人形館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1998
レビュー : 184
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062767163

作品紹介・あらすじ

父が飛龍想一に遺した京都の屋敷-顔のないマネキン人形が邸内各所に佇む「人形館」。街では残忍な通り魔殺人が続発し、想一自身にも姿なき脅迫者の影が迫る。彼は旧友・島田潔に助けを求めるが、破局への秒読みはすでに始まっていた!?シリーズ中、ひときわ異彩を放つ第四の「館」、新装改訂版でここに。

感想・レビュー・書評

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  • 画家の飛龍想一は、父が遺した京都の屋敷に移り住む。
    そこは顔のない奇妙なマネキンが各所に佇む人形館だった。
    京都の街では子どもを狙う通り魔事件が連続して起こり、想一には脅迫状が届けられる。
    不穏な空気の中、人形館で火災が発生する…

    久しぶりの館シリーズ。
    ぼんやり読んで、最後にドンデンされるのが常の私が、最初の方でからくりに気づいてしまい。
    違うドンデンがあるといいなぁと思ったらほぼ想像どおりな結末でした。
    綾辻さーん、もっとしっかり騙してくれないと!(笑)

    舞台はまた京都、京都続きな昨今。
    あまり街の風景は出てこないけれど、いつもの館シリーズと違い、少し開放感があったかも。とはいっても、京都の空気もどんより湿っぽく、清々しさとは程遠いのだけど。
    いつものあの人や、いつものからくりも、本作では…の位置づけで、館シリーズの中では、いろんな意味で異色な作品でした。

  • 個人的にはあまり好きになれない話だった。
    館シリーズの魅力はクローズドサークルの中で次は誰が殺されるのか、誰が犯人かというドキドキ感だと思っているので自由に出入りできてしまう環境に違和感。
    館としての特殊性も今一つ。
    登場人物も魅力が足りないし、主人公の失われた記憶の描写の仕方が会話の途中途中に挟まる描写が何となく気持ち悪い…
    と同じ作者でもここまで合わない作品もあるのだと驚いた。
    悪い意味でシリーズの中で異色の作品と言えるかも。

  • 綾辻作品は最後のどんでん返しが魅力だが、これは無いよなぁ、でした。

  • 館シリーズの第4作目。本格ミステリーのシリーズだが、この作品はやや変格寄り。刊行当時に賛否が別れたというのもうなずける。
    犯人もトリックも読み始めから分かった。
    あとがきでも書かれているとおり、この展開は今ではある種の定番になっているので、見破るのは簡単だと思う。

  • 十角館、水車館、迷路館という今までの館シリーズとはコンセプトが全く異なる作品。シリーズのお約束を前提に推理するというミスリードが勝手に頭の中で発生していました。裏切りというのはミステリにとってはある意味で賛辞だと思っていますが、これはまさに裏切りといえるでしょう。

  • また、やられた。くそう!
    この方法もあるって知ってるのに、綾辻さん、性格悪いよ、でも読んでて面白いから只管悔しくもある。
    でも面白いんだよ。そこが悔しい。
    密かに表紙の木の中央の顔に吃驚した。

    そしてやっぱり島田潔の名前の由来はそこだったか。その部分のところで思わず「ああああ!」と叫びたくなるほどに嬉しい吃驚だった。まあ、最初の人形の件であれ?って思うけど。
    館物は綾辻さんは最早私的に定説となりました。
    時計館の新装版はいつ出るのだろうか・・・

  • わたし君すごい良いペースで読めてるよー!次いこ!次!という強気の姿勢で迎えた『館シリーズ』4作目です。『人形館の殺人』だなんて、まるでホラー代表みたいな題名に少しばかり躊躇しつつ、それでもやっぱり読んでしまう……好奇心を相手に勝ち目なんてあるわけない!

    『人形館の殺人』についても他作品の感想同様、たくさんの方が内容やレビューに係れているとおりだと思いますので、わたしが改めて書くことはありません。すみません。

    読み終わって最初に出た言葉が「あーッそういうパターン?」だった……釈然としないながらも、んまあ納得したわ、って感じ!でも1つだけ言わせてもらえるなら、事件解決のために探偵役さんが来てくれたぞー!って心が躍ったわたしの、あの瞬間の高鳴りとニヤケ顔……返してほしい。無事に事件が解決して、スンッ……って真顔に戻ったもんね…………うん、ちょっと考えたらわかる話……つまるところ、探偵役さんとの間に因縁関係はなかった……的なね!わかるわかる!

    わたしが勝手に騙されて、わたしが勝手に恥ずかしくなった……だけの話!キャッ!

    「人形」と言えば、の感覚で艶やかな着物に黒髪の……よくよくありそうなモノを想像して怖々と読み進めたら全然違って胸を撫で下ろしたわたしです。いうてそれも束の間でしたけどね!ここまで読んだ『館シリーズ』4作品の中でも、ダントツすごいヒヤッとなることが多かった!!気がします!!!思い込みの可能性は大いにある!!!でも!!だって!!ううっ……
    ちなみにですけど、特に「人形」がイタズラされてたあたりの描写がしんどかったです;;

    普段から頭の回転は速くないわたしですが、ちゃんと状況から判断して犯人の目星をつけられましたよ^^まったくもって説明はできない、ただのカン、みたいなものですけど。なんたって最終的にすっかり騙されて恥ずかしくなってますからね……察して。
    ハラハラドキドキ、というよりは、ゾゾゾ、の方で圧倒的に印象残ってます。ある意味、忘れたくても忘れられない……かもしれない、気がする;;

    これまでの『館シリーズ』3作品と違って、『人形館の殺人』については、きちんとシリーズを追いかけてから読み始める方が良いかなって気持ち^^
    …なので当作品単体でのオススメは、わたしから積極的には出来ませんッ!
    『館シリーズ』の中における1作品、という形がベストだと思うので、よろしければ是非!最初から!手に取ってみてはいかがでしょうか!

    めちゃめちゃ余談ですが……まるっと全部読み終わった後、何の気なしに『人形館の殺人』の表紙をジッとみたら、ひっそりうっそりと佇む「人形」が目に入って、思わずヒッて声に出たし本当に本当に心臓がヒュンってなりましたね……こ、こわぁ~……

    .

  • 結論から言うと、今まで読んだミステリーの中では1,2を争うほど面白くはなかったです。

    理由としては、

    ・最初の半分ぐらいがなんと言うか平坦・陰気で、非常に退屈だったこと

    ・主人公に魅力がなかったこと

    ・メインの探偵が現れなかったこと

    ・トリックに館が関係なかったこと

    などなど。

    そもそもこれは館シリーズとは言えない気もします。

  • 館シリーズ。今作は今までのシリーズとは異なる展開だ物語を見せている。中村青司のことも書かれていて、彼が物語な展開に何かしらの影響を与えているものだと感じる。月ごとに時間の展開と真相解明を追っていく中で、登場人物らの心情を読み取り、性格などから事件の背景を解き、一見物腰柔らかそうであるけど、違う一面もあり、それが事件に大きく関わっていたんだと、密室でそうかと納得するだけ展開だと感じた。完全なクローズドサークルではないが、クローズドサークル独特の雰囲気あり、トリックに見破られたなと拍子抜けした印象。

  • 心も気持ちもまっさらにして、"本格"を楽しもう。今度こそ...

    毎回のようにそう思うのだけれど、60ページほど読み進んだところで
    もしかして.....?とある思いが過り、その思いというのが
    とうとう最後まで覆されることなくあっけなくゴールしてしまいました。

    あぁ..なんだかなぁ....。

    そして毎回のようにこの次、どうしようかな...と思ってしまうのです。

    だけどとても気になっていることがあります。
    これまでの4作のうちの、一話にしか登場しなかったある人の事が
    もうずーっと気になっているのです。

    あの人は一話限りの人なのかしら....
    これも毎回、読む前に登場人物のなかにいないことを確認しつつ読んでいます。

    きっと何かある。
    だからいつかまた登場してくれる...

    そう期待し願いつつ
    次回作に進んでいるこの頃です。

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著者プロフィール

綾辻 行人(あやつじ ゆきと)
1960年京都市生まれ。京都大学教育学部在学中、京大推理小説研究会に所属。研究会同期に、後に結婚する小野不由美がいる。1982年、同大学大学院教育学研究科に進学。1987年、大学院在学中に『十角館の殺人』で作家デビュー。講談社ノベルス編集部が「新本格ミステリー」と名付け、その肩書きが広まった。1992年大学院を卒業後、専業作家に。
1990年『霧越邸殺人事件』で「週刊文春ミステリーベスト10」1位。1992年『時計館の殺人』で日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2011年『Another』で「ミステリが読みたい!」1位。2018年第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。
主な代表作として、デビュー作『十角館の殺人』以来続刊されている、長編推理小説「館シリーズ」。

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