- 講談社 (2010年10月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (456ページ) / ISBN・EAN: 9784062767804
作品紹介・あらすじ
新生中華民国に颯爽と現れたカリスマ指導者・宋教仁(ソンジァオレン)。しかし暗殺者の手により時代は再び混乱し、戊戌(ぼじゅつ)の政変後日本に亡命中の梁文秀(リアンウエンシウ)の帰国を望む声が高まる。極貧の中で生き別れた最後の宦官・春児(チュンル)と馬賊の雄・春雷(チュンレイ)はついに再会を果たす。そして龍玉を持つ真の覇者は長城を越える! 魂を揺さぶる歴史冒険小説、堂々完結。(講談社文庫)
累計450万部突破! 『蒼穹の昴』第3部
新生中華民国に颯爽と現れたカリスマ指導者・宋教仁(ソンジァオレン)。しかし暗殺者の手により時代は再び混乱し、戊戌(ぼじゅつ)の政変後日本に亡命中の梁文秀(リアンウエンシウ)の帰国を望む声が高まる。極貧の中で生き別れた最後の宦官・春児(チュンル)と馬賊の雄・春雷(チュンレイ)はついに再会を果たす。そして龍玉を持つ真の覇者は長城を越える! 魂を揺さぶる歴史冒険小説、堂々完結。
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この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
歴史の渦中で繰り広げられる人間ドラマが鮮烈に描かれています。新生中華民国の指導者・宋教仁の暗殺を通じて、国の運命がどのように変わるのか、読者は息を呑むことでしょう。彼の演説に希望を見出す一方で、その運...
感想・レビュー・書評
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読み終わったー!!登場人物の名前に慣れてきて、さらっと読めた。
宋教仁の演説は、私も国民と一緒になって、この人ならどうにかしてくれるかもと思える素晴らしい内容でした。西太后もいなくなり、国内外でも混乱を極めていた時の希望とすら思えたのに、本当に残念でした。誰だこんなことするのは!って怒りすら覚えた。宋教仁が生きていたら、どんな国になってたのか気になる。暗殺って国の運命すら変えてしまうかもしれないとんでもないものだ。
そして李兄弟の再会。ついにって感じで、あれは涙無しでは読めなかった。みんなそれぞれが幸せになって、本当に良かったねぇってなった。みんなお互いのことちゃんと思いあってたんだと分かる素敵な場面でした。
袁世凱も自分の利益と権力しか考えてない人かと思ったら、全然違った。自分が悪者になっても、誰よりも国のためを思い行動できる人物として描かれていました。なんか国民とか色んな人達から誤解されすぎてて最後可哀想にすらなった。
あと溥儀ね。この小説読む前に、ラストエンペラーの映画観て、どんな人生歩むのか知ってたからより心痛くなった。でもこの物語では西太后が味方でいてくれたから良かった。
中国の歴史楽しい!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新生中華民国に颯爽と現れた革命家<宋教仁(1882-1913)>は、国民党を結成し党首となるも暗殺され、時代は再び混乱を極めるなか、「戊戌(ぼじゅつ」の政変後、日本に亡命中の<梁文秀>の帰国を望む声が高まる。 極貧の中で生き別れた最後の宦官<春児>と馬賊の雄となった春雷の兄弟は、ついに再会を果たす・・・〝「なぜ宦官になどなった?」 「こちらからもお訊ねいたします。将軍は何ゆえ、馬賊などにおなりになられたのですか?」...「恨みはないのか?」 「私の胸の恨みつらみは、亡き太后陛下がすべて拭って下さいました」...「春児。俺はこの歳になって、ようやく人の親になった。玉のような男の子だ」 「ありがとう、春雷。 李家の血を絶やさずにすみました。 ありがとう」〟
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こういう小説は、もうある世代以下の作家には書けないだろうな。
ファンタジーの要素を入れてエンタメとして読みやすくしながらも、近代の中国でキーとなった人物達の動きや、歴史的な事柄の背景がたいへんよくわかる。
昔、歴史の授業で袁世凱や孫文、張作霖については習った気がするけれど、日本で教えられる歴史はやはり日本に都合の良いように調整がされていたように思う。例えば教科書では孫文はもっと「偉人」扱いされていて、張作霖は「徒花」扱いされていたような記憶があるのだが…もちろんこの小説はあくまで小説なのだけれど、私たちが知らされていることが全て正しいわけではないかもしれないと、やんわり諭されているような気持ちになる。 -
とにかく面白かったです。
感動のシーンもいっぱい。
朝っぱらから涙ボロボロだったり・・
趙爾巽が奉天を去るとき、読んでいて予感があった。
やはり張作霖たちが列車を追ってきた。
趙爾巽に次々に彼を労った。
ほ~ら、やっぱりと嬉しくなった。
やっぱり張作霖はカッコいい、心の深い人だ。
まるで映画のワンシーンを観ているようだった、そういえば昔こんなシーンの映画観たことあったなぁ。
そして思うのは白い布をなびかせている馬占山、どうしても昔観たテレビドラマ「ハリマ王」を思い出してしまう、古い!!
刺客に襲われた宋教仁を守るために、自らが上に体で覆いかぶさり銃撃され死んでいったトム・バートン、彼にも泣かされた。
春児と春雷の再会のシーンは歯がゆくて、切なくて、そして文秀と玲玲と春雷の再会のシーンも泣けたね。
でも、会えて本当に良かった。
袁世凱がすごく嫌な奴だと思っていたら、案外そうでもなかったのね。
あんな死に方しちゃって可愛そうにと思って調べてみたらお顔が可愛くてビックリ(笑)
ちょうど前に「ワイルドスワン」を読んでいたので、いろんな面が重なって心配にもなった。
で読み終わってからずっとWikipediaを見ていった。
張景恵(二当家)はソ連の捕虜になった。
そして中華人民共和国に引き渡され、獄中で病死したとある。
「ラストエンペラー」にも出てたんだねぇ。
この時溥儀と同室になったとある、なんとなくそのシーンは記憶にあるなぁ・・
そして張作霖の長男、張学良のハンサムなこと。
長生きしたのね、でもやはり反逆罪で逮捕されてから、長い軟禁状態なんと50年も続いたらしい。
2001年に100歳で亡くなったそうだ。
って、次から次へ調べていくときりがないくらい歴史って面白い。
春児や文秀のような架空の人物と、実在の人物とがうまく溶け合って、壮大な歴史ドラマだったわ。
「蒼穹の昴」で春児に夢中になり、「中原の虹」で張作霖にすっかり魅せらてしまった。
偉大な人たちがいっぱいいて、すごい文化も持っていた国が今はどうしちゃったんだろ?
「わが勲は民の平安 わが勲は民の平安」 -
最高です
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2023.11.08.読了
浅田次郎、天才でしょ。
またこんなステキな物語に出会えて幸せです。
蒼穹の昴からのお付き合いになる登場人物も多く、セリフや単語も中国語読みで読めるようになっていて、読了後の今は、もしかして中国語喋れるんじゃない?と思うほど(笑)
これで天子蒙塵読んだら、ワンチャンイケるかもなどと考えています
内容が濃すぎて説明できないけど、とにかく4巻中弛みなど全くなく通して緊張感や感動を与えてくれた素晴らしい作品。
蒼穹の昴→珍妃の井戸→中原の虹で読んでください。わたしは最初に珍妃の井戸を読んでしまって失敗したので、これからのかたは気をつけて! -
いよいよ読み終わってしまった。蒼穹の昴も好きだが中原の虹の方がすいすい読めた気がする。
長城を越えろ。中原の虹を追いかけろという話……
以下読んでいて印象的だった箇所など。
正義。何という残酷な言葉だろう。正義なき時代にそれを全うしようとすれば、人は悪女となり、落人となるほかはない。
賢人支配による専制は、愚民思想に基く。はたして、この駅頭に集う諸君が愚民か。ならはいったい、誰が賢人だというのだ。おやそ人間の賢と愚とが、わずかに一歩を隔てた、いや一筋の毛ほどのちがいでしかないことを私は知っている。
トム、トム、嘘でしょう。漁父、嘘でしょう。こんなに、こんなに輝かしい希望が見えたのに。どうして。
いったい何ゆえ歴史を知らねばなるのか。おのれの歴史的な座標を常に認識する必要があるからである。
過去の歴史を鑑み、現在の状況を思料し、もって未来の他者に利をもたらすこと、それが人としての上善である。
袁世凱は死ねず、虚無よりも残酷な宇宙を彷徨うというのがまた残酷だったな…… -
宗教仁が議会制を打ち立てるも、凶弾に倒れ、袁世凱が総統になるために素早く動いた。
春児は龍玉を手に入れるため、兄に会う。
袁世凱は民に追い出され、憤死を遂げ、張作霖は長城を越えて北京へ。
満州が長城を越えたものとオーバーラップして描く。
それぞれが国を外国に取られないように懸命に頑張った様が分かる。 -
ここで終わるのか…!とまだ続いてほしいラストではあったけど、長い旅の終わりに相応しくあったと思う。
蒼穹の昴か好きで読み始めたが、張作霖のスポットの当て方は好きだった。
仕方ないとはいえ、色々な人が命を終えていくのは辛かった…つらい…。 -
蒼穹の昴から連綿と続く中国近代シリーズ。
蒼穹の昴の主人公の伏線を回収しながら張作霖の激動の人生を描き切った。
何回も読めば、また感じ方も違うのだろうか。
夜中まで熱中して読んでしまった。
是非、浅田次郎を読むならこのシリーズを読んでもらいたい。 -
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約1か月半かけて4巻読破。
3巻以降、蒼穹に出てきたメインキャラクターが表舞台から消え、北京の袁世凱、南京の孫文、東三省の張作霖、と権力者が台頭し、それぞれの視点で物語が展開していく。途中歴史の教科書を読まされているようでやや苦痛だったけど、中盤~終盤にかけては蒼穹に出てきたキャラクターが再び登場してくる。トムが銃弾に倒れるシーンと、春雷と春児、春雷と玲玲の再会には泣いた。史実よりも創作の部分が面白くて好きだな。王逸は出てこなかったけど、後の続編では出てくるようだ。
読み終わってみれば、西太后、光緒帝、袁世凱、張作霖、やり方は違えど皆根底にあるものは「わが勲は民の平安」だったんじゃないかなと思った。
ラストは張作霖たちが長城を超えるシーンで幕。かつて愛新覚羅の先祖たちが長城を超え紫禁城入りしたシーンとリンクする形で描かれ、とてもドラマチックだったんだけど「長城を超えて中原の覇者になる」というのがどういうことなのか、いまいちピンと来ずのめりこめなかった部分もある…紫禁城内の地図よりも、中国全土の地図を載せてくれた方が読みやすかったかもしれない。もう少し中国の歴史を勉強してから、また再読したい。 -
「蒼穹の昴」「珍姫の井戸」から続く、中国シリーズ3作目。
袁世凱と張作霖、彼らにまつわる人々を基軸として激動の中国近代史が生き生きと描かれています。史実と演出が巧みに混ざり合った、スケールの大きな傑作です。
ただ、「蒼穹の昴」に比べると、焦点が定まらない印象も受けました。張作霖の末路は史実として知られいるわけで…。李兄弟(と妹さん)を巡る話は感動的で、むしろそちらを主軸に据えたほうが人間ドラマとしては面白かったのかもしれません。前作でのメインキャラクターが次々退場していくのも悲しかったですね…。
などと言いつつも、やっぱりページをめくる手が止まらない。続編も楽しみです。 -
難しかったけど、おもしろかった。
第1巻はまだしも、2巻、3巻、4巻と、とても感動。あついものがこみ上げてきました。
「蒼穹の昴」の続編で、「珍妃の井戸」ではちょっといまいちでしたが、本作はすばらしい物語
清の始まりと終わりが交錯しながら語られるストーリー展開です。
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そして、最終巻。
趙総督を張作霖ふくむ馬賊たちが見送るシーンが印象的。
とても格好よくて、あついものがこみ上げてくる
さらに、宋教仁の暗殺で民間人にも犠牲者が..
そして、そこからさらに動きます。
春雲、春雷の再開、さらには、春雷と文秀と妹の玲玲との再開のシーンは目頭が熱くなります。
ここが、もうひとつのハイライトでしょう!
袁世凱がなぜ皇帝となろうとしたのかが、亡き西太后の言葉で語られます。
袁世凱もなくなり、さらに次の展開へ
っていうところで終わってしまいます。中途半端な感じ!!
おいおい、これ、すぐにマンチュリアンレポートよまないと(笑)
4巻を通して、さまざまな死と別れ、そして、再開。
清朝の末期に生きる人たちを見ることができました。
壮大なスケール感で、ところどころわからなくなりつつも、楽しく読み通すことができました。
Wikiで史実を確認したい!! -
受験生であった自分には歴史特に近代を授業で学ぶ機会は限られており、この欠落していると言っていい大事な近代史に対して自分なりの歴史観を持つにはそれなりに自発的な意欲と根気が必要なのだが、たまにとんでもなく面白い歴史小説がそれを助けてくれる。近代日本の立ち上がりから大正までであれば、「坂の上の雲」を初めとする司馬遼太郎が自分にとってそうであるし、「司馬史観」という言葉があるくらい、ある程度教科書的存在になってると思う。そして近代中国の「坂の上の雲」版と自分の中で位置付けされるのがこの「蒼穹の昴」から始まる浅野次郎4部作!
「我が勲はひとえに民の平安である」宋教仁がぶった街頭演説のシーンには涙しました。
でも彼は暗殺されるんですよね。孫中山でもなく毛沢東でもなく、彼がそのまま順調に中華のリーダーになっていたら…
読後にそんな空想に浸りながら来週の上海出張準備にあくせく仕事する自分なのでした -
長い長い物語が終わりました。四巻は難しい歴史の流れよりも、フィクションの部分が強めでした。お勉強的な部分と、お話が交互に出てくるので、ふむふむと歴史を考え、また、文章に酔いながら目頭を押さえ、ぅぅー、と…。少々登場人物のそれぞれのエピソードが多くなりすぎて、まとまりに欠けたのは残念だったけど。蒼穹の昴から始まる大きな流れを読んで来たからこそ見えた、中原の覇者の頭上にかかった七色の虹。貧乏人の物語なんだなぁ。誰がすごいって白太太は偉大だ。
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3巻まで読んだときに、このままどう収めるんだろう?と心配しましたが、なんてことはない、収めないで終わらせてました。(苦笑)
チャンヅオリンが主役なのに、結局彼はまだ何もしてないじゃん!と私は言いたい!!
面白かったのにこれで終わりだなんてあんまりにもあんまりなので、調べたら・・・やっぱり続編ありました。
「マンチュリアン・リポート」だって。
また読まなきゃ納得いきません~
とはいえ、チュンルたち3兄弟妹は再会を果たし、日本に亡命していたウエンシュウも帰ってきたしで、完結出来たところも多かったので許してあげましょう。
4巻では宋教仁(ソンジアオレン)の演説シーンがすごくよかったです。
そして、太祖ヌルハチからダイシャン、乾隆帝から西太后や李鴻章、宋教仁やチャンヅオリンなど清朝を支えて生きた多くの人々が共通して胸に抱いていた想い。
「わが勲(いさおし)はひとえに民の平安」
国を想う気持ちが伝わってきてね、泣けました。
民主主義の大波に飲まれた清国の切なさが胸に響きました・・・
著者プロフィール
浅田次郎の作品
