建てて、いい? (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062766364

感想・レビュー・書評

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  • この人の書く主人公はいつも等身大という感じがするが、これは特によかったと思う。
    「家」っていうのも楽しいし。

  • 30代半ばのOLが、階段でこけて骨折して、人生を考え直します。

    まず、結婚しようと思うのですが、上手く行かず、思わず口走った、「家を建てる」と言う言葉にびびっときてしまう。。。と、言うお話。。。

    主人公が探す居場所探し。周りの説得、理想と現実とのギャップの穴埋めに悪戦苦闘する姿がとてもきらきらしてて。(^^)面白かったです。

    ゲイだと思ってた建築士さんが実はゲイではなく、彼女さんがいて結婚するってとこ。。少し残念。。。。主人公とくっついて欲しかったのだけど。。。

    でも最後はふくみを持たせて終わってるし。良かった良かった。。。

    彼女の理想の家。。。。星の王子さまの家のような家。。。(これは建築士さんの影響強し)それになるべく近づけて設計していって出来た家が。。。。

    ちょっと描写が大変そうだったけどなんとなくイメージできました。ひとつの土地に建てる二つの建物をくっつけた一軒家(ややこしい。。)

    なんかとても素敵な家だけど現実的にあるのかな~

    作者さんは建築業界にいたこともあって、実現可能な家をきっと言ってるんだとしたら。。すごい家だ。。。(住めないけど^^;)

    もうひとつおまけが入ってて、短い小説、「彼の宅急便」これも。。。あははと笑える話です。分かれた彼から届いた宅急便。。その中身は。。。。ジェットコースターのような主人公の気持ちの浮き沈みが実に愉快。(失礼)本人真剣だと思うのですが、分かる分かる~複雑よね~って笑ってました。

    他の方のレビューを見てると、こっちの方が面白かったとかあったけど。。。私はやっぱり建てていい?の方が良かったかな。

  • 三十代半ば独身女性の主人公。万人向けではないでしょうが、個人の『家を建てたい』という夢が詰まっています。結婚相手探しが場所探しになり、果ては施主となる彼女が、設計者らと相談しながら、いかにして自分の居場所となる家を建てようとするのか。お酒を飲みながら、自由な発想で、ああだこうだと話すシーンが好きです。両親や親戚は不安と期待で色々言いますが、彼らの愛すべき言動にささやかな皮肉で応対するなど、私はところどころで笑わせてもらいました。

  • 家を建てる理由も、未来の予定も、お金の余裕も無いような状態からのスタートで、大丈夫かなと心配になる。
    建てることになる物件も、今の居心地の良さ優先で、足腰弱ってきたときの住み心地や掃除のしやすさ等、何も考えてなさそうでこれまた心配に。

  • 【本の内容】
    「家、欲しいな」思わず呟いた自分の言葉に驚く三十代半ば、独身、アパート暮らしの長田真里。

    結婚相手を見つけるのでもなく仕事に成功するのでもなく、ひとりで心地よく暮らせる家を建てるのって、ありですか?

    従妹の友紀子や両親を始め世間の壁を越えることで見えてくる風景。

    「彼の宅急便」を併録。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    独りでいる時間の長さが、もはや哲学になっている主人公。

    30代半ばの女性が家を建てることを決心すると、両親や親戚など身近な人々が、どれ程反応するものなのかを、目の前で起こっていることのように楽しんだ。

    気の弱そうな主人公が、強烈なキャラクターの面々に囲まれながらも、意志を貫こうとする姿にはらはらし、やがて、心が均されていく。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 家を建てるのは夢があることなんだとしみじみ。

  • あらすじだけを読むと切ないストーリーを予想してしまうのですが、意に反してカラッとした展開です。それに「女だって一人で生きていけるんだ」という肩肘張った感じもなく、主人公はあっちにふらふら、こっちにふらふらという態度で好感が持てます。微妙に恋愛要素が絡みそうで絡ませないストーリーは読んでいても気持ちがよいものです。水無月賞受賞も納得です。

  • 中島さん好きなんだけど、ちょっと今回はペースが合わないこともあったような。。。
    主人公の自分を見つめる感じとかは好き。
    「家」ってただの箱じゃなくて、どう過ごすか、という指針みたいなものなんだろうな。特に日本人は家への執着が強い気がするけど。

  • 作中のオバケハウスのような、日常で無意識に目にとまるようなものを、心のどこかで欲しているというのに共感できた。

    家を建てることで、街を創る一員になるなどの発想が心踊る。

    ロジカルに話が展開していき、ユーモアもあって面白い。

    読みやすい一冊。
    30才になったらもう一回読んでみたい♪

  • この人の本は、いい。好き。

    主人公のボーっとした感じ。
    読んでるこっちもボーっとできる。
    時間の流れ方がマイペースだからかな?

    家を建てたくなる、という本ではないです。

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