カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 7258
レビュー : 974
  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769778

感想・レビュー・書評

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  • 詐欺の話と聞いていたので、
    暗い話を想像していたが、思ったより明るい話だった。
    読んだ後は騙された筈なのに、とても良い気分になった。
    一番の詐欺師、いや、マジシャンは、
    この話に出てくる人物ではなく、
    作者の道尾秀介だなと思った。

  • ラストちょっと手前まで、満足感を胸に抱きながら読み進めていたのに、まさか、最後の最後でこんな大ドンデンが待っていたとは。
    呆然とし、今までのシーンを事細かに回想してみる。
    思わず、えっと声が出てしまうほど戸惑い、このトリックの巧妙さに打ちのめされてしまった。
    気持ちいいほどの騙されように、スカッとした気分である。
    カラスの親指ってそういう意味だったのね。

  •  共に妻子を闇金の為に亡くしたタケさんとテツさん。2人は小さな詐欺を繰り返して暮らしていたが、一度潰した闇金に追われ、更にやひろ、まひろ姉妹、他1人が居候にやってきた。5人の内4人は闇金に恨みがあり……。

     前半の辛い感じがものすごく良く伝わってきて、こちらまでしんどくて仕方ありませんでした(>.<) 追いつめられそうな感じです
     読むの止めようかと思ったくらい。
     何ともじっとりと湿ったようなお話ですっきりしませんでした……。

     ストーリーはとても面白いとは思うけれど……うーん、好みのお話ではなかった、という感じでしょうか。

     昨日読み終わったけどまだ今日もダメージ残っているっぽいです。

     

  • 道尾さんってこんなイイ話も書けるんだ~!今まで気が滅入るようなのしか読んでなかったのでオドロキました。読んでいる途中で「これはきっと伏線だろうな」「あれ?なんか引っ掛かるぞ?」「小説のように上手く行きすぎだ!」という思いを幾つか擁いたりもしたのですが、テンポの良いストーリーに追われて逃げ水のように霧散してしまい、最期の最後の種明かしに参りました。

  • 「他人の罪はよく見える。でも自分の罪は、背中にしょってるもんだから見えないんです。」 (本文より)

    物語の最後の大どんでん返しを読んだ時、これまで当たり前のように考えていたことも、自分のひとりよがりの視点から見ているに過ぎず、実はもっと高いところから自分のことを見ている、より大きい何者かの存在がいることを感じずにはいられなくなった。

    つくづく、「人は一人では生きられない。」ということを実感する。

    人生では、小説のように最後で種明かしをしてくれるわけではないので、良くも悪くも、まわりの配慮や搾取に気づかないことも多い。自分が親になりはじめて、親が自分にしてくれていた煩わしいまでの愛情の有り難みを知り、部下を持つようになり始めて、若かりし頃の自分の不甲斐なさと、そんな自分を見守ってくれた上司の懐の深さを知る。

    何も気づいていないのは、はたして自分だけではないのだろうか。
    それならば、少なくとも感謝の気持ちを忘れずに生きたいと思う。

  • ベテラン詐欺師のタケと少し間抜けな相棒のテツは、ひょんな事から、やひろ&まひろの美人姉妹と、やひろの恋人の貫太郎と5人で同居生活を送ることになる。5人ともそれぞれ、不幸な生い立ちを抱えていたこともあり、次第に奇妙な連帯感で結ばれていくが、そんな中タケが過去に起こしたある事件が5人を一世一代の大勝負へと巻き込み、大波乱の展開を見せていく。そして最後には大どんでん返し‼ まさか最後にあの人が裏で手を引いていたとは…

  • 詐欺師のお話。
    まんまと騙された!!

  • 少し前に道尾さんの代表作『向日葵の咲かない夏』を読んだんですが、これは賛否両論といわれてるけど、私的に否の方だなと思いました。
    だから道尾さんの本はもう読まないと思ってたんですが、このカラスの親指は映画化もしててちょっと気になっちゃったんで迷ったけど結局買っちゃいました。

    詐欺師の話ということで、勝手に伊坂さんの陽気なギャング的な感じを想像してたんですが、ちょっとぽいところもあるけど、やっぱり別物ですね。(当然ですが)
    『向日葵が~』は一貫して暗いという印象で、救われない感じだったんですが、この『カラスの親指』は全然違う印象でした。
    ハラハラドキドキわくわくがあって、緊張感も爽快感もあって、結末もよくてキャラクターも魅力的で。
    続きが気になって一気読みしてしまいました。

    どんでん返しは、本当に驚きました。
    読み終わってまず思ったのが騙された~!ってことです。
    あと、そんなうまくいくかな~。とも思いました。
    でもいい意味での騙された感でした。
    確かに言われてみれば伏線とかちょっと変なところとかあったんですが、これは気付かないです。
    気付く人いるんでしょうか?
    まさにタイトル通りカラスの親指ってわけですね!

  • やっぱり道尾秀介は好きだ。ところどころに伏線があると分かっていながら、キレイに想像の上をいってくれる。読み終わって、感嘆。東野圭吾とかもそうだけど、道尾秀介も登場人物に善人が多いイメージで、そこも好き。

  • 完璧にだまされた。作中にも出てくるが、これは詐欺師ではなくマジシャン。
    作中の違和感、もっと気にして読んでいれば見つけられたかもしれない。
    でも、自分で気づくよりひっくり返される方が小説としては好き。

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著者プロフィール

道尾 秀介(みちお しゅうすけ)
1975年、兵庫県生まれの小説家。玉川大学農学部卒業。会社員生活を続けながら小説を執筆しており、2004年『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。
2007年『シャドウ』で第7回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞。2009年『カラスの親指』で第62回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)受賞。2010年、『龍神の雨』で第12回大藪春彦賞受賞。『光媒の花』で第23回山本周五郎賞受賞。2011年、『月と蟹』で第144回直木賞受賞。直木賞にはこの作品で5回連続のノミネートだった。
その他代表作として『向日葵の咲かない夏』があり、文庫版は100万部を超えるベストセラーになった。『カラスの親指』は映画化された。
ほか、横溝正史ミステリ大賞、新潮ミステリー大賞の選考委員を務める。

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