新装版 ムーミン谷の仲間たち (講談社文庫)

  • 講談社
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本棚登録 : 782
レビュー : 63
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769372

作品紹介・あらすじ

すてきなムーミン一家を中心に北国のムーミン谷にすむ仲間たちの楽しい生活を描いた九つの短編集。ムーミントロールの親友で孤独と自由を愛する詩人のスナフキン、空想力豊かなホムサ、おくびょうでなき虫のスニフ…。国際アンデルセン大賞受賞作家ヤンソンの詩情あふれる楽しいファンタジー。

感想・レビュー・書評

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  • ニョロニョロたちとあてのない旅に飛び出しちゃうムーミンパパはやはりワイルドだ。一時は、ニョロニョロたちと同化したかと思いきや、そこから覚醒して、ムーミン谷の家のデッキチェア上でも、自分らしくいられるし、冒険もできると悟るまで。訳者はあまり買ってないエピソードのようだが、個人的には一番印象に。あとは、小さなドラゴンを飼おうとしたムーミン、やってきたホムサにいじわるするミイ。いつも冬眠してるからクリスマスを知らないムーミン一家を、たたき起こしてまでクリスマスをさせるヘムレンさん。空が落ちてくるのでは、と心配する人を地でいくようなフィリフヨンカが、本当に心配してた嵐が来てしまったエピソード、お気に入りのセドリックを手放したスニフの後悔と悲嘆とその後の評価の挽回、など。/「いちばんいいことを希望して、いちばんわるいことがおこってもおどろくなってさ」(ムーミンママ)/ムーミンたちはおたがいに、人のことは心配しないことにしているのです。こうすれば、だれだって良心が発達するし、ありったけの自由がえられますからね。(p.194)/この世でただ一つのうごかしがたい真実は、お月さまと、海と、三人の口をきかないニョロニョロをのせた、このボートだけだと。(p.200)/

  • 目に見えない女の子ニンニのお話が入ってました。

  • まず読みやすい。示唆に富んでいるけれど、へたに理屈付けしたくない作品。誰しも心のどこかにある、世間への居心地の悪さを昇華してくれている。ハッピーエンドかというとそうでもない。それでも確かに、スクルットたちは最後に居場所を見つけたり、帰っていったりする。
    フィリフィヨンカのラストは「オツベルと象」を思い出すし、ニョロニョロとパパが同化しかけたときはホムサの話以上にぞっとした。安易に感化される登場人物は誰もおらず、それぞれがそれぞれのエゴイズムのもとにストーリーを回しているのには感動を覚える。

  • なんでそこでそういう感情表現になったんだろう…?と何度も考えさせられた。
    雰囲気をあっさり楽しむのもいいけど、わからない心理描写で立ち止まりながら読んだらもっと楽しいのかも。
    難しい…

  • これと、前作、ムーミン谷の冬、そしてムーミンパパ海へ行くの三点が至上の傑作。
    キャラの造詣が、すごく深くなった。
    新装版は美しい。背表紙もかっこいい。ムーミン展で購入。
    ムーミン展では本作のスケッチが大量に出されていたが、習作からの厳選がおもしろい。より、自然で、より、無感情な絵にしていっている。
    特に釣りをしているスナフキンとムーミンなんて、表情はないのに距離感だけで心の具合が表れている。習作では、ムーミンはスナフキンを見つめてたりしているが、それではないとヤンソンは思ったのだろう。
    そうやって削ぎ落とされていって、挿絵になったものは、どれも納得。いかようにも読み取れるように、自然な、簡潔な絵になっている。それでいて心情が表れている。やはり考え抜かれている作品だということがわかり、正しかったのだと知る。

  • 世界で一番最後の竜、スニフとセドリックのこと、が良い。やっぱりスナフキンはかっこよろしい!

  • それぞれ異なる主人公の連作短編。このシリーズで書かれているムーミン、ミムラ、ヘルム、フィリフヨンカなどは種別名でイヌとかネコみたいなものらしい。そのせいかヘルムのヘムレンさんと言ってもいろんなヘムレンさんが出てきて読んでるほうは混乱する。

    九つの短編のうちムーミンの龍の話が良かった。スナフキンは誰からも好かれる。ムーミンの龍もスナフキンにしか懐かない。ムーミンだってスナフキンが大好きだから、気持ちはよくわかる。けど寂しい。

    スナフキンといいミイといい、おしゃまさんといい、大人なんだか子どもなんだかわからない。しかも個々の名前がない。考えてみれば不思議な世界観だ。

  • これに入ってる「ぞっとする話」のホムサも可愛い。このちびのミイがまた最高に悪くて大好き!

  • BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー“あの人が買う本”で登場。BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー“あの人が買う本”で登場。
    http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/highlight/09.html

    小さい頃はお母様の影響で洋書を読んでいたという安田美沙子さん。
    「わあ~ムーミンとかありますよ~かわいいですね。ムーミンを字で読んでみるのもいいですよね」

    原宿ブックカフェ公式サイト
    http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/index.html
    http://nestle.jp/entertain/bookcafe/teaser.php

  • ムーミン谷の彗星、を読んだ次だったので、余計にその深さが気になった。『彗星』が水平に進んでいく冒険物語だとすれば、本作は垂直に掘り進んでいく内面物語。孤独がひとつのテーマとして通底している。カタルシスとして回収できない、それぞれの登場キャラクターの、それぞれの悲しみが描かれている。

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著者プロフィール

1914年~2001年。フィンランドのヘルシンキ生まれ。作家、画家。1945年に出版された『小さなトロールと大きな洪水』を皮切りに「ムーミン」シリーズを発表し、世界的に高い評価を獲得。国際アンデルセン大賞をはじめ、数多くの賞を受賞した。

「2021年 『ムーミンのおはなしえほん ムーミントロールと真夏のミステリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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