- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062768238
作品紹介・あらすじ
第2回小説現代長編新人賞受賞作
「選考者の立場を忘れて夢中になって読みふけった……の一言だけで選評の任は果たしたようなものである。物語の開き方、ふくらませ方、閉じ方、いずれもみごと――特に一件落着のあとに、さらにもう一回り物語の柄を大きくしてくれるエピローグの置き方には舌を巻いた」――(重松清氏 小説現代長編新人賞選評より)
江戸の歌舞伎小屋「森田座」の若手役者・梅村濱次は、一座きってのおっとり者。ある日、道端で見知らぬ娘から奇妙な朝顔を預かった。その朝顔が幽霊を呼んだのか、思わぬ騒動を巻き起こす。座元や師匠、茶屋の女将まで巻き込んで、濱次の謎解きが始まった。ほのぼの愉快な事件帖。
感想・レビュー・書評
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歌舞伎の女形をしている濱次が主人公。
道で急に朝顔を預かってほしいと押し付けられたが、数日後誰かに盗まれてしまう。
歌舞伎のことが分かっていないので、それぞれの上下関係などが分からなくていまいち入り込めなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みたくてずっと捜していました。面白い!続きが楽しみ。
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田牧さんの作品を読むのはこれが3作目となります。先に読んだ二作がとても良かったのでこちらも手に取ったのですがデビュー作なので正直あまり期待していなかったのです。ところがこれは驚きました。キャラがひとりひとりとてもしっかり立っていて魅力的で、色のついた情景で浮かんで生き生きと動きます。濱次の踊りの部分など読んでいてゾクゾクしました。ミステリ部分は軽いものではありますが十分楽しめましたし最後の章がまたいい後味を作っています。是非続きを読んで濱次の成長を見届けたいと思います。
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2019/2/11(月曜日)
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単行本からの再読扱い。住んでいる市の図書館にあるのは単行本で、しかもこの1作目のみ。シリーズを読み進めるには自分で手にいれないとなのです。
閑話休題。
二度目なのに、なかなか先へ読み進められなかった。
けれども二度目なので、濱次の身に起こることを、落ち着いて読めたかなぁとも思う。
濱次がどんなふうに今後化けていくのか、楽しみな作品です。 -
デビュー作なんですね。やはり、他の作品に比べて見劣りがします。シリーズ物なので、続きに期待でしょうか。
とは言っても、おっとりとした人物達で、嫌な感じはまるでないです。 -
最初のうち読みにくかったけど、徐々に入りこめた。朝顔事件の話。
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主人公の若手役者・梅村濱次だけでなく、座元や師匠、茶屋の女将など脇役の造形が魅力的だ。
今後の濱次の成長とそれにまつわるドタバタに期待。
時間をおかずに、次も読まなきゃ。 -
文庫版で読み直し。濱次お役者双六。実力はあるが、いまいちやる気のない女形濱次が突然朝顔の鉢を渡されて…。これで終わったと思っていたので続編が出ていて嬉しい。勘弥さんはどこまで知ってんのかねえ。