ハヅキさんのこと (講談社文庫)

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  • 講談社 (2009年11月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784062765060

作品紹介・あらすじ

かりん、という琺瑯の響き。温泉につかったあと、すっぴん風に描く眉。立ち飲みで味わう「今日のサービス珈琲」。
48歳、既婚者で「中途半端」な私が夢中になった深い愛――。さりげない日常、男と女の心のふれあいやすれ違いなど、著者独自の空気が穏やかに立ち上がる。虚と実のあわいを描いた掌篇小説集。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

日常の中に潜む心のふれあいやすれ違いを描いた短編集で、26編の物語が収められています。軽やかな読み口ながらも、各話には深い意味が込められており、短い時間でもじっくりと味わえる内容です。著者の独特な世界...

感想・レビュー・書評

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  • 掌篇小説集。少ない言葉のはずなのに余韻がしっかりとある。

  • あとがきにもあった通り、『知っている』人に出会う話と『いろいろな恋愛』に関する話の二種類からなるショートショートの作品群。どの作品もしっかり中身が深く一語一語にはっきりと意味を感じられ、川上ワールドを体験できた。小物もよく使っており、ともすれば読み飛ばしてしまいそうになる所もしばしば。短いながらも一話ずつ噛みしめるようにして読め、ちょっとした隙間時間にちょうどよかった。個人的にはかすみ草が好みだった。評価の星は3.5をつけたいが、システム上できないため4。

  • 人生のなかの、何ともないような、でもいつまでも覚えているような記憶を思い返して書いているみたいな感覚の短編。

    2022-21

  • 川上さんはサラリとした描写が巧みですね。世間では孤独とされている人の世界を描くのが上手い気がする。

  • 過去に関わりを持ったひとたちへの想い。
    満たされているようないないような。居心地が良いような悪いような。
    妙に曖昧な感じがいいです。

    ささやかな掌小説の中に、いろんな思いがぎゅぎゅっと詰まっていて、温かさが溢れてきます。

  • 掌編集。

    川上弘美先生らしい、独特の雰囲気を持つキャラクターや恋愛とも友情とも別の執着「くせになる」という言い回し(「琺瑯」)は好きだ。

    今作は「ざらざら」「パスタマシーンの幽霊」「おめでとう」等に比べると、幻想性はやや薄く現実的な話が多い。近く深いようで、でも完全には混じり合わない人との距離感だとかは心地よい(恋愛に至らなかったもどかしさもあるが…)
    エッセイで綴られているエピソードを思い出させる、川上先生を思わせる語り手の話もある

    しかし、登場人物の年齢が高めだったり現実のシビアさが強い作品も割と多くどこか遠く感じたりも。「疑惑」や「かすみ草」は嫌だな…と思ってしまい疲れる。それだけ「嫌な感じ」を上手く描き出しているという事だが…疑惑の初枝も夏彦も言動ややっている事がとにかく苦手、「かすみ草」はすごくしんどい。それ故にこの一冊の評価は他より1つ下がる。

  • 短編よりも短い10ページほどのお話ですぐに読めてしまった。短いだけに細かい説明がなく読み手の想像をふくらませなければならない部分もある。20年前のこと、とかもあるから短い話の中にその人の半生にまたがっていたりするから行間を読んでじっくりと文章を読むとまた違う感想になりそうだ。

  • 解説にあった、
    「一気に読むより、一ページずつ、一本ずつじっくりゆっくり読むにふさわしい本だと思う。」

    川上弘美さんの作品はどれもそう。この作品も、一つ一つ大切に読んだ。

    日常のなんでもなさを切り取ったお話が好き。
    でも「疑惑」が実は一番面白かったかな。

  • とてもよかった。短い物語を、読むというよりも吸収する、という感じでした。じゅわじゅわ染み込んでくる感じ。どの表現も見逃したくなくて、一文字一文字なめるようによみました。
    景気悪く、捨てた。という部分は本当にその川上さんのセンスがあふれていて、どうにか誰かにこの素晴らしさを伝えたくて部分的に夫に読んで聞かせました。
    貸してくれた先輩に感謝。

  • 日常でふと感じる違和感や雰囲気が表現されてて、ああわかるなあ〜と、ゆったりした気持ちになれる作品。

  • 書き始めの一行から、何気ないちょっとした生活の中に入って、淡々とした物語が始まる。
    すっと終わりがくるけど、その余韻がたまらない。
    作品の中では「琺瑯」「浮く」「森」が好き。

  • 短編でありながら、行間の余白というか、語らずして語られていることが多く、空気感が伝わってくる作品ばかり。特に気に入っているのは、「琺瑯」「かすみ草」「床の間」「白熱灯」「動物園の裏で」「吸う」。すべてを語りきらない余白が、人間の世界の認識のしかたってこうだよなと、逆にリアリティをもって迫ってくる。引っかかったり、急にとんでもないところへ飛んだりする筋運びも、現実はたしかにこんな感じだと、腑に落ちる。作品の世界に浸った後で、自分自身の現実が、これまでとは違う見え方をしていることに気付いた。

  • シュートショートが25話。

    エッセイのような短い話がブツッと終わる感じに最初は馴染めなかったけど、1冊読み終えるころにはこういうのも悪くないなと思うようになっていた。

    言葉の選び方が上手い作家さんだなぁと思った。

  • 23個のちいさな短編集。冒頭の2、3行でふわっと情景が立ち上がって、ふしぎな余韻を残し、去っていく。
    清潔な物語だなあと思った。ひとりひとりが、しゃん、としている。
    日本語が美しいからそう思うのかな。
    「疑惑」や「かすみ草」は、初期の川上弘美っぽいドロリとした感じもある。
    解説もすばらしい。

    • mizutetsuさん
      >解説もすばらしい。

      そですね。
      柴田さんの解説が正しすぎて、あえてここで内容を論評する必要が感じられなかったくらいです(笑
      >解説もすばらしい。

      そですね。
      柴田さんの解説が正しすぎて、あえてここで内容を論評する必要が感じられなかったくらいです(笑
      2010/06/02
    • rinnさん
      >mizutetsuさん
      完璧な解説ですよね(笑) 解説まで読んで、また最初から読み直すと、よりくっきり、世界観が浮かび上がってくるような。...
      >mizutetsuさん
      完璧な解説ですよね(笑) 解説まで読んで、また最初から読み直すと、よりくっきり、世界観が浮かび上がってくるような。解説まで含めてひとつの作品みたいです。
      2010/06/09
  • ありそうでなさそうな日常がありそうに綴られる。
    そこはかとないデジャヴに寂しくて柔らかな気持ちがこみ上げる。
    かなり好き。

  • とっても短い短編を集めた短編集。登場人物がみんなひょうひょうとしていてつかみ所がない。川上弘美の小説はいつもそう感じる。「森」50歳になってから好きだった幼なじみに再開する話が好きだった。それぞれの視点から描かれる浮気を疑う連作の「疑惑」もいい

  • 短編集。

  • ビターな短編集。

  • 25の掌編小説集。
    どの作品も余韻が心地好い。綺麗にまとまっているとかオチがつくわけではないが、空間や時間の広がりがふわっと薫り作品の奥行きを感じさせる。
    川上作品は語りすぎない行間が魅力的だ。
    読み手の想像力を掻き立てながらも、そっと予感を残していく。
    挙げればキリがないけれど、「琺瑯」「グッピー」「かすみ草」「ハヅキさんのこと」「島」が特に好きだ。

  • ほぼ同じような展開

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著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」(芥川賞)『神様』(紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)『溺レる』(伊藤整文学賞、女流文学賞)『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)『水声』(読売文学賞)『大きな鳥にさらわれないよう』(泉鏡花賞)などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川上弘美の作品

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