リスクは金なり (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 218
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769631

作品紹介・あらすじ

著者は、早稲田大学時代、箱根駅伝に2度出場。銀行の窓口係や外回りをへて国際金融マンに転身。今は英国に住み、5ヵ国語を駆使して経済小説を書く。人生の目標が見つかるまでの過ごし方、実現までの道、切った張ったの交渉術、海外から見た日本…。進路や仕事で迷う人に贈るアドバイス。文庫オリジナル。

感想・レビュー・書評

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  • 経済小説の黒木亮さんのエッセイ集。

    実は黒木さんの本は読みたいのだが、まだ「カラ売り屋」しか読めていない。

    本書は彼の体験記を綴ったものであるため、彼の小説のバックボーン的な位置づけであるだろう。

    僕がよく読む幸田真音は米系銀行のディーラーだった。彼女はマーケットのわずかな秒単位の表現がうまく、惹き付ける力がある。
    一方黒木さんは日系の銀行でキャリアをスタートし、その後国際金融の舞台へと羽ばたいていったようだ。いわゆる投資銀行業務である。そのため、マーケットの動きよりもファイナンスの仕組みであったり、駆け引きの妙を描写するのがとてもうまいと感じている。

    やはりその人のバックボーンを知ることができると、また味わいが増すというものだ。

    また、黒木さんは学生時代、マラソンをやっており、箱根駅伝も2回走っているアスリートでもある。これは大変にすばらしいキャリアの持ち主であり、当時の早稲田の監督のエピソードも描かれている。
    すばらしい作品には相応の裏付けがある。
    そんなことを感じさせてくれた内容であった。
    星4つ

    目次
    第1章 リスクな世界の美酒
    (キルギス・コニャックエリスカお婆さんの疾走 ほか)
    第2章 世界で仕事をするということ
    (「サバイバル交渉術」世界標準八ヵ条
    土日語学力―留学の必要なし、大声を出せ、週末を使いこなせ ほか)
    第3章 人生の目標が見つかるまで
    (人生の目標が見つかるまで言葉の狩人 ほか)
    第4章 ロンドン金融街の小路から
    (わたしが遭遇した「ネット金融」犯罪ロンドンの7・7地下鉄テロ ほか)
    第5章 海外から見た日本
    (地方の闇―詐欺師Xと夕張市アフリカの航空機ファイナンス ほか)

  • 黒木亮氏の「リスクは金なり」読了です。

    黒木亮氏をご存じの方は少ないですかね?
    (以前に、週刊ダイヤモンドで「巨大投資銀行」という作品を連載していた事がありますので、ビジネス雑誌をよく読まれる方はご存じでは?)

    私が1番好きな作家(小説家)です。

    「国際金融」の世界(主に投資銀行など)を舞台にした小説が多いですね。
    10年位前に本屋でたまたま手にとったのがデビュー作の「トップレフト」という作品でした。
    リーマン・ショックで投資銀行が一躍注目を浴びましたが、その投資銀行の世界を描いた、国内金融とは全く違うスケールの作品でした。
    この作品はおおげさではなく50回位は読んだような気がします。
    (もちろん、筆力・構成も素晴らしいです)

    ファイナンスの専門用語(英語・世界標準の)が難解で理解できてない事の方が多いのですが、わからんながらも読んでいると、恐ろしい事に「慣れて」しまうんですね(^^ゞ
    ファイナンスについては相当勉強させていただきました。
    もちろん今でもね。

    あと、やたらと「食事」「酒」のシーンが出てくるんですね。
    この人の作品を読むと世界を旅行している気分になれますよ。
    (ロンドンのシティ、アメリカのウォール街が中心で、あとトルコ、中国、アルメニア、キプロス、ポーランド、フランス、ドイツ、ベトナム、などなど)

    さて、この本ですが、啓発系のジャンルとしましたが、随筆とかエッセーみたいな内容です。
    今までの自分の半生の振り返り、また今までの作品の取材で訪れた国での紀行などをつづっています。

    黒木氏のファンの方でなくても楽しめると思いますが、ファンの方であれば100%「買い」です(^^ゞ


    (amazon書評より)
    著者は、早稲田大学時代、箱根駅伝に2度出場。銀行の窓口係や外回りをへて国際金融マンに転身。今は英国に住み、5ヵ国語を駆使して経済小説を書く。人生の目標が見つかるまでの過ごし方、実現までの道、切った張ったの交渉術、海外から見た日本…。進路や仕事で迷う人に贈るアドバイス。文庫オリジナル。

  • 1

  • 2017年90冊目
    国際ビジネス経済小説とも言えるジャンルがある。
    本書の著者の黒木亮さんは、銀行員だったがその後海外勤務となり、国際金融マンとなる。
    そしてその時の経験を活かし経済小説を書くようになった。さらに、今は英国住まい。
    そんな人生を歩んだ著者がどうして、人生の目標を見つけたか? 海外から見た日本、海外で出会ったちょっとした事件の数々などを紹介するのが本書。
    様々な雑誌などに掲載した文書をテーマ別に集めている。
    著者は箱根駅伝にも出場し、しかも瀬古利彦からたすきを受け取り3区を走ったという経験も持つ。
    その頃から将来は英語が必要だと考え、毎日リンガフォンを聞く毎日を送り、海外生活経験などないままに英語を身につけ海外に飛び立った著者。
    成功するにはちゃんと日々の努力が必要であると感じた一冊である。

  • 箱根駅伝を走り、外回り銀行マンを経て、国際金融の舞台で世界を巡ったのちに、英国を拠点に経済小説を書いている黒木氏。
    新刊の紹介文章をきっかけにこのエッセイ集を手に取ったが、非常に面白い。
    ビジネスパーソンのキャリアパスの参考書としても、海外旅行の旅の友としても活躍できそうな文庫本である。
    金融は、経済活動の血液と当たりの事実を黒木氏の数多くの経験を元に書かれた文章からマジマジと考えさせられる。
    うちに籠る雰囲気がなかなか変化しない日本において、外に出なくてもオープンマインドであるには、この本は絶好の入門書なのではなかろうか。

  • 作者と本題を見て、国際経済小説かと思いましたが、黒木亮さんのエッセイ集でした。小説の現地調査の裏話等が取り上げられていますので、著書の小説を読んでからのほうが良いかと思います。

    金融マンとして海外経験豊富で、体育会競走部という経験等から、豊富な体験談が詳細に紹介されています。

    海外で活躍したいビジネスマンには、第ニ章『世界で仕事をするということ』は、大変参考になります。サバイバル交渉術や土日語学力、イスラム金融等は目から鱗のノウハウ、知識でした。交渉では『板張りの壁』を突く事、『空爆』『側面攻撃』が世界標準では当たり前のようです。

    余談ながら、体育会出身者で大成されている方を見ると、失礼ながら自分と重ねてしまいます。全然違いますけどね。

  • 黒木亮は、ビジネスマンとしてもランナーとしても人間としても尊敬すべき人物。
    それは小説を読むだけでも分かるのだが、こういうエッセイ集を読むと、よりその思いが強くなる。
    今日も世界の至る所でビジネスが生まれているかと思うと、胸が沸き立つ思いである、

  •  経済小説作家が2011年までに書かれたエッセイを1冊にまとめたのが本書である。元国際金融マンの目を通して人生訓が語られる。

  • 若いころ流さなかった汗は、、、

  • 金稼ぎにはリスクがつきもの。

    時間、身体、健康、その他さまざまな財を賭して、
    賭けたものより多くのリターンを得ようと、誰もが必死になっている。

    今得られているリターンは、果たして賭したリスクに見合うものか?
    ヘッジしたはずのリスクは、知らない誰かのところに飛んで行って、
    知らず知らずのうちに彼らを苦しめてはいないか?

    そんな職業的欺瞞を考えても、考えなくてもよいポジションに居る著者のエッセイ。
    国際金融マンとして、世界各地で仕事をしていた際のエピソードは読みごたえがある。

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著者プロフィール

1957年、北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社を経て2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。著書に『エネルギー』『冬の喝采』『貸し込み』『カラ売り屋』など。英国在住。

「2018年 『鉄のあけぼの 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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