スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 1058
  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062765572

感想・レビュー・書評

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  • ラスト、怒涛の展開。
    すごい、力というか、信念というか、情念というか、強いものを感じさせる。
    みんながちょっとずつ幸せになっていて、うれしい。

  • 2014.04.04読了。上巻から想像してたよりもよっぽど良かった!正直上巻では退屈と思っていたのですがw、進めるにつれてどんどん引き込まれ一気読み。夢だと思ってたら、愛がテーマでした。自分の作った作品で、読者が集団自殺(他殺)をしてしまった過去を持つ登場人物チヨダコーキがいて、思い出す。確かドラマ『ギフト』でキムタクが持っていたバタフライナイフに憧れて、少年犯罪が起こって、それ以来再送中止、DVDとかにもなってなかった。あれ好きだったんだけど、メディアが持つ影響力って、やっぱり、すごい。いい意味でも悪い意味でも。そして、この作中でも触れられているけど、いい影響はそこまで取り扱われないのに、悪い影響は、いつまでも、しつこく、取り扱われる。同じものからいい方向へ進んだ人の方が、多いかもしれないのにね。
    辻村作品で同じトリック少なくとも4回目なのに、見破れず、不覚。

    • ラスカルさん
      素敵ですよね。この作品が一番好きです。
      素敵ですよね。この作品が一番好きです。
      2014/05/17
  • この本は、知人から突然いただいた。私のことが思い浮かんだから…とは、なぜだったのか。読み終えてもわからない。

    ただ、悔しいが…どストライクだった。

    辻村深月氏の筆致には本当に舌を巻く。
    スロウハイツに住まい、それぞれが目指す芸術の高みを持った人たち。

    だれ一人として素直じゃなくて、いろんなことを秘めていて…なのに、彼らの純粋な魂に触れただけで、もう十分に幸せ。

    コーキが本当にたまらなく素敵。もしもなれるなら、こんな人になりたい。

    スロウハイツで暮らし始める前、遠い過去や近い過去に、彼らはそれぞれの形で出会ったりすれ違ったりしながら、お互いに対する思いを醸成していて、入居してからの生活そのものは、予定調和と予定散開(?)…つまりは誰もがそこで起こることや、いつかは離れてゆくことまでを大なり小なり予感しながら、それでも穏やかに時を重ね、それぞれの夢を見、大切にしたい人を本当に思いやりながら送っていたのではないだろうか。共同生活が友情を育んだのでも、みんながみんなで仲良しこよしなのではなく、個々の心の繋がりの、程よい距離の集合体。

    そうでなければ、環の非常事態をあんなふうに助けたりできない。たまたま同じような高みを目指し、たまたま暮らす場所を共有していただけなら、あんなに…涙が出るほどうれしくなってしまう団結は生まれない。

    各々の繋がりの濃密さと頑強な信頼感の集合体。そのかなめの位置にコーキがいる。でも、コーキはリーダーでも教祖でもない。

    いわば、居間のコタツかな。そんな人。

    人に優しくなれるとしたら、それは同じ時間や場所を共有することなど大前提とはしないのだ。

    もっと各々の心の中に格納した、人には話す必要もない、そのことの価値だけで一生を生きてゆけるほどの強い繋がりの中で、優しさは育まれるのかもしれない。

    ただそばにいることなど、欠片ほどの意味もなくて、長い人生の中のほんの一瞬の落雷のような交わりが、優しさを産み落とすことの方が多いのではないか。

    痛快で、じんわりとしみる。うれしくなる。そんな本でした。

  • おもしろい❗️
    久しぶりにのめり込むように読んだ。最初から伏線バリバリのこの話。すごすきます。最後には絡まった糸が見事にほつれていくようだった。長いけど、長さを感じない内容の濃さ。ハマった!

  • 最高に面白かった。
    久しぶりに寝るのも飯食べるのも忘れるほどのめり込んだ小説に出会えた気がする。
    伏線回収が気持ち良い作り込まれたシナリオもさながら、それぞれの登場人物にとても惹かれた。作家、脚本家、漫画家、映画監督、写真家など、ものを作り出す人間とはこういう者であるという作者の強いメッセージがこの物語の登場人物として形になっているように思う。様々なタイプのクリエイター達が一つ屋根の下で暮らし、それぞれに影響を与えながら、物語が展開していく。『氷のくじら』でもそうだったように、作者は藤子・F・不二雄が好きなんだなと思った。この物語に出てくるスロウハイツは、完全にあのトキワ荘をモチーフにしているからだ。クリエイター同士が意地を張り合い、ときには喧嘩をしながらもお互いを高め合っていく。そんな日常が少しずつミステリー調にゆがんでいき、その中でそれぞれの登場人物の過去が明かされて行く。スロウハイツを中心に、思いも掛けない思惑が見え隠れし、それぞれの人物の心情があらわになっていく。最後は快晴の青空のように気持ちのいいラストで締めくくられ、読後はしばらく放心状態になってしまった。
    純粋に、この物語に出会えて良かったと感じさせてくれた。
    ぜひ、一読あれ。

  • 本当に良かった!!辻村ファン必読。

  • さすが辻村さん、の一言に尽きる。
    上巻を読んだだけでは物語がどこに向かうのか全く予想がつかなかったが、結末はなるほど、という感じで、これでもかというほど伏線が散りばめられていたことに気付いた。
    現実にもこんな素敵な出来事があればいいのにと思う一方、たとえそんなことが起きても本人たちにはその事がわからないだろう。
    これは傍観している読者にしかわからない、小説ならではの面白さであると思う。

  • チラチラとふせんがあり最後につながったときによかったと思った
    この単調な文で泣くとは思わなかった

  • コウちゃん!
    とにかくコウちゃん大好き!愛おしすぎるよ、あなたは!

    途中先が読めたから、余計に嬉しくって、でも切なくて泣けた。
    お互いが支えとなってて、生きる活力になってたなんて…!

    読み終えてすぐ上下巻とも読み返す。
    ますます辻村ワールドにハマりそうです。

    あ〜すごーーく幸せ気分!

  • 凍りのくじらに出てくるりほこがこんなに物語に強い影響を残すなんて、私はちょっと嬉しい✨
    辻村深月の本の中で一番好きだと思う。簡単に言葉に出せないくらい好きなものが、大事なものがかつて私にあったこと。そんな私は幸せだと感じた。
    素敵な言葉にもたくさん出会った。人間は優しさか強さか、そのどちらかを持っていなければ生きていけないが、案外両方持ってること。怒りのモチベーションだけでは長続きせず、怒り以上のもっと別のことを織り交ぜないと、ユーモアとか愛とか。私にはきっと愛があったんだなとか。あらゆる物語のテーマは、結局は愛なんだよな✨
    あのスロウハイツに住んでた誰もがみんな、自分の道を力強く進めていることが純粋に嬉しかった。
    2013/11/30

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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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