名前探しの放課後 (上) (講談社文庫)

  • 講談社 (2010年9月15日発売)
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本 ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784062767446

作品紹介・あらすじ

依田いつかが最初に感じた違和感は撤去されたはずの看板だった。「俺、もしかして過去に戻された?」動揺する中で浮かぶ1つの記憶。いつかは高校のクラスメートの坂崎あすなに相談を持ちかける。「今から俺たちの同級生が自殺する。でもそれが誰なのか思い出せないんだ」2人はその「誰か」を探し始める。 (講談社文庫)


どうしようもなく、暗い未来。もう2度と帰らない『その人』。俺は、『あの日』を迎えずに済むのだろうか。『1人でいなくなったり、するな』
これが、彼の願い
『冷たい校舎の時は止まる』を超える、学園ミステリー

依田いつかが最初に感じた違和感は撤去されたはずの看板だった。「俺、もしかして過去に戻された?」動揺する中で浮かぶ1つの記憶。いつかは高校のクラスメートの坂崎あすなに相談を持ちかける。「今から俺たちの同級生が自殺する。でもそれが誰なのか思い出せないんだ」2人はその「誰か」を探し始める。

感想・レビュー・書評

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  • ぼくのメジャースプーンとの繋がりを読みたくて
    単行本の時のカバーが好きで
    (あの学校の階段の踊り場のヤツです)
    お借りしたのは文庫だけど どちらで登録するか
    しばらく悩みました

    学園、タイムスリップ物らしいという事で
    辻村さんの作品だから 何か仕掛けがあるんでしょうけど
    3ヶ月のタイムスリップをしたと思われる少年
    なぜ自分はタイムスリップしたのか
    それは、3ヶ月後自殺するクラスメートを助ける為

    徐々に集められる仲間たち
    まだまだいろんな挿入が謎めいていて
    どうなるのか予測できません
    メジャースプーンは、まだわかりません
    さて 下巻へ

  • 同級生が自殺した未来から飛ばされた依田いつか。同郷の同級生、坂崎あすなと協力して、自殺をとめるという話です。そして、自殺したのは誰かという「名前」を探す放課後の名前探しをするというストーリーです。辻村さんの作品の中ではミステリー×ファンタジーに分類されるのかな?このような感じの小説は好みすぎます!特に昔の辻村さんの小説の雰囲気が全部好みで大好きな作家さんなんです!

    • きたごやたろうさん
      「いいね」ありがとうございます。

      大好きな辻村さんの中でもおもいっきり好きな作品です♪
      「いいね」ありがとうございます。

      大好きな辻村さんの中でもおもいっきり好きな作品です♪
      2025/06/15
  • 上下巻からなる辻村さんの作品では、作品世界のゆったりとした夜明けが見れるのが上巻の魅力です。この作品でもプロローグから本編へと一気に作品世界に引き込まれて行きます。

    『どうやら俺は三ヶ月後の『未来』から来ました。』と語る依田いつか。本の紹介でも書かれることが多いようにこの作品はタイムスリップのことも取り上げています。しかもこの作品では冒頭の一章を贅沢に使って『タイムスリップとはなんぞや』を坂崎あすなの語りによってかなり丁寧に説明してくれます。

    一方で、この作品の魅力は何と言っても辻村さんの描く学園風景。中でもう〜ん、そうだったよねと思ったのが『違うクラスの教室というのは、不思議だ。教室というのは、同じ学校なら部屋の作りは内装も大きさもほぼ同じなのに、いつの間にかクラス毎の雰囲気が色をつける。明確なよその家の空気。上がりこむことに一瞬、躊躇する。』という一節。外の世界から隔絶された学校内、そんな学校の中にはクラスという-国家-がクラスの数だけ形成されています。すぐ隣なのに簡単には入れない、同じ時間が流れているはずなのに醸し出されるスピード感も全く違う、あの独特な感覚。そのクラスという国家毎に存在するヒエラルキー。そしていつの間にか全員を拘束してしまうクラス独自の不文法に縛られる一年間。現在進行系の読者の方も含めて納得感を感じさせる学校生活が一定の方向性を伴いつつ描かれて行きます。

    「冷たい校舎の時は止まる」と違って、いつか達は物理的には自由に動き回ることができます。でも何だか見えない壁を感じてしまう、広いようで狭い世界、それが学校。制約という壁に閉ざされ、自由なのに自由でない目に見えない閉塞感、何故か自分たちで自分たちの自由を縛りあう、それが学校生活。こういった部分含め「冷たい」と同じような雰囲気も強く感じられ、すっかりこの世界にはまってしまいました。

    この作品を読むために、「凍りのくじら」「子どもたちは夜と遊ぶ」、「ぼくのメジャースプーン」と順を追って読んできました。事前の準備万端です。
    ということで、辻村さんの上下巻ものの下巻で必ず味わえるであろうカタルシスへの期待が最大限に膨らんでいます。一度味わうと癖になる辻村さんの下巻。とても楽しみです。

  • 辻村さんにハマって何作目だろう。相変わらず読みやすくぐいぐい引き込まれる。良い名前が多いのがすごく素敵だなあと思う。素敵な名づけ方。
    ここからどうなっていくのかとにかく展開が気になる。

  • タイムスリップした高校生のいつかが自殺者を探す。協力者を増やして、1人の生徒が容疑者に。本当にこの人なのかという疑念が残っていてこのモヤっとした感じが良い。そして、ストーリーの素晴らしさもあるが描写もまたすごい。オムライスとニョッキ食べたい。一気に引き込まれた。

  • 展開云々よりもとにかく青春、懐かしい。当時の感覚そのままのタッチです。下巻もそのままいってほしい

  • 依田いつかが最初に感じた違和感は撤去されたはずの看板だった。「俺、もしかして過去に戻された?」動揺する中で浮かぶ1つの記憶。いつかは高校のクラスメートの坂崎あすなに相談を持ちかける。「今から俺たちの同級生が自殺する。でもそれが誰なのか思い出せないんだ」2人はその「誰か」を探し始める。

    読むのがとても勿体なくて、一体何年もツンでいたんだろう。
    辻村さん大好き過ぎ大切に大切に置き過ぎました。
    高校生なお話かぁ…入って行けるかな???
    少し心配してたけど、杞憂だった。


    誰が亡くなるのですか???

    誰が亡くなるのかとっても心配だし、それを阻止する事が成功するのかな?しっかり阻止出来るんだろうか…可能なんだろうか…。

    とても気になっています。
    下巻がとても悪化楽しみです。

  • 『光待つ場所へ』を読み始めて本作を読んでいないことに気づいてこちらに浮気。『冷たい校舎の時は止まる』ほどシリアスではない学園ミステリ。スクールカースト、いじめがメインテーマにも関わらず、他の要素もふんだんに盛り込んでいる。下巻も楽しみ。

  • タイムスリップから始まった。
    突然3ヶ月前に戻った高校生の依田いつかは、起こるであろう自殺を止められるのか?

    ジャニ系モテ男、何事にも投げやりでいい加減ないつかが、自殺阻止へ熱い気持ちを持ち始め… 。

    『ぼくのメジャースプーン』の登場人物リンクを予想しつつ、下巻へ。

  • 一体、誰なのか気になる!!笑
    先が読めない!本当にタイムスリップしてるのかも、凄く気になる、、。

    登場人物、一人一人がすごく魅力的で、なんだか秘密結社みたいで、おじいちゃんのお店に皆で集まって食事したり、水泳の練習なんかは、ちょっぴり羨ましささえ感じてしまう笑

    秀人くん、掴めないキャラしてるな〜笑

    面白かった!

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著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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