李巌と李自成 (講談社文庫)

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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062766722

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  • 明朝を滅ぼすと予言された十八の子(李という漢字を分解したもの)2人を主軸の主人公に、万里の長城の外にいる次の統一王朝清の皇帝ドルゴンとその異母弟ドドを脇の主人公に配した、中国史小説。

    時系列に沿って淡々と進んでいく話は面白いものの起伏にかけてる感じがして、時々ダレる。キャラクターも定型にはまっている感じがしてやや退屈。この辺りまでの小前作品はこなれていないってことなんだろうなぁ。

    心に残ったセリフ。
    李厳の妻?紅娘子が李厳を振って李自成に抱かれた後,
    言い放つ「離れたのは気持だけだ。望むなら、いつでも寝てやるぞ」
    すげー振り方、強い女キャラクターだなぁ。

  • 普通の人が大きな夢をみて途中まで運良く行くが、結局ダメねって感じか。ひと昔前の田舎の人が都会にあこがれてってとこ。夢は民のためって理想は高いけどね。

  • 李自成のイメージは、ヤンキー出身で今は丸くなりました、の管理職ってとこでしょうか。
    李巌は、大卒で管理者候補、現場修行中?かなぁ。

  • 途中は良かったのに最後の呆気なさが物足りなく感じた。

  • 中国・明の末期、役人だった李巌は、時代の荒波に揉まれて、農民反乱軍の一員になる。科挙などで学んだ内容を使いながら反乱軍の戦略を考え、棟梁である李自成をサポートする。
    そんな中、李自成に妻(この妻は、もともと反乱軍にごういんにひきこんだ)をとられたり、役人出身でもっとうまく立ちまわる人物の登場で、怒りや葛藤が生じてくる。その李巌の心理描写がうまく描かれていて読んでいて面白い。

  • 明末期~清が建国されるまでを,李巌と李自成という,明でも清でもない流賊の集団を中心に物語りは進む。李巌はどうやら架空の人物らしい。巻末の解説に書いてある。歴史小説の面白さは,主人公や登場人物の魅力に惹かれることと思っているが,本書の主人公の李巌と李自成については,なんとも中途半端な人物像である。時代小説と思って読んだほうがよさそうだ。李巌は武官だが強いわけでなく,そんなに賢いわけでもない。李自成についても李巌の主となるが,ひどく魅力的という書かれ方をしていない。でも,本当は誰もそうだったのではないかと,ふと思わせるところもある。三国志の趙雲も,項羽も,ほんとは現在色々描かれているように飛びぬけて賢くもめっぽう強くもなく,他と比べて割と賢く,強いといったのかもしれない。それを勝者が脚色し,歴史を残していったのかもしれないとふと感じた。でも,そうだと今後の歴史小説を読むのが余りにも楽しくなくなるので,やっぱり,そうあったのだと思っていたい。

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著者プロフィール

1976年、島根県生まれ。東京大学大学院修了。専攻は中央アジア・イスラーム史。在学中より歴史コラムの発表をはじめる。(有)らいとすたっふに入社後、田中芳樹氏の勧めで小説の執筆にとりかかり、2005年6月『李世民』(講談社文庫)でデビュー。著書に『天下一統始皇帝の永遠』(講談社)、『朱元璋皇帝の貌(かお)』『覇帝フビライ世界支配の野望』『唐玄宗紀』『賢帝と逆臣と 康熙帝と三藩の乱』(いずれも講談社文庫)、『真田十勇士(1~3、外伝)』(小峰書店)、『広岡浅子明治日本を切り開いた女性実業家』(星海社新書)、『月に捧ぐは清き酒鴻池流事始』(文春文庫)、『残業税』『残業税マルザ殺人事件』(ともに光文社文庫)などがある。
公式ウェブサイト 
http://www.wrightstaff.co.jp/

「2017年 『賢帝と逆臣と 康熙帝と三藩の乱』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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