妖怪アパートの幽雅な日常 5 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062768566

作品紹介・あらすじ

アパートに滝が出現。そして高校には、濃~い新任教師登場!

霊力アップすべし! アパート地下の温泉で夕士は(なぜか)滝に打たれている。条東商業高校では新学期がスタート。やってきた二人の新任教師は超個性的、校内の雰囲気は一変。そして文化祭の前には度肝を抜かれる事件も……あ~思いもよらないことが起こりすぎる。なんだか「生きる意味」を考えさせられる秋の空。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第五弾。
    季節は秋。
    ということで、今まで以上に美味しそうな食べ物が沢山。
    特に、銀色にピカピカ光る秋刀魚!
    プリプリの塩焼き、お刺身にタタキ。
    秋刀魚は、ここ何年かで高値になり、痩せたものが多いように感じるだけに、羨ましい。

    物語は、主人公の夕士が通う高校に、新任教師が二人やってくる。
    その一人、千晶先生が、とてつもなくカッコ良いのです(´ε` )
    そのおかげで、いつも以上にグイグイ読んじゃいました。

    そしてアパートでの年越し風景。
    “ナマハゲと人間と、ぎゅうぎゅうひしめき合いながら酒を飲み、鍋をつついた”
    “皆、飲んでは笑い、食っては笑った”

    こんなふうに仲間とワイワイ、もう二年もやってない…
    皆で顔寄せ合って、笑いたいな。

  • 安定の読み進めやすさ!
    千晶先生登場、文化祭の準備でてんやわんやの5巻でした!

    佐藤さんの語る、優しいだけではだめというお話…自分も仕事においてそうなることがあるので、身が引き締まる思いでした…

    青木先生と山本さんはひどすぎですね…
    作者は個性とは違う悪い意味での変わっている人を極端に書かれるから、おかしさが子どもにも伝わりやすいかもですね。大人は人によっては目を背けたくなることもあるかも。

    長谷の出番が少なくて残念、と思いきや、番外編のクリと長谷と夕士とのあたたかいお話!ほっこりな気分にしてもらえました。

    解説の「自分の日常は、他人から見れば非日常。」という言葉。おぉ、確かに…!このシリーズと自分との距離が少し縮んだように思います。

  • 夕士高校2年の夏休み終わり~二学期まで。
    霊力アップの修行はまだ続き、アパート地下にある温泉には修行のための滝まで作られた。

    二学期が始まり、病気で休職中の先生たちに変わり、二人の新しい先生が着任した。
    一人は夕士の担任で、フランクな見た目の生活指導担当・千晶直巳(ちあきなおみ)。
    もう一人は清潔感あふれる美人英語教師・青木春香。
    そして英会話クラブに2学期から転入してきた1年生が入部する。

    一年生なのに、クラブの活動に参加することもなく、自分は頭がいいアピールを続ける山本小夏。
    それは出来る姉に対するコンプレックスを、学校でマウントをとることによって晴らそうとしているのだ、ということまでは夕士もわかる。
    わかるけれども、共感することはできない。
    見下されて面白い人なんていないに決まっている。

    そして最も厄介なのが、心優しい美人英語教師である青木。
    善意の塊ではあるのだけれど、自分の見たいとおりにしか物事を見ることができず、レッテルを貼り、上からの同情を押しつけてくる。

    「地獄への道は善意で舗装されている」の章で千晶は青木のことをこう評する。
    ”出刃で刺されたって、だらだら血を流しながら『あなたのためを思っているんです』なんてほざける人種だ。厄介だよ、傷つかない奴ってのは。”

    そうなのだ。
    善意を押しつける人っていうのは、自分の正しさを絶対的に信じているので、傷つかない。
    会話が成立しないまま自分の主張を押し続ける姿は、ゾンビみたいだと私も思っていた。

    また、先入観というのは誰しももつと思うけれど、それが違っていたときにどうするか。
    ”自分の思っていたこととは違う面を見せられた時、その意味をプラスのほうへ考えるかマイナスのほうへ考えるかで、自分自身に跳ね返ってくるものが大きく違ってまいります。
    この言葉は覚えておこう。

    千晶派か青木派かで学校がわれていたが、生徒会長の仕掛のおかげで千晶派が盛り返したところで終わるが、このままでは終わらないような気がする。
    次は修学旅行の話らしいし、また一波乱あるのだろう。

  • 青木先生や山本さんみたいな人…最後まで変わる事がなかったところが現実的。千晶先生が凄すぎるのかな?高校の文化祭…懐かしい。

  • 新キャラ登場。
    両極端で類型的でとっても判りやすい。
    善か悪か、ではなくて善意の形が違うという捉え方には
    目から特大の鱗が落ちた心持ち。
    『自覚する』って大事なことなんだなぁと。

    式神遣い、ブックマスターの修行物語というファンタジー的な側面で読むか
    高校生男子の日常と成長を描いた話という側面で読むかで
    だいぶ楽しみ方が変わってくるシリーズだと思う。
    そういう意味では読む人を選ぶかも。
    個人的には成長譚として読みたい派なので
    青木先生という厄介なタイプも出てきたとはいえ
    千晶先生という理解ある大人が増えたことは感慨深い。
    どっちかというと自分は青木先生に近いな(反省と自戒の意味も含めて)。
    放ったらかしにするのはタイミングとか距離感を推し量るのが難しいのよね。
    頭で判っていても実践できない辺りまだまだ修行が足りんな。

    それはそうと千晶先生と夕士の貧血を巡る遣り取りや
    それを見た田代ちゃんの反応が
    どうもBL方面にシフトしているように思えるのは勘ぐり過ぎか???

  • 千晶・青木・山本の3人の登場によって、5巻はとくに勢いがあって面白かった!
    千晶先生は今後深く関わってきそうな予感。
    青木先生みたいに善意をいいことだと思ってる人って、あそこまで激しくなくともやっぱりいるよなぁって思う。
    価値観が固まっているというか、善意を表面的にしか見られないというか。
    時と場合によってひとつの行為は善にも悪にも変わってしまう。
    例えばいい人でありたい!と思って、いい人の具体例を考えて目標にしていたりすると、意外に自分が気づいてない所で青木先生みたいなことになってるんじゃないかと考えさせられた。
    まだまだ事件が起こりそうな6巻へ!

  • カリスマ教師、千晶登場~!素敵過ぎる!
    http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-672.html

  • 読書感想文のため再読
    単行本にはないショートストーリーや、登場人物紹介が良かった
    解説もいい
    優しさとは何かを知れる
    一冊で完結しているので、読み始めやすい

  • 2023/07/23

    先生も濃いけど生徒もこすぎる

  • アニメを見たことで、途切れていたお話の続きを読むことにしました。
    文庫には登場人物紹介もあるので続きもそちらで借りてみたいです。

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著者プロフィール

和歌山県生まれ。本シリーズの第1作目で産経児童出版文化賞フジテレビ賞受賞。「ファンム・アレース」シリーズ(講談社)「大江戸妖怪かわら版」シリーズ(理論社)など、YA(ヤングアダルト)小説の作家。

「2023年 『妖怪アパートの幽雅な日常(26)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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