密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社文庫)

著者 : 歌野晶午

• 講談社 (2010年1月15日発売)

感想・レビュー・書評

[takoさんの感想 · 2023年5月13日]

自分の起こした殺人事件を推理ゲームとして披露しあう、狂気に満ちた5人組。

やることが全体的にぶっ飛んでて、全体的に再現できそうで、できなそうな絶妙な犯行。
ただ、躊躇なく殺人できるのはやっぱりぶっ飛んでるな。

ハンドルネームで呼び合ったり、見た目で呼んだりと誰が誰なのかイマイチイメージしづらかった。
☆3.3

[nob274さんの感想 · 2023年3月11日]

「現実の殺人を行う探偵ゲーム」と設定はぶっ飛んでいるけど、一つ一つの謎解きは予測可能な範囲かなぁ。まぁ、最後の殺人の被害者は予想外だったけど。
最後、素顔をさらしてオフラインで会う部分の展開がちょっと雑な印象がある上に尻切れトンボのまま「To be Continued」で締めている。次作で回収するのかもしれんから、とりあえず次作も読まないとだな。

[くらげさんの感想 · 2023年2月4日]

人間ってよくこんなこと思いつくなと思う。登場人物達に対して。読みながらパソコンのタイピング音も実地調査の足音も全部聞こえてくる。ずっと画面の中の世界だけど最後一気に現実世界に戻される瞬間が好き。ドッキリ仕掛けられた感覚。干支の殺人がすごく好き、というか凄すぎてもはや関心の域。でも実際捕まらないようにあんな事を繰り返すのか可能なのかなとも思ったりする。本だからファンタジーなのか、で終わるけど。

[ぱらぴろぽんさんの感想 · 2023年1月5日]

葉桜ぶり
思ってたよりコミカル

[たゆさんの感想 · 2022年12月23日]

最初の方は退屈だったけど、途中から先が気になって読むスピードが上がった。それだけに、続くとなったのが残念。完結して欲しかったな。

1冊の本の中にこれだけ色んな殺人方法を盛り込んで、ネタ切れにならないのかなーとか変な心配するぐらい人が殺される。けど、すごく客観的に見てるからか不思議と怖い感じはなかった。

[kmykgyさんの感想 · 2022年12月17日]

ん〜おもしろい
個性豊かな殺人マニアが、AVチャット越しに各人が犯人となった事件を推理する物語。犯人はわかった上でトリックを話し合う。だが、最後にはオフ会よろしく、みんなが集まることになるが…。

歌野さんの読み物は「葉桜〜」しかないが、仕掛けが良くできており、最後に何かある感じの印象がある。

[zurappeさんの感想 · 2021年5月22日]

何故誰も警察に捕まらないのか？！と思いつつ読んだ。
実際に人を殺して来て、それにまつわる謎をオンライン仲間で当て合うストーリー。何で誰も捕まらない？！
登場人物達が謎解きのために人を殺して来てケロッとしている事には抵抗を感じるけど、沢山のトリックに触れられるという意味では面白い。
この作者はミステリーが本当に好きなんだろうな〜と思う。トリックも良く考えてあるし、先人のミステリー作家や作品にも触れられていることが多くて、そちらの作品も読んでみなきゃ…と思わされる。

さて、終わり方！これ、シリーズで読まないとダメじゃん。だって気になるじゃん！でした。

[アルファさんの感想 · 2021年5月6日]

実際に自分の手で起こした殺人事件をベースに、謎解きゲームをオンラインで出し合う5人の不思議なコミュニティ。殺人犯なのにどこかコミカルな5人のやりとりと、スタンダードながら幅広く殺人の法則性当て、アリバイトリック崩し、密室殺人、等等の本格ミステリ仕立て、5人の推理ゲームという設定だから間違えやすい推理についても誰かが推理して出題者が違うとツッコむ形式で分かりやすく解説されるし(実際、途中までは分かっても最後のピースが上手くハマらない…というネタも多く正解を見てなるほど！となったエピソードも)、「軽くて重い」一冊。トリックに重きを置いてミステリを読む人向き。
伴道全教授が天然というか癒しキャラだった

[sinnbaさんの感想 · 2020年3月30日]

やっぱり、本格物は面白いなー。
実際にこんなゲームが行われていたとしたら、恐怖以外の何物でもないのだけど、現代社会では実際に起きていてもおかしくはないだろうね。
それにしても、殺人者であり探偵でもある５人のキャラが実に良い。殺人者である以前に５人とも異常者であることは間違いないのだけど、それぞれキャラがたっていて、会話中心に物語も進むのでテンポが良く読んでいて全く飽きない。またそれぞれの正体が分かった時のギャップも良かった。ネットの匿名性ってやっぱりすごいなと改めて実感。
こんなことを書いている自分も少し異常者なのかと思ってしまうが、最初から最後までワクワクされっぱなしだったな。これは、続編も絶対に読んでしまう！

[eriko310さんの感想 · 2017年6月18日]

いやぁ〜面白かった！

最初は、一つ一つの事件をゆっくり楽しもうと思ってたのに、気づけば早足で最後まで読み切っていました。

頭狂人、伴道全教授、ザンギャ君、axe、044APDの五人がネットでの推理ゲームをする。ただし、それは問題の出題者が実際に起こした殺人事件だった。

頭狂人の正体。
044APDの正体。

叙述トリック見事でした！
続き凄く気になります！！

著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」