新装版 ムーミンパパの思い出 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769341

作品紹介・あらすじ

自由と冒険を求めて海にのりだした青年時代のムーミンパパ。ユーモラスな竜との戦い、あらしでたどりついたゆかいな王さまの島、おばけと同居したり、深海にもぐったり…さまざまな冒険をしながら、ムーミンママと劇的な出会いをするまでをパパが書いたファンタジーあふれるムーミン物語の傑作。

感想・レビュー・書評

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  • めずらしく風邪をき、家の中で少し不機嫌なムーミンパパ。
    そんなパパに、ムーミンママは「あなたのわかいころのことを書いて、本にしたらどう?」と勧めます。
    そんなきっかけで、ムーミンパパが若き日の冒険譚を綴ったのが本書です。

    ヘムレンさんのみなしごホームから抜け出し、仲間たちと出会い、船に乗って大海原へ…。
    いろいろなピンチにも見舞われますが、とてもマイペースな仲間たちとわいわい旅をしていく様子が楽しいです。
    予想もできないことが急に起こってびっくりさせられたり、ふとした一言が余韻とともに響いたり、ムーミンシリーズの魅力をたっぷり味わうことができました。

    途中で、書きあがったところまで少しずつ、パパが子どもたちに読んで聞かせてあげるシーンが挟まるのもすてき。
    実は冒険の途中で出会った仲間たちは、スナフキンのパパやスニフのパパだったのです。
    興味津々で自分の知らないパパの姿を知りたがる子どもたちが愛らしくてほっこりしました。

  • ムーミンパパの生い立ちとムーミンママに出会うまでをパパが自伝にして読み上げる話。
    途中、パパの話が遮られるのが面白かった。
    最後の再会はなんだか感動した。
    パパは生まれが恵まれたものではなかったけれど、自分を信じて自分の力で幸せになった生命力強いムーミンだった。

    • ギガゴさん
      生命力の強いムーミンって、なんだかパワーワード感
      生命力の強いムーミンって、なんだかパワーワード感
      2023/05/18
    • だちおくんさん
      確かに笑
      確かに笑
      2023/05/21
  • パパの若いころの話。たくさんの仲間たちがそれぞれ好き勝手に動いていてにぎやかです。
    落ち着いていて年齢をあまり感じさせない印象のスナフキンがヨクサルの話をせがむところが子供らしくて、少し意外でかわいい。彼もやっぱり誰かの子どもなんですね。
    登場したときはかわいい女のムーミンで、今は偉大なる母親。ムーミンママ、素敵。

  • ムーミンパパの大冒険、ちょっと見栄っ張りでわくわくして面白かった!
    スニフはママ似なんだなあ、、

  • ムーミンパパの若き日の大冒険。「海のオーケストラ号」という船の名前にワクワクしました。
    びっくり大会を開く王さまが好き!宝探しの商品を3種類に分け、「空想家」に授ける「役に立たないもの」の価値と名誉をわかってらっしゃるのですからね。

  • 今まで名前だけしか知らなかったキャラクターたちが、わたしの中で実体を持って生き生きと動いていくような気がして楽しい。
    今回はいよいよミイが出てきた♪
    スナフキンのパパがとても好き。

    最後はハッピーな終わり方でうれしい‎☺︎


    今まで4作品を発刊順に読んできたんだけど、順調にムーミンに引き込まれているうぅぅ〜〜〜。
    アラビアのマグカップはまだ大丈夫(いっこ持ってるけど)!……だけど、フィンランドに行ったら日用品の何にでもムーミンがいるらしく、、、買ってしまいそうだ。。
    あ〜早くフィンランド行きたいなあ〜〜〜!コロナ収まれ!!!

  • ムーミンパパも冒険が好きだったんですね
    若き日、様々な経験をし、沢山の人々と出会い、そして、その出会いは大切にされ、今に繋がっている。
    そして、ムーミンママとの出会い。
    ムーミン一家のお話のはじまりですね

  •  同シリーズの他の作品とは趣向を変えて、ムーミンパパが自分の若かりし頃の話を書き、息子たちに語って聞かせる形式。
    「ムーミンみなしごホーム」で育ったムーミンパパは、ヘムレンおばさんの窮屈なしつけに嫌気がさして逃げ出し、冒険家を志す。発明家のフレドリクソンと知り合い、彼が造った船に乗って大海原へ。何が起こるか全然わからずに展開していく思いがけない出来事の数々が面白くて、物語にどんどん引き込まれた。
     ムーミンパパはスニフの父・ロッドユールやスナフキンの父・ヨクサルとも一緒に旅をして友達だったが、なぜ彼らが子どもと一緒にいないのか、母親たちはどうしているのか、スニフとスナフキンを育てたのは誰なのか一切説明がない。途中からおばけがムーミンパパと同居し始めるが、実体があるのかないのか、どういう存在なのかもわからないまま最後まで話が進む。
    「ごめんね」が口癖で弱気だがボタンやがらくたの蒐集に余念がないロッドユール、無気力で余計なことは一切しないヨクサル。大らかな物語世界に身を委ね、自分が普段いかに些末なことに囚われているかに気がつき、凝り固まった感情が解きほぐされていく。パパの自伝に登場した友人たちが集合する感動的なエピローグまで読み終わった時、心が満たされて幸せな気持ちでいっぱいになっているのを感じて、久しぶりに愉しい読書だった。

  •  2019年にムーミン全部読む!って言ってたのに・・・ダラダラしちゃってました。反省です。

     ひさしぶりに小説を読み終わりましたが、ムーミンだけじゃなく、やっぱり小説って面白いな!大切だな!ちゃんと時間取らないとって思いました。毎日ちょっとずつでも読み進めていた頃を思い出して・・・

     ムーミンパパの若い頃の冒険譚です!
    大親友のフレドリクソン、スナフキンの父ヨクサル、スニフの父ロッドユール、リトルミィ(一番好きなキャクターです)、二ブリング・・・盛りだくさんですね。
    内容も深読み含めて盛りだくさん!
    ムーミンパパの幼き頃から、ムーミンママに出会うまで。
    最後がまた良い感動です。結局みんな愛、愛なんですよね。

     愛って大事ですね。

  • 気持ちの表現や風景の描写がムーミンっぽくかなり独特なんだけど、なぜかとてもしっくり来るし情景が思い浮かぶ。
    ところどころの細かい会話や、登場人物の行動が面白い。
    ムーミンパパの綺麗な人間くささや、4人で船旅をしている時のわちゃわちゃ、旅が終わってしまってみんな安定してしまった時の居心地悪さなど、状況と気持ちがどんどん移り変わっていくのが楽しかったし、付いていけなかった。もっとゆっくり何回も読みたい。
    とにかく面白かった。
    また、某ムムリクの自堕落奔放怠惰無意欲無関心なところは噂に聞いた通りだった。

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著者プロフィール

1914年、ヘルシンキ生まれ。画家・作家。父が彫刻家、母が画家という芸術家一家に育つ。1948年に出版した『たのしいムーミン一家』が世界中で評判に。66年、国際アンデルセン賞作家賞、84年にフィンランド国民文学賞を受賞。主な作品に、「ムーミン童話」シリーズ(全9巻)、『彫刻家の娘』『少女ソフィアの夏』(以上講談社)など。

「2023年 『MOOMIN ポストカードブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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