マウス (講談社文庫)

著者 : 村田沙耶香
  • 講談社 (2011年3月15日発売)
3.45
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  • 本棚登録 :446
  • レビュー :65
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769129

マウス (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 小学校五年生、内気な女子と同じクラスで心を閉ざす女の子が友だちになったことで物語が動き出す。クラス内ヒエラルキー的な女子のやりとりは辛辣だが、大人になっても「オンナ」の本能から一歩外れた自然体で生きようとするふたりの交流が魅力的で清涼感さえ覚える。

  • 最近、「スクールカースト」という言葉がクローズアップされてきている。最近自分が読んだ本の中でも青山七恵さんの『魔法使いクラブ』や羽海野チカさんの『3月のライオン』など、その雰囲気をとらえているものをちらほらと見かける。私の小学生や中学生の頃はもうだいぶ遠いが、そういった雰囲気は確かにあったと思う。でも、それについては書かれていたのだろうか。最近になって書かれ始めたのだろうか。それとも書かれていたけれど気づいていなかったのだろうか。

    『マウス』は『クルミわりとネズミの王さま』が物語のキーとして使われていることもあってか、どこか童話のような雰囲気を感じる。瀬里奈の変わりっぷりは、映像にするとCGでも使わないと表現できないような、どこかファンタジックなところがある。最初の書かれ方から、こうなると思わなかったので、やや意表をつかれたという感じ。

    そういうファンタジックな雰囲気を感じてからは逆にどこか安心して読んだという感じだった。

  • 読み始めの印象と、読み終えたときの印象が、いい意味で違ってよかった。

    きっとわたしも律寄りだと思う。
    だからだろうか。律に共感。
    そして瀬里奈みたいな存在がいたら、
    おそらく自分を解き放ってくれただろうに。

    解き放つという意味では、瀬里奈の役割は、今のわたしにとっては主人なのかもしれないが。

  • 「内気な女子」として同じような子を新しい教室で探してしまう主人公・律の姿に何十年も前の自分を重ねながら読みました。
    スクールカーストの「下」に分類される者同士で集まっても、その中で更に「グループカースト」ができてしまう。
    3人組だと必ずと言っていいほど2対1になるんですよねぇ。
    学校行事の観光バスで「補助席でもいい?」とか、とてもリアルでした。

    まぁ、こういう「友だち」はクラスが離れてしまえばさっぱり遊ばなくなるのもあるあるですね。
    また、大学生になってそれなりに身ぎれいにして、アルバイトも始めて同僚ともそつなく付き合えるようになったつもりのところに、肩の抜けた飲み会で彼女彼氏の話を聞くと置いて行かれたような気持ちになるのもどこか憶えがあります。

    また、すぐに泣いてしまう瀬里奈が感銘を受けた『くるみ割り人形』マリーになりきる事によって別人のように振る舞えるのも、極端ではありますが理解できました。
    乱暴な男の子を殴り倒した場面は過激だったけれど、スカッとしたなぁ。


    本当に心が通じ合った者同士なら生活環境が変わっても友達でいられるのだな、と実感した結末。
    そんな友人に出会えた律と瀬里奈は幸運ですね。

  • この作者にしては爽やかな、読後ほっこりする物語。
    私のような凡人の想像する、変わった子、のナナメ遥か上をいく人が出てくる事は変わりないけど。

  • 内容自体は比較的大きな出来事が起こるでもなく、、なのですが、それでもなんだか続きが気になるし、読みやすいので一気に読んでしまいました。
    内気な女性の頭の中が理解できてそれもとても興味深かったです!
    村田沙耶香さんの本はなんとなく後味も残るし読みやすいし面白いし、好きです。

  • マウスという言葉が好きになる

  • 結構こわごわ読み始めたがすごくいい話だった。自分の殻を抜け出そうとする女の子の話。とても自然な感じが読みやすかったし引き込まれた。長い感想は出てこないな。


    17.7.3

  • 「マウス」の意味は、①ねずみ、②内気な女の子。主人公の律は、瀬里奈に興味を持ち友達になっていく。
    面白かった。

  • 表紙かわいい~内容をうまく表現してる~

    小学5年生。仲の良い友達とクラス分けで別になること、知っている子を発見した時の安心感。その時「グループ」に入れたことで「この一年、大丈夫だ」と思えるんだよねぇ、わかります。同世代だし、女子小学生の小さな小さな気持ちとかエピソードとか、すごく共感できる。

    主人公・律は大人しくて臆病で目立つことを恐れる。一方、塚本瀬里奈は協調性もなくなんでもないことですぐ泣き出してしまう「問題ある」女の子だった。トイレの掃除用具入れに蹲って灰色の部屋の物語を想像する彼女に「くるみ割り人形」の本を朗読して聞かせる律。そこから物語の「マリー」が乗り移ったかのような彼女が変化し、二人が大人になるまでの物語。

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