スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.33
  • (2016)
  • (1291)
  • (509)
  • (77)
  • (17)
本棚登録 : 11855
レビュー : 1215
  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062765572

作品紹介・あらすじ

莉々亜が新たな居住者として加わり、コーキに急接近を始める。少しずつ変わっていく「スロウハイツ」の人間関係。そんな中、あの事件の直後に百二十八通もの手紙で、潰れそうだったコーキを救った一人の少女に注目が集まる。彼女は誰なのか。そして環が受け取った一つの荷物が彼らの時間を動かし始める。

感想・レビュー・書評

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  • 下巻の展開でスッキリ!

    コーキが初めて、環と公式にあった時「お久しぶりです」って、変だなぁと、でも、絶対に意味があるはずと思いながら読み進めたので、その意味がわかった時は感動した。

    あの事件の直後にコーキを助けたいがために送った128通の手紙を毎日送り続けた環のコーキへの憧れと、コーキの環さんへの感謝の気持ちが、ふたりを絆をより強くし、そしてその絆が恋愛の絆へと変わっていったと感じる。これって、やっぱり恋愛モノだよなと、改めて意識する。

    コウちゃんを模倣した作品に対しての環のコーキの編集者・黒田智志への対抗も環の少女時代がわかれば納得もいく。『ダークウェル』の原稿が、作者のいるはずのない『スロウハイツ』に送られてきたこと。
    この時を境に流れが変わり、もしかしてという想像を楽しみながら読んでいくことになった。

    推理小説でもなく、展開の意外性もないが、こうあって欲しいなぁという着地点に到達した感が残る作品であった。
    少し、ウルウルしそうにはなりながら、スッキリとした後味で終わった。

  • この本もきっと誰かにとっての「辻村ブランド」になるのだろう。

    学校と家庭が世界のほとんどを占める十代前半にとって、この二つに居場所を見いだせなければ、これほどつらいことはない。
    そんな時、息苦しい密閉空間に小さな窓を開いて風を通してくれるのが物語の存在だ。
    生きるか死ぬかの瀬戸際(比喩ではなく)に、あの本の続きが読みたい、次号の漫画が待ち遠しい、来週のアニメが気になる、やりかけのゲームをクリアしなければ、などが明日へのモチベーションになるというのは決して大袈裟な話ではないことを僕は知っている。

    古いかさぶたを剥がされ、むき出しの柔らかい部分をなぞるようなひりひりとした感触。
    そのかさぶたを集めて作った甲冑をまとい、血を流しながら行軍する赤羽環。
    暗く冷ややかな泉を湛えつつ空を仰ぐ狩野荘太。
    封印しながらも大切に抱えていた箱から、ようやく鋏を取り出す長野正義。
    はじめからわかっていた森永すみれ。

    苦手だと思っていた人々はいつしか気になる存在になり、やがて愛おしくなっている。どうでもいい人ならば最初から心に引っかからない。そういうものだろう。
    大人になったいまでは、アクロバティックな綱渡りを繰り返しながらもぎりぎり魂は売っていない(いや悪魔と契約はしているのか?)黒木がかわいく思える。
    千代田公輝はずっと格好良かった。

    何かを生み出す人(クリエイター)はそれだけで偉い。
    感想を言ったり、批評したり、あるいはケチを付けたり、そんな人達よりも圧倒的に偉い。
    脳みそを絞り、体を動かし、0を1にする。
    それだけで尊敬に値する。

    何の意図もなく書いていた物語でも、どこかの誰かの力になっている。もし作者がそれを知り肌で感じた時、その何倍の力を生み出すのだろうか。
    その力がリングのように巡って広がっていけばいい。
    世界は家と学校の往復だけじゃない。
    スタートダッシュは負の感情でもいいから、はやく大気圏を突破して太陽の光をエネルギーに代えてほしい。

    僕は誰に向かって言っているのだろうか。
    それでも、どこかの誰かに届いてほしい。

    (物語はもちろん素晴らしいが、ミステリとしても一級品だと思う。最終章の伏線回収は言うに及ばず、その他さまざまな「正体」を示唆する描写や表現の細かさに、上下巻を読み返してみて驚く。
    あと『とっても!ラッキーマン』を急に読みたくなったのは僕だけだろうか。)

    • kwosaさん
      koshoujiさん!

      コメントありがとうございます。

      どうしていままで「辻村深月」を読んでこなかったんだろう。
      そんな思いを抱えつつも...
      koshoujiさん!

      コメントありがとうございます。

      どうしていままで「辻村深月」を読んでこなかったんだろう。
      そんな思いを抱えつつも、楽しみがたくさん残っていると考えれば嬉しくなります。
      koshoujiさんのおすすめを踏まえつつ、しばらくは講談社路線を読み進めようかと思っています。

      終盤でたたみかけるように真相が明らかになっていく展開はカタルシスを感じるとともに、まさに「涙腺決壊」ですよね。
      人間の優しさをストレートに描くのではなく、上質のエンタテインメントに仕立て上げる手腕も素晴らしく、多くの方々に愛されるのもよくわかります。

      最新作、楽しみですね。
      これからも辻村深月さんをゆっくりと追いかけていきます。
      2013/03/21
    • koshoujiさん
      こんにちは。返事が遅くなりました。
      「スロウハイツ」の次に好きなのは、何と言っても「名前探しの放課後」です。
      「スロウハイツ」同様、最後...
      こんにちは。返事が遅くなりました。
      「スロウハイツ」の次に好きなのは、何と言っても「名前探しの放課後」です。
      「スロウハイツ」同様、最後は号泣で、涙が止まりませんでした。
      ただ、この作品にはラストの仕掛けに対して予備知識がないと意味が分からない部分があるので、
      その意味を理解するためには、先に「ぼくのメジャースプーン」を読んでおいた方が良いかもしれません。
      まあ、そこをさらりと読み飛ばせば、とりわけ気にすることもないのですが。
      2013/03/26
    • kwosaさん
      koshoujiさん

      お返事ありがとうございます。

      『名前探しの放課後』本当に良さそうですね。
      みなさんのおすすめを総合すると『凍りのく...
      koshoujiさん

      お返事ありがとうございます。

      『名前探しの放課後』本当に良さそうですね。
      みなさんのおすすめを総合すると『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』を読んで『名前探しの放課後』という流れがいいのかもしれませんね。
      せっかくなので存分に楽しみたいと思います。
      おすすめありがとうございます。
      2013/03/26
  • 上巻が多少ダレ気味だったが、下巻の半ば以降から一気に加速。
    小さなエピソードも台詞もすべてが、実に鮮やかに回収されてラストへと向かう。
    赤羽環の設定が何故こんなにえぐいのか。
    スロウハウスに作家のチヨダコーキが住まうのは何故か。
    何故登場人物たちの距離がこんなに近いのか。
    今ではよく分かる。
    これは、コーキの純愛をからめたクリエイターたちの成長と再生の物語だ。
    お互いがお互いから何かを受け取り、何かを与え、そして新しい階段を昇って行く。

    物語が人生を支える。
    そんなことを言うと陳腐に聞こえるが、誰の人生の中でも、一冊の本や一本の映画が、あるいはひとつの曲が、心の支えだった時があることだろう。
    大人になっても忘れらない名作や名曲も、ひとつやふたつではない。
    それは、間違いなくあなたの一部となり、成長を後押ししてくれたものだからだ。

    『私は虚構と現実がごっちゃになったりはしていないし、自分の現実をきちんと捉えたその上で、チヨダブランドを読むのが何よりの幸せです。
    (中略)読んでもいないのに、本を悪く言う人もいるだろうし、読んでも心に響かない人もいると思う。
    だけど、私には響いたんです。
    あの時期に、チヨダ先生の本を読んでいなければ、私は今、ここにいませんでした。』

    ・・その著作に影響されたという殺人事件から、作家チヨダ・コーキは筆を折る。
    そこに届いたのがこの手紙だった。
    『コーキの天使ちゃん』と呼ばれたこの手紙の主に秘かに会いに行き、そこでコーキが見たもの。
    もうここから先は涙が滲んで読めなくなるほどだった。
    『天使』どころではなかった。
    手紙の主の、あまりに過酷な現在。
    離ればなれで暮らす妹との、週一のわずかな逢瀬。ここは泣けた。たまらなく泣けた。
    そしてコーキもまた、そこから再生していく。

    『大人になるのを支える文学。・・・それで構わないんです。
     (中略)その時期を抜ければ、それに頼らないでも自分自身の恋や、家族や、人生の楽しみが見つかって生きていける。それまでの繋ぎの、現実逃避の文学だと言われても、それで構いません。自分の仕事に誇りを持っています』

    良いことばかり書いている作品では決してないし、善人ばかりが登場するわけでもない。
    殆ど漫画だなと思いながら、それでも惹きつけるものがあるのは確か。その時代、その年ごろを思い出すからだろう。
    もしかしたら、誰もが誰かから何かを受け取り、何かを与えているのかもしれない。
    そう思うことが、私をつつましい気持ちにさせる。
    創作に関わることを、どうか諦めないで欲しいという作者の願いが痛々しいほどに伝わってくる。
    そしてこの作品もまた、誰かの心の支えになっていくことだろう。

    • 大野弘紀さん
      高校生の時に、この小説に出会いました。

      表現と、戦い
      孤独と、共闘

      独りじゃないって、そういうことかなって。
      高校生の時に、この小説に出会いました。

      表現と、戦い
      孤独と、共闘

      独りじゃないって、そういうことかなって。
      2020/06/21
    • nejidonさん
      大野弘紀さん、こんにちは(^^♪ご無沙汰しております。
      若松英輔さんがとても好きで、思わずクリックしました。
      そうですね、辻村さんの本は...
      大野弘紀さん、こんにちは(^^♪ご無沙汰しております。
      若松英輔さんがとても好きで、思わずクリックしました。
      そうですね、辻村さんの本は高校生くらいで読むのが妥当かもしれません。
      凄まじいエネルギーがあるので、気力と体力がないと入り込めないのです。
      「表現と、戦い
       孤独と、共闘」
      はい、私もそう思います。
      独りじゃないということを、若い日に学べるのは素敵なことですね。
      ありがとうございました。



      2020/06/21
  • あまりにも激しい衝撃の前には逆に言葉がすぐには出なくなる。辻村さんの作品では「かがみの孤城」でも感じたことですが、この作品でもそんな事を感じてしまいました。

    『いいことも悪いことも、ずっとは続かないんです。いつか、終わりが来て、それが来ない場合には、きっと形が変容していく。』、いつまでも変わらないかのような日常、でも毎日毎日何かしら変化は訪れる。みんなの夢を乗せたスロウハイツにも変化が訪れていきます。何だかほんわかとした上巻に比べて、下巻では登場人物の内面にどんどん光が当てられていきます。綺麗事ではすまない日常。ツケの精算を求められる日々。でもそんな中でも、みんなもがき苦しみながらも遠くに見えるそれぞれの夢に向かって歩み続けていきます。

    彼らのそんな日々を見ていて、スロウハイツの間取りの絶妙さに感心してしまいました。トキワ荘は建物の二階にある10部屋が舞台でしたが、実際にはその内の7部屋に漫画家が暮らしていたと思います。一方、スロウハイツはそれを三階建てにして、奇しくも7部屋で構成されています。色んな見方ができると思いますが、私には、根の部分、幹の部分、そして大きく葉を広げる三階、そんなイメージを持ちました。一見目立つのは大きく葉を広げた赤羽環ですが、それを強く支え樹の象徴としての幹をどっしり構える千代田公輝。でもそんな彼らの活躍の影に力の元を送り入れ続ける狩野、正義、スーの存在は欠かせない。みんなが揃ってスロウハイツを構成している。こんな風に考えだすともう本当にこれしかない絶妙な間取り、配置だと思いました。

    作品は最後になるにつれ、どんどんスピードを上げていきます。予想の数段上、はるか上空を駆け抜けていく伏線回収の妙。全てのことが明らかになっていく。全てのことが繋がっていく。チヨダ・コーキが神様になっていく瞬間。でも、神様ってなんだろう。何を神様と考えるのだろう。

    日常生活の中でちょっとした良い事、こうなったらいいな、こんな風にならないかな。誰にでも些細なこと含めそんな小さな望み、夢ってあるように思います。そんな小さな事だから、あまりに日常のちょっとした起伏に過ぎないから、そんなことが叶っても夢が叶ったなんて思わないかもしれません。でも、日常が基本だから、毎日過ごすのが日常だから、そこが一番幸せであって欲しい。そこに喜びを感じたい。そんな日常の小さな希望が叶うことの裏に実は誰かの存在があったなら、あったとしたら。普段なかなかそんな風に考えることもなく過ごしていますが、もしかすると自分の今日までのあの瞬間、この瞬間に神様がいたのかもしれない。あれは偶然なんかじゃなくて誰かが支えてくれていたのかもしれない。手を差し伸べていてくれたのかもしれない。あの人が、あれってもしかして…。実は我々の日常にも隠された真実、網のように伏線が張り巡らされている。神様って思った以上に身近にいるのかもしれません。

    そして、物語は未来の予感を感じさせつつ終わります。チヨダ・コーキが人間に戻る時間。また、次の日常のために。

    時間が経てば経つほどに、思い返せば返すほどに、あのことはこうだったのかもしれない、ああだったかもしれないと想像力を喚起し続ける作品。
    とても大切な作品に巡り会えました。

  • よかった!の一言につきます。
    淡々と読み進めた上巻、あらゆるところに散りばめられた伏線を
    下巻では見事に回収され、その素晴らしさに一気に読みぬけました。
    さすが!!辻村さん。

    コウちゃんの環に対する、無償の愛っていうのかな、不器用なんだけど必死なところがなんとも愛おしい。環のコウちゃんへの思いも、これもまた不器用なんだけど一途で、後半は読んでいて涙がポロポロこぼれてきました。

    スロウハイツの住人もみんな素敵で、スーと環の関係もすごく好き。
    こんな女友達っていいなぁと思う。

    愛がいっぱいつまった本でした。人を愛するってことはなんて素敵なことなんだろう♫とあらためて感じました。
    下巻を読み終わったうえで、もう一度上巻から読み直したくなります(#^^#)

  • 前半少し重いのは辻村深月作品の特徴だろうか。
    文庫で言うと上巻の終わり、下巻の始まり辺りから急に読むほうが勝手にスピードアップする。
    一般道から首都高速に乗り、そこから彼女の故郷である山梨へ向かう中央高速に入ったかのように。
    60.70.80.90キロ、加速は増してぶっちぎり150キロのスピード感で先が読みたくなる。
    そして最後は何とも言えない爽やかな読後感と感動の涙。
    涙はもちろん、ラストに近づくに連れて徐々に溢れ出してくるのだが。
    今回もこう来たかと……。分かっていても瞼の裏が熱くなり始める。
    この本で言えば、十章「姉を語る」から最終章「死にたかった」とエピローグまで。
    普段、面白かった本でもすぐに読み返したりはしないが、これは十章に戻って、また最終章とエピローグへ、それを読んでさらにまた十章へ。
    何度繰り返したか分からない。というよりも毎晩のように読み返した。
    同じスタイルで。それでも涙が零れる。
    この本は、もう”素敵な物語”としか表現のしようがない素晴らしい小説。
    本を読んだ後に幸せな気持ちになれる数少ない傑作だと思う。
    辻村深月さん、あなたは天才だ。
    ちなみに「名前探しの放課後」も十章からエピローグまで、時々読み返します。
    こんな作品をどんどん書いてください。

    • シアンさん
      コメントありがとうございました。
      私も辻村さんの作品の大ファンです。
      ミステリなのに、それだけじゃない+αがある。
      そういう意味では別にジャ...
      コメントありがとうございました。
      私も辻村さんの作品の大ファンです。
      ミステリなのに、それだけじゃない+αがある。
      そういう意味では別にジャンル立てしたいくらいです。
      2012/08/16
    • たぴおかさん
      コメントありがとうございました。
      そして、レビュー読ませていただきました。
      わたしも泣きました!うれしくて泣いたって感じでしたよ!コウちゃん...
      コメントありがとうございました。
      そして、レビュー読ませていただきました。
      わたしも泣きました!うれしくて泣いたって感じでしたよ!コウちゃんが全部知ってたってことがすごくうれしかったのです。
      「名前探しの放課後」はまだ読んでいないので、ぜひ読みたいと思います^^
      2012/09/09
    • kwosaさん
      koshoujiさん

      本棚に花丸とコメントをありがとうございます。そちらにも返事を書かせて頂いています。

      これは本当に読み返したくなりま...
      koshoujiさん

      本棚に花丸とコメントをありがとうございます。そちらにも返事を書かせて頂いています。

      これは本当に読み返したくなりますよね。
      そして、優しさや人間の心の機微をエンタテインメントの手法で提示してくれるそのセンスがとても好みです。
      幅広いファンを獲得しているのもうなずけます。

      koshoujiさんが『冷たい校舎の時は止まる』『スロウハイツの神様(上)』のレビューにお書きになった「辻村深月」への考察も興味深く拝読しました。
      『スロウハイツの神様』を最初の辻村作品に選んだ僕は、幸せな出会い方をしたのかもしれませんね。

      他のブクログ仲間さんにも伺ったのですが『スロウハイツの神様』の次はコレ! というのは何かありますか。
      koshoujiさんのおすすめを教えて頂けるとありがたいです。
      2013/03/21
  • こんなに豊かな感情を内に秘めて人は生きているのだったか。
    上巻の素っ気なさにまんまと騙されていた。
    こんなに純粋で深い恋の物語だったなんて。
    いや、恋ではなく愛かもしれない。
    (こんなありふれた言葉しか出てこない自分が情けない。この言葉がこの本の価値を下げませんように)
    自分の想いが届かなくても、相手が知らないままでも、そんなことよりも一心に願うのは相手の幸せであり、笑顔だけ。
    コウちゃんの回想を読んで、嬉しくて涙が出た。
    なんて素敵な物語なのか。
    こういう物語があるから夢見る夢子さんをやめられないのかもしれない。(本のせいにするなと怒られてしまうかな)

    上巻のレビューに書いた「心温まる兆しはない」の言葉は撤回します。
    薦めてくれた先輩に感謝。

  • 読み始めたら止まらなかった。

    環の、コウキの、相手に対する優しさが、切ない。
    大事なもの、大事な人、があるってすごいな。生きてく力になる。

    人間って勝手だったり、偽善的だったり。ぶつかったり。誤解されたり、誤解したり。その全てが人間らしくて、愛おしい、と思える作品でした。
    人と思いっきりぶつかったりできる年齢が懐かしい(笑

    2020.8.22読了

    • kurumicookiesさん
      yitoyamaさん、
      読みたくて買ったものの、何となく後回しになっています。辻村さんの本って、読んでいくほどに最初の印象が変わっていきます...
      yitoyamaさん、
      読みたくて買ったものの、何となく後回しになっています。辻村さんの本って、読んでいくほどに最初の印象が変わっていきます。
      2020/12/02
    • yitoyaさん
      kurumicookiesさん
      辻村さんの本、私もまだ読んでないものがたくさんあります。登場人物がリンクしてたりするので、いつか全部読んでみ...
      kurumicookiesさん
      辻村さんの本、私もまだ読んでないものがたくさんあります。登場人物がリンクしてたりするので、いつか全部読んでみたい、と思ってます!
      2020/12/02
  • 最後「あらゆる物語のテーマは結局愛だよね」この一言に全てが集約された。また、莉々亜に対する土下座は、彼女の真っ当なプライドの表れだと思う。徐々に読み進めていき、多くの伏線が回収される。環と光輝の関係性(接点)を理解できた瞬間、一気に視界が広がった。私としては、今後、2人は並行な関係性が継続すればといいなと思う、何故だろう?できれば対等なライバルであってほしいし、お互いが寄り添う感じで。辻村さんの本、毎回、深層心理を深くエグル感覚を体験しています。他の本も読む時には気合いが必要かも知れないですね。

  • 辻村さんは、なんて本を書くのだろう。
    今朝の通勤でこの上巻を読み終えて、今日中に下巻を読み終えた。読み終えた今、私はとても幸せな気持ちになっている。

    あまりに話に入り込みすぎて、この本の中と現実の境目がわからなくなっている。
    話に出てくるチヨダ・コーキの本を私も好きでいる錯覚になり、会社終わりに図書館によったついでに借りたいな、と本気で思ってびっくりした。小説の中の小説家なのに。
    家に帰って、こんな悲惨な事件があった、と家族に話そうになって気づいた。あの事件は小説の中で起きたことなのに。

    話の中に出てくる人物は、ひたむきに真剣に生きている。
    終わりの方の話は、嬉しく暖かい気持ちで読みながら、少し鼻の奥がツーンとした。
    どんな言葉を並べても、この本を読んでよかったという思いをうまく表現できないように思う。

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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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