新装版 ムーミン谷の冬 (講談社文庫)

制作 : 山室 静  冨原 眞弓 
  • 講談社
4.14
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本棚登録 : 623
レビュー : 57
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769365

作品紹介・あらすじ

まっ白な雪にとざされたムーミン谷。松葉をたっぷり食べて、ムーミンパパとムーミンママといっしょに冬眠にはいったのに、なぜかたった一人、眠りからさめてしまったムーミントロール。パパもママも起きてくれない。時計までとまっている……。はじめて見る雪の世界で、ムーミントロールにさまざまな出逢いがあります。自分のしっぽが世界一すばらしいと思っているりすや、いつでも元気なちびのミイ、そして、ムーミントロールのご先祖さまや、水小屋に住んでいるおしゃまさん……。

9作あるムーミン童話のなかで、唯一冬のムーミン谷を描いて印象的な物語。
文と絵を手がけたヤンソンは、この作品を発表後、さらに評価が高まり、国際アンデルセン賞を受賞しました。

感想・レビュー・書評

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  • 冬眠中のムーミントロールは、まだ真冬なのにどういうわけか目が覚めてしまって、冬眠を続けられなくなってしまう。ムーミントロールが初めて経験する冬。それは北欧ならではの厳しさと孤独感と神秘に満ちた冬の様子で、私達アジア圏で経験する冬ともひと味もふた味もまたちがう。ムーミントロールと一緒になって、初めての冬を過ごすかの様になにもかもが新鮮だ。文章が寝床で聞く母親の物語のように暖かく美しい。ムーミントロール悩みや驚きや感動、 悲しいエピソードも静かに心に染み込んでくる。冬を乗り越えていく希望と勇気を分けてもらえる。真冬のような試練もかならず明るい春の日差しを浴びき希望に変わっていくことをしみじみと感じた。

  • 一家揃って冬眠中のムーミンが、家の中でたったひとりだけ目を覚ましてしまい、目がさえてますます眠れなくなり、よせばいいのに寒い寒い外に飛び出します。初めて見る雪にびっくりたまげながら、お日さまの消えてしまった白夜の世界の中で、冬をエンジョイする生きものたちとの交流を描いた作品です。

    ・・・、と、しれっと書いていますが、わたしはムーミンが冬眠するものだということを忘れていました。

    そんな感じでとても新鮮な気持ちで読み始めたので、「雪は地面から生えて来るものだと思ってたぁ~」と空からどすどす落ちてくる雪にびびったり、スキーでえらい目に遭うムーミンのじたばたする様子tが、もう、おかしくておかしくて、肩はふっふっと震えながら、しかし何食わぬ顔で電車の中で読んでました。

    そして、現代でもなお、真冬には太陽がどっかに行ってしまう白夜の寒い厳しい季節を生き抜いている北欧のみなさんに敬意を表したくなるのでした。

    ムーミンといえばやっぱり日曜朝のアニメ劇場で育った世代なので、ほわほわな世界だと思っていましたが、大人になって活字もので読み返すと、けっこう奥深いのでびっくりしました。
    「おしゃまさん」や「ちびのミイ」が、たまに吐き捨てる言葉の中に、すごく良い人生訓が見えるのです。めっちゃいいこと言ってます。
    こんなに深みのある作品だったとは!
    そして、無鉄砲なくせに思い切りが悪く、さばっとしているわりに押しの弱いムーミンの様子を見ていると、とても人間くさく思えてきて、何か自分の事を言われているようでもあり、とても親近感がわいてきます。

    結局、ムーミンママが予定より(?)若干早く冬眠から覚めてくれて、そしてその頃には早い春がやってきているのですが、読んでいるこちら側も漆黒の冬の世界に連れて行かれていたので、ページが進むにつれて少しずつ冬から春へと変わり行く時間の流れとともに、「冬、まだ行かないで~!」という気持ちと、「早く春になってこの人たちにぽかぽかしてもらいたい」という気持ちがないまぜになります。春が来てしまうと物語が終わってしまうから。

    ムーミンママの前向きさと割り切りの良さ!
    物語のラストにもらった大収穫です。

  • いつもは冬眠している季節に目覚めてしまうムーミントロール。みんなが目覚めない中、1人で外に出て冬のムーミン谷を冒険する。
    雪に埋もれたムーミン谷で、他の話よりもムーミントロールが1人成長していくような気がする。そして最後の最後でいつも以上にムーミンママの器の広さ、偉大さを実感する。
    たまたま春の訪れを感じるような暖かい日に読み終わったので、ほっこりした。

  • これまでのムーミンシリーズと一線を画するお
    話。冬眠中なのに何故か目が覚め眠れなくなってしまったムーミン。冬の間に自分の家の水遊び小屋に見ず知らずの人達が住み着いていた。おしゃまさん、ウザいくらいに陽気な体育会系ヘルム、犬のメソメソなどユニークなキャラクター達が登場するが、今回のムーミンはそういった人達との不協和音に悩む。
    明るく温かい環境で出会うなら素直に仲良くなれたのかもしれない。けれど暗くて寒い中、家族は誰も起きて来ない孤独な状況では違ってくるの。
    そんな中でも知り合った人達と折りあって行く、ムーミンの思春期の通過と社会勉強だと言えよう。
    保存しておいたジャムをみんな食べられ、寝ている間に部屋を荒らされているにも関わらず、ムーミンに立派におもてなしが出来て誇りに思うと言ってしまうママは本当に太っ腹!
    おしゃまさんの魚のスープの味も気にかかる。内容とは関係ないが、おしゃまさんのイメージと森三中の黒沢さんが被ってしまう。

  • 冬眠中にムーミントロールが起きてしまった!?
    ムーミン一族史上、初めて「冬」を体験するムーミントロールと、冬に姿をあらわす様々な生き物のはなし。

    「おしゃまさん(トゥーティッキ)」が可愛いですね。
    冬を謳歌する、どこか達観した女の子。
    ↓のセリフが印象的。

    「あの子たちの冒険ときたら、いつもこんなものだわ。たすけたり、たすけられたりさ。その人たちをほんとうにあたためてあげるもののことを、いつか、だれかにかいてもらいたいよ。」

  • ムーミン谷シリーズは夏が舞台になっているものが多いが、どんなときでも恐ろしい冬の気配が漂っているように思う。それは、「夏の終わり」「スナフキンの旅立ち」といった静かな寂しさで表現されている。

    私は一度、冬にフィンランド経由でヨーロッパに行ったことがあるが、小さな町の小さな家が雪の中に埋もれるようにして佇んでいたのを思いだす。
    ムーミンたちはそんな冬、松葉をどっさりとおなかに溜め込んで冬眠する。時計は止り、ストーブが静かに燃えている。
    ある冬、ムーミンは家族の中で一人だけ冬眠から目が覚めてしまい、眠れなくなる。外に出てみると、見たことのない生き物達が生きていた。

    ムーミンは春を待ち焦がれながら、その厳しい冬を生きていく。そこには、「初めての経験」を少しずつ乗り越えていく「冒険」が確かにあるのだ。

  • 雪に覆われてシーンとした、普段とは違うムーミン谷。そんな中で冬眠から目覚めてしまったムーミンの寂しさを紛らわす為の行動がなんとも健気だ…
    ミイはどんな時でもたくましい(笑)そして初登場の哲学娘おしゃまさん。個人的にすごく好き…だけどゲームはスナフキンの旅立ちと入れ違いに登場する為、我が家ではスナフキン女装説浮上中…

  • ムーミンや全体の雰囲気がすごく可愛い。さりげなく心に響く印象的な言葉がとても綺麗。

    • PLUTOさん
      素朴で透き通った感じの言葉遣いですよね。
      言われてみれば…!
      仕事などで動きまわってるよりスローライフの早寝早起きのイメージがあります。
      素朴で透き通った感じの言葉遣いですよね。
      言われてみれば…!
      仕事などで動きまわってるよりスローライフの早寝早起きのイメージがあります。
      2013/01/11
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「スローライフの早寝早起きのイメージ」
      確かに、、、
      ヤンソンの理想だったのかなぁ~
      冨原眞弓の「トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界」を読むと...
      「スローライフの早寝早起きのイメージ」
      確かに、、、
      ヤンソンの理想だったのかなぁ~
      冨原眞弓の「トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界」を読むと、暗い現実に抗う姿が浮かんできますが(大人向けの小説もシニカルですよね)、、、
      2013/01/17
    • PLUTOさん
      作者の価値観や生活環境なども考えながら読むとまた違った面白さがありますよね。 また「トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界」さがして読んでみます。
      作者の価値観や生活環境なども考えながら読むとまた違った面白さがありますよね。 また「トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界」さがして読んでみます。
      2013/01/19
  • 冬眠の途中で目がさめてしまった ムーミン
    初めての冬を楽しみます!!
    ああ。ムーミン谷行ってみたいなぁ〜…

  • 新装版で再読。


    深夜に目が覚め、家中をうろうろしてみても家族はみんな寝静まっていて、強烈な孤独感と恐怖がある。

    そんな誰もが覚えのある幼児体験を描いた本作。分かるなあ!ムーミンの気持ちが!
    「母は自分のためならなんでもしてくれる」と信じ込んでいる幼児にとって、自分が一人で寂しがっているのに眠り続ける母は驚きですよね。冬のムーミン谷もとても良かった。

    ムーミンママの愛!
    引用文にも書いたが、なにがあっても起きなかったママがムーミンの辛そうなくしゃみ一回でパッと目が覚める!ううむと唸るシーンだ。

  • 冬眠からふいに目覚めてしまったムーミントロールが、初めて経験する冬に戸惑いながらも春まで奮闘するお話。

    随所に出てくる、ムーミンの冬に対する愚痴(ぼくは寒さでこごえそうだ。おまけに、ひとりぼっちで、さびしくてたまらない。はやくお日さまがかえってこないかなあ、等)から、作者トーベ・ヤンソンも育った北国ならではの冬観がうかがえる。

    寒さは厳しく、つるつる滑る雪や氷はわずらわしく、生き物もひっそりと影を潜める冬。それはムーミンに言わせれば「死の世界」だ。
    しかしその反面、真っ白な雪に包まれ、空気が凛と澄み渡っているようで、静寂に包まれた美しい冬の情景も文章から想像できる。
    北国に暮らすものだからわかる、冬のわずらわしさと美しさが表現されていた。

    また、主な登場人物のムーミン、おしゃまさん、ミイの三者三様の冬の過ごし方も面白い。
    ぶつぶつ文句を言っては夏に思いを馳せるムーミン、静かに冬に身を任せるように過ごし、春には笛を吹いて皆を起こすおしゃまさん、スキーやスケートをして雪と氷の世界を全力で楽しむミイ。
    「生きものってものは、なんてさまざまなんだろう」とムーミンも思うように、みんな思い思いの過ごし方で冬を過ごしていく。

    特にストーリーというストーリーはないけれど、冬に奮闘するムーミンが可愛らしかったし、ミイ達も含めたそれぞれの冬が愉快に綴られていて読んでいて楽しかった。

    • ginさん
      ムーミン谷の冬。レビューを読んでいたら、なんだかとっても読みたくなり、いても立ってもいられず、必死になって本棚の奥から取り出してしまいました...
      ムーミン谷の冬。レビューを読んでいたら、なんだかとっても読みたくなり、いても立ってもいられず、必死になって本棚の奥から取り出してしまいました。本当に素敵な作品ですよね。
      2013/09/19
    • endericoさん
      sousunaさんコメントありがとうございます!何度読んでも面白くていい作品ですよね。
      sousunaさんコメントありがとうございます!何度読んでも面白くていい作品ですよね。
      2013/10/17
    • ginさん
      ムーミンの世界の独特な空気が好きです。endericoさんのレビューに読書欲をかきたてられました。他に、魔法をかけられた舌や、うさぎパンも参...
      ムーミンの世界の独特な空気が好きです。endericoさんのレビューに読書欲をかきたてられました。他に、魔法をかけられた舌や、うさぎパンも参考にしてしまいました。
      2013/10/24
  • 冬のお話なので、いつ朝になったか、夜になったのかがはっきりしない物語でした。 でも共感できたのは、ヘムレンさんやモラン。わたしの周りにもいるなぁと思いながら読みました。 誰をも、なにをも凍らせるモラン、自分の考えを押し付けて空気を読まないヘムレンさん。いるいる(笑) トゥティッキの邦訳がおしゃまさんってのが可愛い☆ 「どんなことでも、自分で見つけ出さなきゃいけないものなのよ。そうして、自分ひとりで、それをのりこえるんだわ」名言ですな☆

  • お馴染みのアニメとはちょっと違った雰囲気の世界です。<芝浦工業大学大宮図書館スタッフH>

  • まっ白な雪にとざされたムーミン谷。パパとママといっしょに冬眠にはいったのに、どうしたわけか春がこないうちにたった一人眠りからさめてしまったムーミントロール。はじめて知る冬の世界で彼のすばらしい冒険がはじまった…。(e-honより)

  • 2017年5月25日購入。
    2019年2月17日読了。

  • 中学生の頃、一人で病院に通っていた。小学生の頃は母親が付き添ってくれていたけれど、もう中学生なんだから、一人で行けるようにしなくちゃね、ということだ。
    一人で過ごす待合室の時間はいつにも増して退屈で、退屈しのぎ用に途中の本屋さんで本を買って行こうと思った。
    「ムーミンなんて子供っぽいな」と思ったのに、表紙の絵が今まで知っていたアニメのムーミンと全然違くって、どこか荒々しさと繊細さが合わさっていて、それに惹かれて読んでみようと思った。
    ムーミンのお話の中で、この本は冬、いつもの仲間達は眠ったままです。一人目を覚ましてしまったムーミンは、最初はとまどいながら、自分の知らなかった「冬」の世界を発見してゆきます。それは同時に新たな友達やご先祖さまとの出会いでもあります。
    独りぼっちで知らない世界を冒険したムーミンは、春が来てこう思うのです「今こそぼくはのこらず知ったわけだ」。
    北の国の冬のシンとした空気や、春の喜び、成長することの意味、そんなことを感じられる、今でも大好きな作品です。

  • 冬らしく白いカバーの新装版。
    以下、旧版の感想。

    冬眠できずに冬のムーミン谷を散策するムーミントロールの話。ほかに、物好きのミィが起きてる。
    謎のご先祖様やら、姿が見えないハリネズミ(姿が見えないのになぜハリネズミだとわかるんだか)やら、ヘムル族最強のポジティブ思考でまわりに迷惑をかけちゃったりする若いヘムレンさん(切手や昆虫の人とは違う)やら、いつもの常連じゃない人がいっぱい出てきます。

  • 普段人目に触れないようにひっそり生きているものたちが、冬の世界では、存在感を現す。
    夏を表とするなら、冬は裏の世界。
    どっちもそれぞれの良さがある。

  • 一家は皆冬眠している中、ただひとり目が覚めてしまったムーミン。知っているものは皆静かに眠っている中、自分だけが未知の世界に取り残されたことに戸惑いながらはじめての冬を体験する。自分ひとりになってしまった孤独感や、知っている世界が全く別の表情を見せたことによる戸惑い、それを様々な出会いや体験から気付いた時には乗り越えている。幼い少年の物語だけど、「冬はやがて春になる」ことを思い出させてくれる本。

  • 誰もが寝静まって春を待つはずの冬のムーミン谷。しかし一体どうしたことか、ある時目覚めてしまったきり眠れなくなってしまったムーミントロール。ママもパパもおじょうさんも目を覚まさない。家を出たムーミンの、ひとりっきりの冬の冒険が始まった。一人だけ起きて遊んでいたミイ、水あび小屋で見えないねずみたちと共に冬を過ごすおしゃまさん、暖かさを奪う氷姫、太陽の消えた日、冬のムーミン谷に集う見知らぬ客人たちとやたら明るいヘムレン……誰も知らない冬の日々をムーミンと共に。

    レギュラーメンバーほぼ不在!さすがに今回はニョロニョロも出なかったw ミイがいるくらい。最後にママが出て来るだけで、ある意味異色の、ひみつの世界を覗いてしまったような今作。夜の世界というか、月の裏側というか……それもそのはず普段は眠りに就いて見ることのない冬の世界なのだし……知ってる人が全然いないのは不安なので、きっとムーミンも心細かっただろう。
    私は冬の厳しい北陸の生まれと育ちで現在もなお住んでますのでムーミンが冬の嵐の中を進むところむっちゃわかる…!と二、三ヶ月後に私にも襲い掛かるであろう冬の猛攻に今から震えてました。まあ北欧と日本の北陸は大分違うだろうけど。緯度が全然違うし。でもやっぱり北陸の冬にも(というか雪か)通じるところがあってやっぱめっちゃ頷いてしまった。「もはや雪は上から降ってくるのではありません。地面にそってとんでくるのでした」が一番頷いたところ。でもこういう厳しい冬を越えたからこそ春のすばらしさ、朝の訪れが身にしみるもの。空のうつくしさがわかるもの。クロッカスの芽を守ろうとするスノークのおじょうさんに「この芽もすこしはくるしいことにあうほうが、しっかりすると、ぼくはおもうな」と言ったムーミンはそれまで誰も知らなかった冬を経験したことでずいぶん頼もしくなりましたね。あと雪が降った時「いいもんだな」って思うところも、確かに雪が降ってるところとか空気が澄んで星が綺麗なところとか冬にもいいところあるよねって思うのでいいでしょ?いいでしょ?と嬉しくなりました。
    ところで、太陽がなくなった日はいわゆる黒夜かな。冬になると陰気な気分になるからやたら明るいヘムレンさんがうざいっていうのもわからんでもなかったw 本当は危険なおさびし山に行かせようとして、でもやっぱりとめたムーミンの心の動きがよかったです。
    あとは、おしゃまさんがすごく好き!アニメとかにも出るのかな?トゥティッキって名前は聞いたことあるし出るかな。「どんなことでも、自分で見つけださなきゃいけないものよ。そうして、自分ひとりで、それをのりこえるんだわ」をはじめとして彼女の言葉は好きなのがいっぱいです。

  • ムーミン谷の冬って、こんな感じなんだ。
    精一杯がんばるムーミンの、心の変化があったりして良かった。
    名も姿もない生き物たちがたくさん登場していて不思議な感じ。

  • 2015.04.14読了☆

  • 冬は冬眠するムーミン一家。しかしひょっこり途中で目覚めてしまったムーミントロール。冬にしか会えないとおぼしきキャラクターたちと、家族の力を借りずに一人で交流、いろんな苦難を乗り越えます。ある意味一種のジュブナイル小説っぽい。

    独自の哲学を持っているトゥティッキ(おしゃまさん)のキャラは結構好き。氷姫は擬人化されているけれど一種の災害=寒波みたいなものかと思いました。

    ムーミンと同じく目覚めてしまったミイは、どんな環境にも臆せず馴染んでしまう適応力の高さで冬生活もエンジョイ。その逞しさは尊敬してしまう。そしてムーミンママの深い愛情も。

    不在だけれどムーミンにずっと思われているスナフキンと対照的に、存在をすっかりなかったことにされているスニフが若干不憫・・・

  • 冬眠から一足早く目覚めてしまったムーミンの物語。眠っている間に通り過ぎていくはずだった「冬」という季節。白くて静かだ。

    みんながみんな仲良しなわけではないところが良い。

    ムーミンのヘムレンさんに対する気持ちはごく普通の自然なもの。なぜだか分からないけれど親しむことができない、苦手な人。波長が合わない相手ということなのだろう。無理に合わせることなどないのだ。

    ちびのミイのように生きたいと思う。

    p185 「彼女はいつでも、自分ひとりで楽しむことを知っていました。自分がなにを考えようと、春がどんなに好きであろうと、そのことを人に話す必要は、少しも感じなかったのです」

    孤高のスナフキンとは少し違う一人の楽しみ方だ。みんなの中にいても流されない、理解されなくてもいい、好きな事をただ思い切り楽しめばいい。

  • ホムサちゃんかわいいなぁ。
    どうもやっぱり、文庫版だとのめりこめない障害が…。

  • ムーミンの話で一番好きかも。

  • やっぱりムーミン一家が活動している間の話のほうが楽しいかな!

  • 文庫版で再読。冬眠しているはずのムーミンが目を覚ましてしまった。ひとりぼっちと思ったら、冬の生き物がたくさん!お日様が昇らない北欧の冬らしい暮らしの描写がいい。これまではあまり良い子に思えなかったムーミンが、ここでめっきり良い子になった感じでひと安心。スナフキンが登場しないのがちょっと寂しい。

  • 一人目覚めた冬の世界で、おなじみの仲間が
    ちびのミイくらいで、あとは寝顔と寝言で登場では、
    その上、冬の住民たちは、顔を合わせたり
    話をするのも困難で家に集まったのも
    「活発なことのきらなものたち」では絶望的、
    かと思ったら、春になってクロッカスの芽を見つけた
    スノークのおじょうさんへの一言。
    誰も知らない冬を乗り切って
    成長したムーミントロールが、そこにいました。

  • ムーミン谷の冬ってこわいなあ静かで

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著者プロフィール

1914年フィンランドの首都ヘルシンキ生まれ。ストックホルムとパリで絵を学ぶ。1948年に出版した『たのしいムーミン一家』が世界中で評判に。「ムーミン」シリーズ全9作のほか、伝記的作品に『彫刻家の娘』、短編集に『少女ソフィアの夏』がある。(ともに講談社)。2001年6月没。

「2019年 『リトルミイ ノート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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