狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎 (講談社文庫)

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • 講談社 (2011年9月1日発売)
3.47
  • (5)
  • (17)
  • (14)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 148
感想 : 13
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (340ページ) / ISBN・EAN: 9784062770507

みんなの感想まとめ

刀をテーマにした物語が、主人公の成長と人間関係を描き出す作品です。勘当された旗本の長男が刀剣屋に婿入りし、様々な騒動を解決する姿を通じて、プロの筆致が光ります。一話完結の形式で、各話は刀をタイトルに持...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 夜、寝る前読む本がないなと、本棚を見つめ再び「利休にたづねよ」を読む、やはりいいね。プロのなす張り詰めた空気感。山本氏の他の本を読んでみようと手に取る。
    勘当された旗本の長男が刀剣屋の婿として働き、刀をめぐる話。
    刀をキーにして起こる問題騒動を主人公が解決、ここにもプロの技を感じる。新妻とのやり取りも話に色を添えていて楽しい。やはり山本氏の本はいいなと再認識、いつの間にかに読んだこと無い本も増えていたので、他のものも読んでみよう。

  • 全1巻。
    刀屋の旦那が活躍する、
    一話完結の市井もの。

    各話、刀をタイトルにとっていて、
    その刀をめぐる物語が進行する。
    タイトルの付け方が粋で好き。

    捕り物じゃないけど
    ミステリー仕立てあり、
    人情ものあり、
    不思議系ありと、
    飽きずにサクサク。

    職業ものの得意な著者らしく、
    刀の描写とか知識無くても
    全然読ませるのはさすが。

    続編がこないだ出たらしい。
    どんどんキャラがたってきたので、
    長く読んでいきたい感じ。

  • 黒船が到来した幕末。将軍家の刀管理を司る御腰物奉行の長男の光三郎は、刀の事がきっかけで父親と喧嘩して、勘当となり、刀剣商に婿入りしてしまう。
    テンポよく、非常に読みやすい。武士や町人を巻き込み、刀をめぐり、人情劇が繰り広げられる。

  • 剣豪小説はよく見るけど、刀屋さんの話はあまり見ないような気がします。登場人物たちも生き生きとしていて素敵ですが、刀の描写が丁寧でその魅力が伝わってきます。刀の薀蓄も興味深く読みました。おもしろかったです。日本刀に興味のある方におすすめです。

  • 読みやすい文章だった。日本刀好きには面白く読めるかと。ただ、人を選ぶのかな?

  • 剣でも銃でも武器っちゅうのは人殺しの道具であるにも関わらず、温厚な人間であっても何かしら気にかかるもんなのである。それを持ちたいか、使いたいかというのはまた別の話。

    さてこの小説、時は黒船来航の幕末当初、所は花のお江戸、訳あって武士の父親から破門され刀剣屋に婿養子に入った日本刀フェチが主人公。話は全て刀に関わるちょっぴりダークな雰囲気をもった短編集である。

    主人公含め出てくる人物それぞれにクセがあって、単純な人情市井時代小説になってないところが良い。そういうのは宇江佐真理なり、花魁を取り戻そうとする女料理人なりに任せておけばよいのだ。

    村正が妖刀と呼ばれる所以の分かる「心中むらくも村正」
    国広ヲタと虎鉄ヲタが騒動を繰り広げる「うわき国広」
    悪徳剣相占い師にぎゃふんと言わせる「だいきち虎鉄」
    このあたりがオモロかったが、それ以外の作品も上手い。

    刀の小説らしくスパッと断ち切ったような話の終わらせ方も、余韻が独特で良い。このシリーズ気に入った、追いかけてみようと思う。と思ったら山本さんお亡くなりで、あと1冊だけなんやねぇ。実に惜しい

  • 刀にも人間と同じように、
    それぞれ個性や表情を持つことを
    この小説を読んで知った。
    刃の表情を刀紋(はもん)というらしい。

    旗本の家に生まれながら、
    刀に対し並外れた鑑識眼を持つために、
    将軍家の刀剣を管理する
    御腰物奉行の父と喧嘩し、
    勘当された男が、
    武家社会に嫌気が差し、
    刀屋に婿入りしてしまう。

    喧嘩別れした父に頼まれ、
    折れてしまった正宗の
    代わりとなる刀を用立てる表題作など、
    町の刀屋になった男ちょうじ屋光三郎が
    仲間の刀鍛冶等も巻き込み、活躍する
    七つの短篇小説集。

    ほろ苦い読後感のものもあるが、
    全編読み終えた後、気分はすかっと
    秋晴れに。

  • 「火天の城」で大工、「いっしん虎徹」で刀工、「利休にたずねよ」など職人・ストイックな主人公を描く山本兼一。今回は、刀剣商を幕末の「市井もの」として描く。中身は「正宗」「村正」「康継」「国広」「虎徹」「助広」など美術品としての日本刀が主人公。

    村正「地鉄はわずかに肌立ち、かすかに白っぽい。刀紋は皆焼。鎬や棟に近いところまで焼きが入り、湧きあがる群雲のような匂いの粒がひろがっている。」
    康継「地鉄がよく、小板目がよくつんで、地沸が厚くついている。刀紋はのたれに互の目がまじる。」
    まあ、調べただけでは描けないような相当な日本刀好きか。

  • 人が命を賭け、命を奪い、命を捧げる刀剣の話となれば、狂気じみた話を想像してしまうが、そうでもなく重さと軽さが混じった描かれ方のように思う。
    だがそれは、それだけ人々の傍らにそのものがあった、ということ。
    それはそれで、怖い。

  • 山本の真髄は連作にあるのかもしれない。

    「利休に訊ねよ」も利休の周囲の人々の話の積み重ねで、利休を描いていた。

    「ちょうじ屋」シリーズの今後が楽しみ。

  • どうも、読み進めるに従い主人公の印象が変わって行きます。
    最初は、あざとさが有って、どこか狂信的。
    中盤は、やり手で目利きの刀商人。
    最後は、ややだらしなさや弱さも持つ人情家。

    最初の数編は読後感があまり良く無く、どうなるものかと思ったのですが、中盤に差し掛かるとその面では良くなってきます。しかし一方で、良くある話と言うか、刀剣商人を主人公に置くほかに、他の時代小説と何が違うのかとも思えてきます。
    悪くは無いのですが、もう一人癖のある魅力的な登場人物を置くとか、何か一工夫が欲しい気がします。

  • 182 9/15-9/16

全12件中 1 - 12件を表示

著者プロフィール

歴史・時代小説作家。1956年京都生まれ。同志社大学文学部を卒業後、出版社勤務を経てフリーのライターとなる。88年「信長を撃つ」で作家デビュー。99年「弾正の鷹」で小説NON短編時代小説賞、2001年『火天の城』で松本清張賞、09年『利休にたずねよ』で第140回直木賞を受賞。

「2022年 『夫婦商売 時代小説アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山本兼一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×