スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 9211
レビュー : 1058
  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062765572

感想・レビュー・書評

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  • あえての下巻で感想語ります。

    いやー上巻では、あまりいいとは思わなかったんだよね。
    文章の表現の仕方がわかりにくくて(あれ、これどっちがしゃべったの?的な)
    キャラクターがたくさん出る割に魅力が薄いかなぁと。
    設定も活かしきれてない気がして。

    でも下巻に向けてのヒキと、後半の話がどんどんつながっていく感じがたまらなくよかった。
    あと環の過去とコーキの過去が切なくて、目が離せなかった。
    胸に迫って最後はすべてのキャラクターを愛せた。
    ラストはロマンチックすぎるくらいだったけど、優しい世界は好きだ。

    作家に命を救われる気持がわかるから、すごく共感してしまった。
    クリエイターってすごい。
    解説が西尾維新なのも驚き。

    • kwosaさん
      kさん

      こんにちは。
      『何者』のレビューに引きこまれ、本棚を拝見。
      魅力的なラインナップとレビュー率にわくわくしてしまいました。

      『スロ...
      kさん

      こんにちは。
      『何者』のレビューに引きこまれ、本棚を拝見。
      魅力的なラインナップとレビュー率にわくわくしてしまいました。

      『スロウハイツの神様』は、僕にとっては初・辻村深月さんだったのですが、たしかにkさんがおっしゃるとおり、上巻はいまいちピンときていませんでした。
      しかし下巻から急激に惹きこまれていって......

      >作家に命を救われる気持がわかるから、すごく共感してしまった。
      クリエイターってすごい。

      本当にそう思います。

      kさんをフォローさせてください。
      もし、よろしければこれからも仲良くしてください。
      2013/04/12
    • kさん
      kwosaさん

      コメントありがとうございます。
      私も2作目程度だったので、あまり期待値高くなかったんですが、よかったですよねー!
      ...
      kwosaさん

      コメントありがとうございます。
      私も2作目程度だったので、あまり期待値高くなかったんですが、よかったですよねー!

      共感とてもうれしいです。
      文章とも言えないレビューが多いのですが、
      フォロー嬉しいです。
      こちらもフォローさせていただきますね。
      kwosaさんのレビューも楽しみにしています。
      2013/04/15
    • kwosaさん
      kさん

      リフォローありがとうございます。

      図書館で予約をしていた辻村深月さんの本が『ぼくのメジャースプーン』『 凍りのくじら』と立て続け...
      kさん

      リフォローありがとうございます。

      図書館で予約をしていた辻村深月さんの本が『ぼくのメジャースプーン』『 凍りのくじら』と立て続けにやってきました。
      はたして返却期間までに読みこなすことができるのか。

      どうぞこれからもよろしくお願いします。
      2013/04/15
  • .

    作中に出てきた「チヨダ・コーキ先生」の愛称「コウちゃん」にならい、辻村深月さんの小説をミーちゃん文学を呼び、敬愛している者です。

    そして、そんなわたしが過去に読んだどの作品よりも、夜中一時の布団の中で悶えたのが、この「スローハイツの神様」です。


    売れ売れ脚本家兼オーナー赤羽環を取り巻くクリエーターたちが、家賃一万円で住む「スロウハイツ」。人気作家である千代田光輝、映画監督志望である長野正義、画家志望である森永すみれ、児童漫画家志望である狩野壮太、チヨダ・コーキの編集者である黒木智志。

    それぞれが同じ時間を共有しながら、クリエーターへの夢へ向かっていく、二十代(三十代も?)からの青春、そんなテーマを受けた作品です。


    正直上巻は普通に「ああ、面白いな」くらいの気持ちで読み進めたのですが、下巻中盤からの震えは止まりませんでした。

    深月さんの作品はどれもこれも、なんでもなさそうなエピソードや言動のなかにしっかりと伏線が張られていて、後半ぎりぎりになって一気に明かされます。というよりも、ひとつが明かされるそれがどんどん枝分かれして繋がっていくというような感覚です。

    「冷たい~」「子どもたち~」「凍りのくじら」「ぼくの~」と読了していたわたしは、そろそろその仕組みに気づいて、今度はどんなすてきな種明かしが待っているのだろう、とわくわくしながら読んでいる頃でした。

    しかしやはりわたしはまたミーちゃんに一本取られたような気がします。

    大人になったというプレッシャーの中で、それでも夢を追い続ける青春と、それを取り巻く明るい優しさが印象的な作品でした。

    文字数が多いにもかかわらず時間を忘れて没頭させられるミーちゃん文学には、本当に楽しませてもらっています。


    そして最後に。

    「――お久しぶりです」

    前編で何気なく語られているこの言葉の本当の意味を後編でやっとこさ理解し、ラストの全く同じ言葉がリンクした瞬間、本当、鳥肌立ちました。

    あっぱれミーちゃん文学。

    .

    • koshoujiさん
      初めまして。
      「――お久しぶりです」
      私もこの最後の台詞を思い出すと、
      あのシーンが蘇ってきて、いまだに体が震えます。
      本当に素晴ら...
      初めまして。
      「――お久しぶりです」
      私もこの最後の台詞を思い出すと、
      あのシーンが蘇ってきて、いまだに体が震えます。
      本当に素晴らしい小説ですね。
      私も辻村深月ファンで、GW中に読む予定の『サクラ咲く』で彼女の本を全巻読破になります。(^^♪

      2012/04/28
  • 辻村さんの小説は色々な小説の相関関係が複雑なので、完全に楽しむには関連書籍の記憶が残っているうちに一気に読みたいわけでありますが、色々面白い本があるこの世の中そうそう一気読みもしていられません。
    噂によるとこの本もまた他の本との関係があるようです。結構読んでいるのですがさすがに記憶の外でございました。
    しかし結論から言うと他の本読んでいなくても面白さ自体は全く減じないです。
    辻村さんの得意とする、子供から大人に至る過程で失ってしまうか乗り越えてしまうものを丁寧に描いています。普通大人が「いつか平気になるよ」と思わず言ってしまうような事を、本当にそうなの?と問い掛けてきます。そうなんですよ、大人になってみんな平気な振りしているだけなんですよ。
    古い洋館に集った若くて才能あふれた若者達。上巻で割と冗長とも思える生活のやり取りを書いていますが、下巻で一気に怒涛の伏線回収。さすがの辻村マジックでした。
    恋愛も友情も嫉妬もこれでもかと書いていますが、読み終わった後に残るのは優しい気持ちです。

  • 愛する人がいるから生きられる。
    愛する人のために生きる。

    結局、愛。

    では愛とは?
    「愛は、イコール執着だよ。その相手にきちんと執着することだ」と正義が言っていた。

    『ぼくのメジャースプーン』でも書かれてかあった。
    「責任を感じるから、自分のためにその人間が必要だから、その人が悲しいことが嫌だから。そうやって、『自分のため』の気持ちで結びつき、相手に執着する。その気持ちを、人はそれでも愛と呼ぶんです。」と。

    だから、愛=執着っていうのが私の中ではしっくりきた。ただの恋愛感情だけではない愛。
    自分のために人のために愛って奥深くて、素晴らしい。
    愛に溢れた作品でした!!!!

  • キャラメルボックスで公演されていて、面白かったので購入。
    上巻では、様々な謎を多く提示していましたが、下巻ではそれが回収されていくので、読んでいてほっこりしました。ミステリーとしてではなく、青春群像劇としても読める作品で、後半の真相がわかる過程は、一気読みであっという間でした。都合が良いエピソードも実は…だったということが多く点在していて、それまでの過程が長いのですが、その分、人物の描写や結び方が丁寧で、よかったです。起承転結がしっかりとしていて、章ごとに登場人物の視点が変わり、物語が進行しているのですが、飽きさせず読みやすかったです。
    先に演劇として観ていたため、このシーンは演劇オリジナルの場面かなと思うところが多く、小説には書かれていないのではと思いきや、全て盛り込まれていたため、この小説は演劇向きだなと改めて思わせてくれました。
    登場人物一人一人のキャラが引き立っていて、グイグイ引き込まれました。「かがみの孤城」も良かったのですが、別の爽快感として、こちらも素晴らしかったなという印象でした。大人向けというよりは若者向けの作品で、じんわりと感動させてくれます。

  • 泣きながら笑う、ということを初めてした。後半の彼の話。あぁこれもか!と笑いながら泣いた。愛おしい、登場人物が愛おしい本でした。辻村先生の本を読むのは初めてでかがみの孤城の文庫化を待ってる間に、とこの本から読み始めました。面白い、本当に面白かった。

  • 上下まとめての感想&評価★
    個性の強い登場人物たち、生きてきた分だけ抱えているそれぞれの闇、少しの謎。
    十分に興味をそそる要素はあるんだけど、それでも日常の話。話の視点も登場人物ごとで変わっていく為に、話として表面的には大きな動きはないまま、じわじわと進んでいく。だから途中からは、少し長いなあという印象さえ持った。
    (凍りのくじらやメジャースプーンは好きなんだけど)
    辻村さんの文章だから読めたという感じ。
    この人はほんと細やかだなあ。

    ただ、下の後半からは怒涛のクライマックスで展開も進み、伏せんも回収で、びっくりスッキリ。この最後を読む為に今までの長い過程があったのねと。コーキと環の出会いの部分は夢中で読み進められたし、読後感はよかった。

  • 面白かった!
    最後に全てが繋がった感じと、普通の物語として読んでいたので、全てが繋がった時に長い間お互いがお互いを糧に頑張ってきた、正しく純愛だなと思った!
    最後の2章くらいは面白くて一気に読んでしまった!

  • すごく良かった。
    伏線もしっかり回収してるし、読後感も爽やか。
    恋愛要素あり、クリエイターの苦悩あり。
    いい作品でした。

  • こうちゃんとたまきの出会いに胸がいっぱいになった。

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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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