしまった。原因を整備不良とされ警察からの追及を受ける赤松。会社も信用を失い、倒産寸前の状態に追い込まれてしまう。しかし自社の無実を信じる赤松は、トラック販売元、巨大企業ホープ自動車の欠陥を疑う。

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