- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062765725
作品紹介・あらすじ
国家権力を振りかざす者には徹底的に反発する一方で、義理人情に厚く、女性の立場を擁護した福沢諭吉。盟友・大隈重信と国の行く末を案じ、国民の教育に力を注ぎ、江戸から明治に至る大転換期に真の独立を説いた。その信念は、混迷の今にこそ光明を与えるはずである。評伝の名手が描いた「福沢諭吉」決定版。
感想・レビュー・書評
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下巻は啓蒙思想家としての活動が中心。内容的には政治史的なので歴史の勉強にもなる。偉くなってからは基本的にはエスタブリッシュメント側になってしまうが、政権・政界入りしなかったのは薩長嫌いだったからという事になるのだろうか。
一般的に脱亜論以降の福沢は批判の対象になるのだが、当然ながら本書ではそこには深入りはしていない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
下巻の内容は、福澤が既にエラくなった後の話が中心で上巻ほど面白くはないです。色んな人の世話を焼いたり裏切られたりとそんな展開が延々と続く印象でした。福澤の思想や生い立ちを知りたいなら上巻を読むだけで十分だと思います。
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慶應義塾大学の創設者で中津出身,「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」くらいしか知らなかったが,この人物のバイタリティーと信念には畏怖の念を抱く。特に教育に関する信念に。
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一身独立して一国独立す。
福沢先生の御言葉をいつも心にとめておきたいと思いました。むんむん。 -
後半は福沢本人と福沢門下生を中心とした記述。
薩長門閥と福沢が描く「国のすがた」が異なっていたこと、慶応義塾と当時の文部省(と九鬼という政治家)の対立、朝鮮の独立運動への支援、など、明治前半の日本史を福沢を中心とした視点で俯瞰できる歴史書。