ハヅキさんのこと (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1046
レビュー : 113
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062765060

感想・レビュー・書評

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  • 短編でありながら、行間の余白というか、語らずして語られていることが多く、空気感が伝わってくる作品ばかり。特に気に入っているのは、「琺瑯」「かすみ草」「床の間」「白熱灯」「動物園の裏で」「吸う」。すべてを語りきらない余白が、人間の世界の認識のしかたってこうだよなと、逆にリアリティをもって迫ってくる。引っかかったり、急にとんでもないところへ飛んだりする筋運びも、現実はたしかにこんな感じだと、腑に落ちる。作品の世界に浸った後で、自分自身の現実が、これまでとは違う見え方をしていることに気付いた。

  • シュートショートが25話。

    エッセイのような短い話がブツッと終わる感じに最初は馴染めなかったけど、1冊読み終えるころにはこういうのも悪くないなと思うようになっていた。

    言葉の選び方が上手い作家さんだなぁと思った。

  • 23個のちいさな短編集。冒頭の2、3行でふわっと情景が立ち上がって、ふしぎな余韻を残し、去っていく。
    清潔な物語だなあと思った。ひとりひとりが、しゃん、としている。
    日本語が美しいからそう思うのかな。
    「疑惑」や「かすみ草」は、初期の川上弘美っぽいドロリとした感じもある。
    解説もすばらしい。

    • mizutetsuさん
      >解説もすばらしい。

      そですね。
      柴田さんの解説が正しすぎて、あえてここで内容を論評する必要が感じられなかったくらいです(笑
      >解説もすばらしい。

      そですね。
      柴田さんの解説が正しすぎて、あえてここで内容を論評する必要が感じられなかったくらいです(笑
      2010/06/02
    • rinnさん
      >mizutetsuさん
      完璧な解説ですよね(笑) 解説まで読んで、また最初から読み直すと、よりくっきり、世界観が浮かび上がってくるような。...
      >mizutetsuさん
      完璧な解説ですよね(笑) 解説まで読んで、また最初から読み直すと、よりくっきり、世界観が浮かび上がってくるような。解説まで含めてひとつの作品みたいです。
      2010/06/09
  • ありそうでなさそうな日常がありそうに綴られる。
    そこはかとないデジャヴに寂しくて柔らかな気持ちがこみ上げる。
    かなり好き。

  • 日常でふと感じる違和感や雰囲気が表現されてて、ああわかるなあ〜と、ゆったりした気持ちになれる作品。

  • 疑惑

  • とても短いお話がたくさん、でもどのお話もすっと世界に取り込まれる感じが好きでした。
    ありそうでなさそうな出来事。中には、川上さんの実体験なのかな?と思うようなお話もありました。
    ぼんやり始まって、ぼんやり終わる、でもはっとするお話です。後からじわじわきます。
    どれも好きなのですが、「ぱちん」と「島」がなんだか良かったです。こんなこと、いつか起こりそうだな、と思うと楽しいです。

  • 川上弘美が好きだ。どうしても好きだ。

  • だめなものはが印象的。前半より後半のほうが好みな気がした。前半は、つかみどころがなさすぎた。

  •  人懐っこいんだけど、煩わしく付きまとわれるわけでもなく、ちょうどいい距離でススーっと入ってくる、僕にとってはそんな文章を書いてくれる作家の一人。
     短い作品が26編。
     ドラマチックな出来事や奇妙なキャラクターが登場するわけでもないのに、読み終わった後の余韻がとても心地よい。
     いや、考えてみれば、奇妙な出来事も奇妙なキャラクターも登場している。
     でもそれら全てが、当たり前の日常の一部のように、そこにある。
     そんな情景が愛おしくもあり、切なくもあり、だから抱きしめたくもなる。
     そんな作品。

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