新装版 たのしいムーミン一家 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769334

感想・レビュー・書評

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  • スナフキンが旅立つシーンの
    ムーミンとのやりとりがかっこよくてシビれる。
    じゃこうねずみの愛読書
    『すべてがむだであることについて』
    も気になるところ。

  • タイトル通りに楽しい物語。
    冒険号に乗って島に行くところとか…
    飛行おにのシルクハットでいろんな物が別のものに変わるところとか…
    何といっても最後のパーティーは楽しそう。
    子供の頃お祭りの日などに感じたワクワクした気持ちを思い出した。
    ムーミンママのパンケーキを食べてみたい。

    私の願いが叶うなら、飛行おにをジョニー・デップさんに実演してもらいたいです(笑)

  • ムーミン童話第二巻。

    春のムーミン谷。
    ムーミントロールたちは山で黒いぼうしをひろいました。
    ところがそれは、中にはいったものをおかしなものに変えてしまう、不思議なぼうしだったのです。

    卵の殻はふわふわの雲に。

    川の水はきいちごのジュースに。

    ありじごくは小さなはりねずみに。

    そして、ムーミンはギョロ目のものすごく醜い姿に。
    この時のママがすごく好きなんです。
    みんながお前なんか知らないよと、偽物呼ばわりする中、ママは、長いこと目の中をのぞきこんでからこう言います。

    「そうね、おまえはたしかにムーミントロールだわ」

    ああ、なんてステキなんでしょう。
    ムーミンママは憧れのお母さんです。
    ちょっと抜けてるところもあって、お家をジャングルみたくしてしまうのですが…それもまたかわいいのです。


    今回は新たにトフスランとビフスランという小さな夫婦や、彼らを追っているというモラン、飛行おになどの登場人物が出てきます。

    このトフスラン夫婦…ムーミン谷のみんなとすぐに仲良くなるのですが、どうやら手ぐせが悪い様子(笑)
    モランを可哀想に思ったのは私だけではないはず!
    でも、最後に飛行おにのためにとってもステキなお願いごとをするので許すとします。

    飛行おには、黒いひょうに乗って月の火口の中でルビーの王様という宝石を三百年も探し続けているというちょっと可哀想なキャラクター。
    でも、なんでおに?
    そんなにも探し続けて、喉から手が出るほど欲しいものなのに、
    「とりあげるわけにゃいかない。そんなことをするのは、どろぼうだからな」
    と、言うのです。めちゃくちゃ紳士じゃないか!
    どうやってそれを手に入れたのか知られなくて本当によかった…。

    パーティで飛行おにがみんなの願いを叶えてあけるシーンはとても楽しくて好きな場面です。
    ここでのムーミンママのお願いごともいいんです。
    「スナフキンのいなくなったのを、ムーミントロールが、もうかなしまないように」

  • ほっこりしました♪

    飛行おにがパンケーキとジャムを食べているあいだ みんなは、少しばかり近くへよっていきました。パンケーキとジャムを食べているようなら、そんなにこわくはありませんからね。話しかけたってだいじょうぶでしょう。(259ページ)

    このかんじ〜(*^-')b

  • 仕事帰りに少しずつ読んだ。
    ごっとん、ごっとんと揺れる電車と、暗い窓の外。
    うとうとする人々の乗った車内。

    この本の中にある世界の空気と、似ていると思った。

    出てくる登場人物はみんなどこか、とぼけているというか、憎めなくて、彼らが引き起こす出来事がくすっと笑える。
    北欧の寒い冬を照らす、温かい蝋燭の灯りのように温かい気持ちになり、お家に帰ることができました。

  • 子供の頃に戻れる、大人向けの童話です(^^)
    童話を読んだときのわくわく感を今も味わいたいけど、本当に子供向けの絵本や童話を読んでもボリュームが足りないし、少し刺激が足りなくなってしまった大人たちが楽しめる童話です♪

    独特の世界観とかわいい挿絵に気分があがります!!!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「子供の頃に戻れる、大人向けの童話です(^^)」
      確かに!
      生誕100周年だから、久々に読んでみようかな、、、
      「子供の頃に戻れる、大人向けの童話です(^^)」
      確かに!
      生誕100周年だから、久々に読んでみようかな、、、
      2014/03/03
  • 「飛行おにって、なんてしあわせなんだろう」「とんでもない。あいつは『ルビーの王さま』を見つけるまでは幸福にゃなれんだろうよ」のやり取りがめちゃくちゃ良かった。どれほどたくさんのものを手に入れても、本人が満足しなければそれは幸福ではないのだ、と思うので、ちょっと笑ってしまった。でもこの話の中で大きなルビーと大きな幸せを手に入れたみたいなので、それも含めて、めでたしめでたしと嬉しくも思う。始終いろんな物事に襲われてドタバタしていて、確かに『たのしい』一冊だった。

  • ムーミンのパブリックイメージに一番近いのはこの作品かも。楽しくてほっこりする作品です。

  • ムーミンの存在は幼少期から知っていたが、ムーミンの物語は知らなかった。想像通りだった。

  • 「ムーミン谷に住むムーミン一家はパパとママと一人息子のムーミントロールの三人家族。谷には他に、いばりやのスノークとその妹、孤独と自由を愛するスナフキン、植物のコレクターでへんくつなヘムレンさん、おくぼうなスニフ、哲学者であるじゃこうねずみなど、個性豊かな住人達が暮らしています。
     ある日スニフが、おさびし山の頂上で黒いぼうしを見つけます。ところがそれは、中に入ったものをなんでも別のものに変えてしまう魔法のぼうしだったのです。ぼうしをかぶったため、ムーミントロールが返信してしまい・・独特のユーモアとユニークな登場人物が魅力的なファンタジー。」
    (『大人のための児童文学講座』ひこ・田中著 より)

    「 自分が認められない恐怖と、強い合いで結ばれた者によって自分を取り戻すこと。一見、のんびりほのぼのとした物語の中にも作者は恐怖を持ち込み、そこからの解放を描いています。
     実施このシリーズは、かわいい物語というよりもむしろ、自然の厳しさや人間の愚かさをや政治のきけんさがいっぱいつまったものなのです。。けれども主人公を中心とする「こども」たちの行動や知恵によって、そうした危機と恐怖はつねに回避されるのです。」
    (『大人のための児童文学講座』より)

    ・登場人物が多いので、読みも慣れた子に。
    ・この本はシリーズ三冊目。巻頭に人物紹介はあるので前作を読んでいなくても楽しめる。

    「大人になって読んだ本で、もっと早く子どもの時に出会っていれば、という後悔を感じたことがほとんどないんですね。大人になって読んでよかった、取っておいてよかった、そして、子どもの頃だったr、ここまではじかに触れられなかっただろうっておもったりするんです。」江國香織(「特集 江國香織少女の時間」より、江國さんが選んだおすすめの子どもの本。)

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著者プロフィール

1914年、ヘルシンキ生まれ。画家・作家。父が彫刻家、母が画家という芸術家一家に育つ。1948年に出版した『たのしいムーミン一家』が世界中で評判に。66年、国際アンデルセン賞作家賞、84年にフィンランド国民文学賞を受賞。主な作品に、「ムーミン童話」シリーズ(全9巻)、『彫刻家の娘』『少女ソフィアの夏』(以上講談社)など。

「2023年 『MOOMIN ポストカードブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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