空飛ぶタイヤ(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 6908
レビュー : 773
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764537

作品紹介・あらすじ

事故原因の核心に関わる衝撃の事実を知り、組織ぐるみのリコール隠しの疑いを抱いた赤松。だが、決定的な証拠はない-。激しさを増すホープグループの妨害。赤松は真実を証明できるのか。社員、そして家族を守るために巨大企業相手に闘う男の姿を描いた、感動の傑作エンターテインメント小説。

感想・レビュー・書評

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  • トラックの脱輪による死亡事故。
    その原因、責任の所在を巡る大手自動車メーカーホープVS赤松運送の闘い。
    面白い!とにかく面白かった。
    正義とは?信念とは?
    言葉で書くと簡単だけど、それを貫き通すことの難しさ。
    ラストには赤松社長、家族、従業員、そして高幡刑事に拍手喝采!

  • 上巻でかなりヒートアップしてしまい、子どもに当たったりしたのを反省。ビブリアを挟んでクールダウン、したはずなんだけど、読み出したら加速して熱くなってしまった。
    赤松さんの窮地は中々好転せずヤキモキ。
    それでも踏ん張る赤松さん。自力で、自分の足で真相に近づいていく。
    拓郎くんの男気、はるな銀行の誠実、某運送屋技術屋の意地、PTAの仲間。
    赤松さんを後押しする人たちに胸が熱くなる。

    45.319.そして369頁。
    とにかく今までの悶々がスカッとする。私もなだらかな海面がぐんとせり上がってきた。
    最後は驕りと慢心に足をすくわれたような気がしなくもないけれど。
    とにかく、赤松さんの不器用なまでの潔さが清々しい。
    PTAのことだっていくらでも根廻しが出来ただろう。
    「俺はとことん愚直でいく」
    馬鹿にする人も多いだろうけれど、ラストの爽快感はそれだからこそ。
    御天道様はいつだってみてる。

    「将来を思い描くのは、それがなんであれ、またどんな時であれ、素敵だ。」

  • 読後に震えるような感動を覚える作品には、なかなか出会えない。この作品がまさにその一つである。

    上巻の感想にも書いたのだが、財閥系大企業のコンプライアンスに深く斬り込んだ傑作小説。赤松という熱血漢の愚直な社長が率いる中小企業と財閥系大企業の闘いが、学校、警察、出版社、銀行をも巻き込み、ダイナミックに描かれている。

    赤松の勝利も嬉しいのだが、事件を巡る被害者遺族、赤松の家族、赤松運送社員の大きな変貌も非常に嬉しかった。

    また、逆の見方をすれば、品質上の大きな欠陥を隠蔽しようとする大企業の失墜の過程も非常に興味深いものであった。

  • 勧善懲悪――水戸黄門をはじめとする時代劇に代表されるように、日本人はこの手の話が大好物であろう。『空飛ぶタイヤ』もまた、時代背景は江戸、平成と異なるが、この系譜に名を連ねる、いわば甘い汁を吸う悪代官をやっつける町人の味方という構図に当てはまる物語であった。
    空飛ぶタイヤは奇しくも自分にとって、平成最後に読了した本ということになったが、世の中が十連休に浮かれ、その間に年号が「令和」に変わり、一見平和が訪れたかに見える日常も、ニュースでは連日暴走した車の犠牲となった痛ましく、理不尽で、憐れな人たちが報じられている。これらの「事実」は、ニュースではあっという間に消費され、風化してしまう。だからこそ、この物語の存在が重要なのである。
    事実を下敷きとして、池井戸氏はそのディテールをおのが想像力を駆使して物語に仕立て上げた。この想像力こそが作品にリアリティをもたらしている。そして、リアリティは読者の読むことへの推進力となるのである。
    事実(と呼ばれるもの自体、実は多分に脚色されていることも多いが)を伝えるニュースでは感じ取れない勧善懲悪を、久しぶりに思う存分楽しめた。組織という巨人をバックに自己正当化を繰り返し試みる奴らに下される鉄槌こそ、最高のカタルシスであることをこの本は教えてくれる。

  • 面白かった!読んでいて楽しいとはこのことだと思う。登場人物達の視点で主観的な描かれ方がされているため感情移入しやすい。くだけた読みやすいことばで話が進んでいくのもまた一気読みに拍車をかける。最後の展開は予想できる話なのに、そこに行き着くまでに繰り広げられる人間関係のドラマに引き込まれてしまった。登場人物と共に一喜一憂して、読み終わったときに達成感を感じるほどである。これはくせになりそう。

  • うわー、びっくりするくらい面白い!!
    レビューも評価が高めなので期待はしていましたが、想像以上。こういう時、どう表現していいのか…、自分のボキャブラリーの少なさに歯痒くなります。
    心震わすとはこういう事なのでしょうか、とても充実した読後感です。

    池井戸潤の作品は初めてでしたが、序盤から加速度を増すばかり、息つく暇もないです。

    実際に起きた事件が題材になっているという事で、私にもその事件はまだ記憶に残っているし、とてもフィクションとは思えない現実感がありました。

    感動した、とひと言で済ます事が出来ないくらい何度も目頭が熱くなりました。オススメです。

  • 泣けます。結末が気になって寝る間を惜しんで最後まで一気に読んでしまいました。ドラマにもなっているし映画にもなっていてそちらにも興味が湧いてきたので是非見たい。久しぶりに読書で寝不足。やっぱり、活字は映像より好きかもしれません。そんなことを思い出させてもらいました。最後のメイン銀行との決別のシーン最高です!

  • 感動した!
    最愛の妻を失いながらも、前を向いて一歩を踏み出そうとする柚木さんの姿に感動した。

  • 1906 涙無しでは語れない文句無しの面白さ。悩みながらももがきながらも、その姿勢と生きざまがカッコいい!!

  • 読みたかった書籍の1つ。某企業になぞられて起きた事故のことかと思いましたが違いましたね。事故がホープ自動車やホープ銀行や学校までも赤松と家族を苦しめる。池井戸ワールド全開の傑作本。

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著者プロフィール

池井戸 潤(いけいど じゅん)
1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学文学部および法学部を卒業。子供の頃から本に親しみ、作家を志すようになる。『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。以降、2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、2011年『下町ロケット』で直木賞をそれぞれ受賞。他の代表作に、半沢直樹シリーズ『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』、花咲舞シリーズ『不祥事』、『空飛ぶタイヤ』『民王』『ルーズヴェルト・ゲーム』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』など。多くの作品がドラマ化・映画化されており、特に「半沢直樹」と「下町ロケット」は非常に高い人気を誇った。 2019年6月21日、人気作『陸王』が文庫化される。2019年7月開始の大泉洋主演ドラマ『ノーサイド・ゲーム』原作を担当し、6月14日に単行本化。

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