新世界より(中) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.11
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  • (10)
本棚登録 : 7900
レビュー : 555
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062768542

作品紹介・あらすじ

町の外に出てはならない-禁を犯した子どもたちに倫理委員会の手が伸びる。記憶を操り、危険な兆候を見せた子どもを排除することで実現した見せかけの安定。外界で繁栄するグロテスクな生物の正体と、空恐ろしい伝説の真意が明らかにされるとき、「神の力」が孕む底なしの暗黒が暴れ狂いだそうとしていた。

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    上巻を読み終わった後、続きが気になって間を置かずにすぐに読み終えました。
    窮地から帰還し、封印された呪力を取返すことに成功した早季たち。
    無事日常に戻れたかと思われたが、そんな中、グループ一の能力を持つ瞬が業魔化してしまう。
    また、親友である真理亜との別れも・・・・

    結局は、保守的な大人たちの為に子どもが選別されていく。
    勿論、組織の存続の為とはいっても・・・・
    こういった事が積み重なって、上巻で書かれていた「最悪の状況」へと世界は進んでいったのでしょう。

    上巻に引き続き、世界観もキャラクターも設定も非常に完成度の高い1冊でした。
    ただ、上巻に続いて、「この時は、〇〇のようなことを想像もしていなかった」など、期待を煽る記述が本巻にも多かったのには些か閉口(笑)
    ちゃんと伏線回収しているんだけど、そんなに期待煽られちゃうと、気になりすぎて読むことを中断できなくなるんですけど・・・・

    この勢いのまま、下巻も読みます。

    【あらすじ】
    町の外に出てはならない――
    禁を犯した子どもたちに倫理委員会の手が伸びる。
    記憶を操り、危険な兆候を見せた子どもを排除することで実現した見せかけの安定。
    外界で繁栄するグロテスクな生物の正体と、空恐ろしい伝説の真意が明らかにされるとき、「神の力」が孕(はら)む底なしの暗黒が暴れ狂いだそうとしていた。


    【引用】
    1.「呪力は、常に漏れ出している。僕らは、ある意味では無意識の命ずるままに、周囲の世界を改変し続けているんだよ」
    「八丁標は『穢れ』、つまり漏出した呪力を外に放出するための心的装置なんだ」

    2.瞬が業魔に・・・
    呪力の漏出が止まらないんだ。それも、どんどん激しく、制御不能になりつつある。
    無意識の暴走により、呪力の異常漏出が起きて、周囲のものすべてが破壊的な影響を受け、異形化してしまう。
    これが橋本・アッペルバウム症候群だ。
    僕は、業魔になったんだよ

    3.真里亜からの早季への手紙
    町を離れてみて、はっきりとわかったことがあります。
    わたしたちの町は、異常です。
    そうは思いませんか?町の安定と秩序を維持するために、子供たちを殺し続ける町が、人間の社会としてまともでしょうか?
    ミノシロモドキの話では、今の状態に至るまでに、血みどろな歴史があったということでした。
    でも、今の町は過去のどんな暗黒時代と比べても、自慢できるような代物じゃないと思います。

    それは、大人たちが、心の底から、子供たちを恐れているという事実です。


    【メモ】
    新世界より 中


    p97
    自ら真言(マントラ)を唱えることで呪力を取り戻したときには、してやったりという気分だった。
    タブーを犯しながらも、まんまと大人たちを出し抜き、ついに再び神の力を得ることができたのだから。

    それが、とんでもない錯覚であるとは、想像だにしなかった。


    p187
    「呪力は、常に漏れ出している。僕らは、ある意味では無意識の命ずるままに、周囲の世界を改変し続けているんだよ」

    「早季は一体、八丁標(はっちょうじめ)は何のためにあると思ってた?外から何かが襲ってきた時、あの注連縄(しめなわ)が防ぎになると思うか?
    八丁標は外敵ではなく、内なる敵に対処するために作られたんだ。この場合の敵は、絶えず漏出している僕らの呪力だ。悪鬼にせよ業魔にせよ、僕らにとって恐怖とは、内からやって来るものなんだよ」

    「八丁標は『穢れ』、つまり漏出した呪力を外に放出するための心的装置なんだ」


    p190
    「わかるだろう?これが、僕におきたことの結果なんだよ。
    呪力の漏出が止まらないんだ。それも、どんどん激しく、制御不能になりつつある。無意識の暴走により、呪力の異常漏出が起きて、周囲のものすべてが破壊的な影響を受け、異形化してしまう。これが橋本・アッペルバウム症候群だ。
    僕は、業魔になったんだよ」


    p418
    ・真里亜からの早季への手紙
    町を離れてみて、はっきりとわかったことがあります。
    わたしたちの町は、異常です。
    そうは思いませんか?町の安定と秩序を維持するために、子供たちを殺し続ける町が、人間の社会としてまともでしょうか?
    ミノシロモドキの話では、今の状態に至るまでに、血みどろな歴史があったということでした。
    でも、今の町は過去のどんな暗黒時代と比べても、自慢できるような代物じゃないと思います。

    それは、大人たちが、心の底から、子供たちを恐れているという事実です。

  • 核爆弾並みの破壊力を持つようになった人間たち。悪鬼や業鬼の正体。記憶を操作され、危険分子は不浄猫により排除された上で成り立っていた世界。大切な人が消えたことさえはっきり思い出せなくなった早季たちだったが、守の失踪によりその違和感の正体に向き合うことになる…。
    ボノボに倣った過剰なスキンシップがエロチックな中巻、読了。

    • 円軌道の外さん

      コレ今アニメで見てます!(^O^)

      今14歳で
      大人で優等生な瞬が
      失踪したところで、
      もう毎回手に汗握りながら
      テレ...

      コレ今アニメで見てます!(^O^)

      今14歳で
      大人で優等生な瞬が
      失踪したところで、
      もう毎回手に汗握りながら
      テレビにかじりついてます(笑)

      小説の方が
      やっぱ面白いのかな?

      2012/12/05
    • hetarebooksさん
      円軌道の外さん

      アニメ・・・どうなんでしょう。。小説はさすが貴志さんで、かなり作りこまれていて圧倒されますよ。

      アニメは絵柄に...
      円軌道の外さん

      アニメ・・・どうなんでしょう。。小説はさすが貴志さんで、かなり作りこまれていて圧倒されますよ。

      アニメは絵柄によって萌え系になってしまいそうなシーンもありますね。
      2012/12/06
  • 続けて中巻も読了。上巻で触れられていたが、1班の仲間たちがだんだんと散り散りになっていく。業魔化した瞬、その影響で変異してしまった愛犬すばるとの再会は切ない。そして真理亜と守も・・・。バケネズミの不穏な動きも絡めながら、物語は下巻へと続く。余談だけど、植芝理一氏のディスコミュニケーションの世界観をちょっと思い出すのは私だけか。

  • きてるねー、これはきてる。
    根底にあるのは「悪の教典」とも通ずる、業というか「人の世の矛盾」
    とか、そういうはかりしれない流れ。濁流…ふぅー…すごい。
    「ハリー・ポッター」にも通ずる深い世界観。ファンタジー風味。

    そう、なんらかで「閉塞」された世界。ここでは「結界」。
    昨今こういうテーマが目につく。安寧とは…なんじゃろか。
    漫画なら「進撃の巨人」とか「約束のネバーランド」とかー。
    集合体を守る「壁」とは、果たして防壁なのか檻なのか。
    おおよそにおいて隔離された場所とは常とは異なるということである。

    子供の遊戯である「かごめかごめ」を思い出す。
    あれはカゴの中の鳥を囲み
    手をつないだ円陣で囲み周り歌う。「後ろの正面だぁれ?」と。
    内側を向いて囲んでいるので、囲いの外を見ることができません。
    なのに、中にいる目をつむった「カゴの中の鳥」に問いかける。見えるものは何?

    現代社会を過去と未来を織り交ぜながら、並行的に「縮図」してる。
    時として無垢な子供の視点から、またある時は神の視点から。
    見えるものは「鏡像」のように「幻影」のように、意識の上を走る。

    外殻に覆われ守られる事を「理」とするならば、その殻は必ず
    「内部からは破ることができる」ものでなくてはならない。
    殻を破ることのできない卵からは雛は生まれない。
    殻の役目は中身を守ること、そして殻は破られることが理なのだから。

    と、そんな事を考えながら…あぁーもう下巻に入るぅ。

  • 感想は読み終わってからにしようと思いますが、ちょっとエグ過ぎる感じになってきた

  • 中巻に入り世界の全容が見えてくる。
    同時に早季、瞬、覚、真里亜と守の五人の関係に大きな変動が訪れる。

    上巻では はからずも理想的な社会と思ってしまう部分もあったが社会は少なくない人々の犠牲の上でバランスが保たれていた!

    また、バケネズミの社会と神栖66町の人々の関係というものはかつての私達の世界でも起きていた出来事だったかもしれないと少し想像してみると・・・


    何れにしても下巻が楽しみ!

  • 61

    中巻も面白い、息つく暇もない!

    最初同性愛のシーンがあってビックリしたけど笑
    ご飯食べるのも忘れて読んだ。

    瞬のシーンが、夢のような美しい描写で、
    情景が目に浮かぶ。こんなに美しい殺害シーンある?

    基本的人権が17歳まで確立してないって言う言葉が一番ぞわっと来た。

    20190825

  • 早紀と倫理委員会の長が接触することで、世界の真相がまた一段明るみになった。
    ようやく悪鬼と業魔に関する説明が為された。
    こんな風に、中巻では子どもと大人の世界が少しずつ繋がっていく感じがあった。(そして大人の都合によって、子どもたちが圧倒的な不条理を受けていたことが分かってしまう。)
    上巻での謎を解消しつつ、確実に下巻にバトンを渡す形となっている。

    一方で、早紀たち5人がバラバラになってしまうのが悲しくてたまらなかった。
    上巻では5人の運命共同体とも言えるほどの結束を見てきただけに、辛い気持ちで読んだ。

    一足先にすべてを理解して身を引いていく瞬に、心が締め付けられた。
    この世界の都合のせいで真理亜と守が離れていく様に、やるせなさを感じて仕方なかった。(でも、これがまさか下巻への伏線になっていくとは…。)


    中巻では、真相が明らかになっていく部分もあれば、より謎が深まっていく部分もあり、その塩梅がなんともちょうどいい。
    全く中だるみすることがなかった。むしろ、より引き込まれた。


    あと、瞬と覚、真理亜と早紀の間で、恋愛感情と言うか性的な接触があるのが個人的にはよかった。
    物語の中で説明があるけど、彼らがそのような性的志向を持つようになったのって、あくまで人為的と言うか、文化人類学的な原理をベースにしている。
    なので、その具体的な描写があることで、SF小説としての幅が広がっていたように思えた。

  • 物語がどこに着地するのか、非常に気になる。下巻へ急ごう。

  • 個人的な感情に邪魔されずに物語を読みたいのに、有無を言わさず怒りや悲しみに支配された。
    共感でも同情でもなく、他人を認める心と正しい知識が平和を作り出すと思う。疑いの目で教育され、知識さえ制限されている子供たちがどうやって健やかで曇りなき大人になるというのだろう。
    徹底的に管理された人間がほとんどの世界。本当の悪魔は誰なのか、しばし考えた。人によって答えは異なるんだろうと思う。

  • ますますバケネズミが非情なネズミ男に思えてくる。

    上巻の冒頭が早希の手記である事を言明しているから早希は生きている。覚もきっと生きている。

    バケネズミは…いなくてもいいかな…

  • ついに下巻をブックオフ100円コーナーで見つけ、上巻から読み始める事ができるようになった。

    中巻
    上を読了し続けて読み始めた中巻。
    3冊中一番ページ数が少ない本巻だったが、上ほどのワクワク感はやや薄れたものの、この作品の世界観には改めて感服する。

    いつものエロさが物語の最後に出てきて、さすがエロいハゲ親父(賞賛)の貴志祐介である。

  • 迫ってくるようなスリル、臨場感。物語が核心に近づくにつれてどんどん引き込まれていく。ファンタジーなのに、リアルな設定。別世界のようで、私たちの世界にも実際にあり得そうで、ときどき背筋がぞくっとする。

    上巻とは比べ物にならないほど一気に加速していくスピード感が心地よかった。

  • すごい勢いでよんでしまった。

    瞬のところを読んで。
    女の子のところを読んで。
    Kのところを読んで。

    何が正しいのだろう。
    誰の判断が正しいのかって。
    守は処分されるべきなのか否か?
    100人の犠牲より1人の犠牲?

    人間の考えることが恐ろしい。
    排除するのが正しいのか。
    共存するにはどうすればいいのか。

    読むの怖いけど。。続けてよむぞ下巻!
    これ読み終わったら心に優しい本を読むんだ…絶対…←

  • 著者:貴志 祐介
    発行日: 2011/1/14
    評価:★★★★☆  (所要時間:2.5時間)
    読破冊数: 27/100冊


    ■こんな人におすすめ

    ・怖い思いをしたい人
    ・不気味なものを見たい人
    ・純粋な仲間を思う気持ちを味わいたい人

    ■概要

    受賞歴
    第29回(2008年) 日本SF大賞受賞

    内容紹介
    プラチナ本 OF THE YEAR 2008『ダ・ヴィンチ』第1位

    恐怖とは内から芽ぐむ。
    人間の心から出た膿が、社会を、自らを異形化させる。

    心に埋め込まれた暗示が、都合の悪い記憶が蘇るのを妨害しているのだろうか。知らない方が安全――でも。警告は繰り返される。

    町の外に出てはならない――禁を犯した子どもたちに倫理委員会の手が伸びる。記憶を操り、危険な兆候を見せた子どもを排除することで実現した見せかけの安定。外界で繁栄するグロテスクな生物の正体と、空恐ろしい伝説の真意が明らかにされるとき、「神の力」が孕(はら)む底なしの暗黒が暴れ狂いだそうとしていた。(amazonより)


    ■この本から学んだこと

    ・「ねえ。もう一人、いなかった・・・?」
    このセリフだけでサッと鳥肌が立ち、目が醒める感覚があった。

    本当に怖いし不気味。

    見えない無意識に対する恐怖心。
    腐ったリンゴを排除しようとする、町の機関や規則に対する恐怖心。
    大人が子どもの若さ故の自制心の未熟さに抱く恐怖心。
    動物が力の敵わない人間に抱く恐怖心。

    ここに出てくる人物たちは、
    いつも何らかの恐怖心と背中合わせだ。


    ・「鎖は常に、一番弱い環から破断するのよ。
    私たちは常に、一番弱い者に対して、気を配らないといけないの」

    この言葉に納得。

    昨今の大きな企業など、まさにこの言葉を忠実に再現している。
    身体や精神を壊した人たちに対して異常なまでに手厚い待遇をし、神経質に気にかけているのも見かける。
    会社があることないことで訴えられたらたまらないから、
    そうなるのも無理はないだろうが
    本当に壊れてしまった場合はいざ知らず、
    それを利用しようとする人間の心は、本当に弱いのか。本当に壊れているのか。
    そして気を配る側の人間の苦労は、どこへいくのか。


    ・「(唇の)その柔らかさを、いったいどう形容したらいいのだろうか」

    中巻では、上巻よりもリアルに具体的に性行為の場面が何度か描かれている。
    だが、これがまたいやらしさがなくナチュラルだから不思議である。

    覚と瞬(どちらも男)が始めるところなんてまるで子犬がじゃれあっているみたいだし
    早季と真理亜(どちらも女)の最後の長いキスなんて、涙が出そうになった。

    男女がどうとか、性交がどうとかより
    「仲間」「信頼」の感覚が先にあるからなのかもしれないが
    性行為をこんなにあっさりと書く小説を、私は初めて見た。

    新感覚の、「新世界より」である。

  • 松風の郷の変貌ぶりは背筋が凍るような心理的恐怖、違和感、
    つぎつぎと起こることへのヒロインの無力感、焦燥感、
    そしていままでの謎への核心へ迫る話。
    内容が多いなか早いテンポで話が展開していきます。
    しかし、こんなに死にそうになるヒロインは久々です。
    心理的にグロイ描写もこわい。

  • 上巻で張り巡らせた伏線や世界観の謎が、この巻で一気に解き明かされる。正直、下巻まで引っ張ると思っていたのでこれは意外だった。だが面白味を損なうことなく、明かされた謎が悲劇的結末を予感させながら下巻へと続いていく。主人公の初恋の人を介しての関係は美しく、それでいて切ない。

  • それ、必要?と思う設定や筆致。SFの王道を踏襲しているようなパターンを感じさせつつも独創性がある…という意味では評価に値するし面白いと感じても良さそうだけど、そこはかとなく感じる浅薄さは何なのだろう。厨二病感。何かに似てると思ったら、バトルロワイヤルだ。流石に格が違って失礼かと思いつつも、書きたいものを書くための設定という感じが同じ感想を抱かせる。やはり厨二病。アンバランスで洗練されてない感じ。
    こきおろしているようだけど、つまらないというわけではない。なので、やはり評価は3。

  • 倫理の規定、本能、正義ってなんだろう。千年後の人に、私たちはどれだけ野蛮と言われているのか、想像できないってことは、とりも図らず、今生きるだけでどれだけの野蛮をしているかも、知らないんだなと気づいた。それ以上のことを構想している著者の超越的視点には脱帽する。

  • 登場人物達の苦悩や起こる出来事が、読み進めていくのが苦しくなるほど 繊細に丁寧に書かれている
    さすが貴志さんだなぁと
    読みごたえも十分あって早く下巻を読みたいと思う
    最後まで展開が予想できないため どうなるか楽しみだ

  • 謎が謎を呼ぶ中巻。覚と瞬、早季と真理亜がそれぞれ愛し合う描写はおよそ年齢とかけ離れた色気と異様さに満ちていたと思う。社会を守るために子どもを監視し場合によっては殺すことが当たり前の社会、とだけ言うと設定としてベタな感じはするが、作者の文章力がそれがいかに恐ろしいものかを物語らせてくれる。真理亜の手紙のシーンはかなりぐっときた。

  • 面白くなってきたぞー!
    この度重なる試練や冒険が、最後にどのように決着するのか!
    下巻へ!
    早く読み終わりたい!!

  • 大人たちが築き上げてきた社会に不信感を募らせる子供達。
    自分たちは決して権力者の好きなようにはさせない、自分たちには等しく権利が与えられるべきだと主張するスクィーラと、早季たちの状況が対比されており、ますます神栖66町の異様さを見せつけられます。
    そして大切な仲間たちとの別れ。世界に引き込ませる筆力は最高です。

  • バケネズミとの戦いで命を落としかけた二人は、何とか仲間の元へと辿り着く。
    無事に帰れたことを喜ぶ子どもたちだったが、規則違反を許されたわけではなかった。
    危険な子どもは排除し、記憶を操り、すべてはなかったことに。
    倫理委員会と教育委員会の存在、注連縄で囲まれている本当の理由とは。

    現代の先にあるのがこんな世界だとしたら、未来には絶望しかないのかもしれない。
    異常過ぎる町の成り立ちに、驚きよりも恐怖の方が大きく。
    この子たちがどういう道を選ぶのか、どう生きていくのか気になります。

  • 寝る間も惜しんで本を読んだのは久しぶり 人にすすめたいわけではないけど、好きな人とはとことん語り合いたい。薄気味悪い街の本質がみえてきてぞくぞくするし、そういう、読んでいる最中ずっとなんとなく頭の中にある未知のものへの恐怖や疑念みたいなものが、作品のいちばんの魅力だと個人的には思う

  • 世界の成り立ち、悪鬼と業魔、八丁標(じめ)など、徐々に秘密が明らかになっていくのは非常にスリリング。
    個人的には中巻の助演男優賞は、バケネズミのスクィーラ(野狐丸)にあげたい。

  • 本書の世界観、やっと分かってきた。
    日本の人口は5~6万人足らず。呪力使って殺戮を繰り返す殺人鬼「悪鬼」、呪力の漏出が止まらず制御不能になった「業魔」、放出する力に制限がなく世界を滅ぼすことも可能な呪力(念動力)、呪力を人への攻撃に用いないための刷り込み「愧死機構」、悪鬼を生み出さないために子供を淘汰するための「全人学級」。

  • 徐々に明らかになっていく伝説の正体。
    平和の中に隠された残酷な現実。

    上巻でも感じましたが、
    想像を絶していて面白いです。
    絶しているのに文章が巧みで描写が緻密、且つ
    的確なので想像して読むことができました。

  • H29.12.22 読了。

    ・悪鬼、業魔の正体とは。5人の仲間たちの運命は。教育委員会、倫理委員会、バケネズミ、不浄猫などなど。
    独特の世界観が後巻、どんな物語の終焉が待っているかを期待させる展開は、読んでいて面白い。
    後巻も楽しみ。

  • 上巻は読み終えるまで二ヶ月かかったのに、この中巻は2日で読み終えた。このまま面白いまま下巻も終えれますように!

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。京都大学経済学部卒。96年『十三番目の人格-ISORA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。

「2017年 『ダークゾーン 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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