スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062765572

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり環やったんや…
    環がいたから今のコーちゃんが、コーちゃんがいたから今の環がいて、いつからか意識しあい高めあえる存在になったこと、自然とお互いが心の支えになり、救いあっているとこが素敵。そしてコーちゃんと環の回収が最高過ぎてニアニアしながら涙がでてきた。人は出会うべきして出会うだろうなぁ本当にみんな誰かを思い優しい人達。

    映像化したらって勝手に配役してみた!
    環=川口春奈 コーちゃん=宮沢氷魚
    狩野=岡山天音 正義=志尊淳
    すー=古川琴音 莉々亜=清原果耶
    円屋=
    黒木=
    こんなイメージ!

  • 図書館
    ハイツ・オブ・オズのケーキ
    サッカとガカ

    プラズマテレビ
    福島
    お久しぶりです


    下巻は始めから終わりまで鼻の奥がツーン
    涙目になるので、お昼休みの読書には不向きです
    辻村ワールドは、何やらすごろくになってるらしく、最近知ったので、この作品をスタートにちょっとたどってみようと思います
    次はスピンオフのチヨダ・コーキデビュー作

  • 人間関係が移り変わっていく様子が面白かった。個人的に好きな登場人物はチヨダ・コーキです。

  • スロウハイツの神様は何をするのだろう。上巻の伏線が下巻で回収されていく。なぜスロウハイツなのかもわかった。
    コーキと環が中心で、若く青々とした人間関係が絡まり縺れていく。

    環の気持ちが印象深く伝わってくる。最大の伏線の回収は「お久しぶり」と言ったコーキの言葉だと思う。神様とは誰のことかもわかる。最後までハッキリさせないのは、相手の気持ちはもどかしい状態が最も楽しい時期だと感じる。文脈から答えは見えてくる。それでいい、それだからいい。

    10年前の事件は、初めにインパクトがあったのでどこで繋がるのかが読みどころだ。郷土を思う気持ちはどこに住んでいようと普遍だと思う。

    ゆっくりと大切に両手で包み込むスロウハイツ。
    そして神様は、スロウハイツに集めた表現者たちを使って世間の未来ある人たちに、生きると言う事の意味を発信する事が目的だったように感じた。
    第12章の表現はステキな気持ちに溢れて、感動すら覚える。そして最終章とエピローグへと余韻を残しながら・・・。

  • 前半少し重いのは辻村深月作品の特徴だろうか。
    文庫で言うと上巻の終わり、下巻の始まり辺りから急に読むほうが勝手にスピードアップする。
    一般道から首都高速に乗り、そこから彼女の故郷である山梨へ向かう中央高速に入ったかのように。
    60.70.80.90キロ、加速は増してぶっちぎり150キロのスピード感で先が読みたくなる。
    そして最後は何とも言えない爽やかな読後感と感動の涙。
    涙はもちろん、ラストに近づくに連れて徐々に溢れ出してくるのだが。
    今回もこう来たかと……。分かっていても瞼の裏が熱くなり始める。
    この本で言えば、十章「姉を語る」から最終章「死にたかった」とエピローグまで。
    普段、面白かった本でもすぐに読み返したりはしないが、これは十章に戻って、また最終章とエピローグへ、それを読んでさらにまた十章へ。
    何度繰り返したか分からない。というよりも毎晩のように読み返した。
    同じスタイルで。それでも涙が零れる。
    この本は、もう”素敵な物語”としか表現のしようがない素晴らしい小説。
    本を読んだ後に幸せな気持ちになれる数少ない傑作だと思う。
    辻村深月さん、あなたは天才だ。
    ちなみに「名前探しの放課後」も十章からエピローグまで、時々読み返します。
    こんな作品をどんどん書いてください。

    • シアンさん
      コメントありがとうございました。
      私も辻村さんの作品の大ファンです。
      ミステリなのに、それだけじゃない+αがある。
      そういう意味では別にジャ...
      コメントありがとうございました。
      私も辻村さんの作品の大ファンです。
      ミステリなのに、それだけじゃない+αがある。
      そういう意味では別にジャンル立てしたいくらいです。
      2012/08/16
    • たぴおかさん
      コメントありがとうございました。
      そして、レビュー読ませていただきました。
      わたしも泣きました!うれしくて泣いたって感じでしたよ!コウちゃん...
      コメントありがとうございました。
      そして、レビュー読ませていただきました。
      わたしも泣きました!うれしくて泣いたって感じでしたよ!コウちゃんが全部知ってたってことがすごくうれしかったのです。
      「名前探しの放課後」はまだ読んでいないので、ぜひ読みたいと思います^^
      2012/09/09
    • kwosaさん
      koshoujiさん

      本棚に花丸とコメントをありがとうございます。そちらにも返事を書かせて頂いています。

      これは本当に読み返したくなりま...
      koshoujiさん

      本棚に花丸とコメントをありがとうございます。そちらにも返事を書かせて頂いています。

      これは本当に読み返したくなりますよね。
      そして、優しさや人間の心の機微をエンタテインメントの手法で提示してくれるそのセンスがとても好みです。
      幅広いファンを獲得しているのもうなずけます。

      koshoujiさんが『冷たい校舎の時は止まる』『スロウハイツの神様(上)』のレビューにお書きになった「辻村深月」への考察も興味深く拝読しました。
      『スロウハイツの神様』を最初の辻村作品に選んだ僕は、幸せな出会い方をしたのかもしれませんね。

      他のブクログ仲間さんにも伺ったのですが『スロウハイツの神様』の次はコレ! というのは何かありますか。
      koshoujiさんのおすすめを教えて頂けるとありがたいです。
      2013/03/21
  • 上巻では、読むペースが上がらなかったが、下巻は怒涛の伏線回収が凄く面白くあっという間に読み終えた。
    コウちゃんと環の繋がりに感動して、泣きながら読みました。
    スロウハイツの皆さん、辻村深月さん最高です。

  • この下巻は前作、様々なところに散りばめられた物語の本質を探るもの。
    新たな入居者を機に壊れ始めるスロウハイツのみんな。
    衝突し離れ、その中で大切なものを再確認し。
    若者の青春の風景そのものが描かれているようでした。
    クライマックスは何といっても最終章の千代田公輝編。
    事件を機に彼の心境の変化。
    そして彼の心を支えた「コーキの天使ちゃん」の意外な正体。
    「お久しぶり」の意味。
    ここで繋がるのかと。
    かなりの長編で読了に時間はかかったけど。
    それに見合う感動を貰えた作品でした。

    • koshoujiさん
      えー、ブクログ様から「YouTubeへの直リンクを張ったコメントは即刻削除せよ!!」との警告メールが届きましたので、前のコメントの指摘された...
      えー、ブクログ様から「YouTubeへの直リンクを張ったコメントは即刻削除せよ!!」との警告メールが届きましたので、前のコメントの指摘された部分を削除して書き直しました。ご了承ください。
      現在のブクログの担当者は、この10年間、私がどれほどブクログの普及に貢献してきたか知らないらしいです。
      まあ、makopapa77で検索すれば、私の真の姿が半分ほど分かりますが。

      初めまして。koshoujiと申します。
      亀レスになりますが、私のレビューに対して“いいね”ありがとうございました。
      フォローもさせて頂きました。
      この作品は、いまだに10章や12章を読み返しても涙が零れてくる感動の傑作ですね。
      私は数年前、ひたすらブクログにレビューを書き続ける毎日を送り、300本ほどレビューを書いたのですが、仕事が忙しくなり、最近は殆ど本も読めず、レビューも書いていません。そのうち、また面白いレビューを書くつもりですので、今後ともよろしくお願いいたします。
      2022/10/13
  • こんなに豊かな感情を内に秘めて人は生きているのだったか。
    上巻の素っ気なさにまんまと騙されていた。
    こんなに純粋で深い恋の物語だったなんて。
    いや、恋ではなく愛かもしれない。
    (こんなありふれた言葉しか出てこない自分が情けない。この言葉がこの本の価値を下げませんように)
    自分の想いが届かなくても、相手が知らないままでも、そんなことよりも一心に願うのは相手の幸せであり、笑顔だけ。
    コウちゃんの回想を読んで、嬉しくて涙が出た。
    なんて素敵な物語なのか。
    こういう物語があるから夢見る夢子さんをやめられないのかもしれない。(本のせいにするなと怒られてしまうかな)

    上巻のレビューに書いた「心温まる兆しはない」の言葉は撤回します。
    薦めてくれた先輩に感謝。

  •  上下巻まとめての感想

     素敵なエピソードが散りばめられた感慨深いお話だった。もちろん再読したいと思っている。


     著者の心理描写が上手で、胸にすーっと入り込んでくる。この感じがたまらなく好き。

     クリスマスケーキのエピソードが最高。何度も思い出してしまう。こんなに素敵なことがあったら、どんなに苦しい状況でも頑張っていこう。そう思えるだろう。

     ラストは感動に包まれた。

  • 読後感がめちゃくちゃいいです!!過去の話も、予想とぴったり合ってて気持ち良かった。チヨダ・コーキの人柄に惚れますね。作中、彼が登場しただけで空気が変わる気がしました。ふんわりと。終わり方も好き。こんなに晴れやかな気持ちになれる事ってなかなかないです。読んで良かった。

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著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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