親鸞(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1171
感想 : 120
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062770606

作品紹介・あらすじ

馬糞の辻で行われる競べ牛を見に行った幼き日の親鸞。怪牛に突き殺されそうになった彼は、浄寛と名乗る河原の聖に助けられる。それ以後、彼はツブテの弥七や法螺房弁才などの河原者たちの暮らしに惹かれていく。「わたしには『放埒の血』が流れているのか?」その畏れを秘めながら、少年は比叡山へ向かう。

感想・レビュー・書評

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  • 親鸞のことは名前しか知らなかったけれど、浄土真宗をいう仏教の中でも大きな宗派を開いた偉人が、悩み多きふつうの人だったというのはすごく親しみが湧く。

    最初からいろんな災いが降りかかり、ハラハラドキドキ。
    まだまだいろんな苦難が待ち受けてそうで、目が離せない!!
    下巻も一気に読んでしまいそう!


    ちなみに大河ドラマ「平清盛」を観てたので、だいたい時代背景がわかりやすかった。
    後白河法皇や六波羅王子や今様のことなど。
    史実をだいぶ脚色してあるだろうけど。

  • 五木寛之の本は初めて読んだ。歎異抄を読もうと思ったが、その前に親鸞とは何かを読んでおこうと思って。凄い本。怒涛の展開で一気に読んだ。平安から鎌倉という舞台でしかも仏教の話だから、退屈な展開かと思ったがとても引き込まれて読み進めた。親鸞の仏教に対する真摯さは分かるな。どんな分野でも同じような悩みはあるはずだ。突き詰めると狂っちゃうような。次巻以降も楽しみ。しかし人の命が軽い時代なんだな。

  • ブクログがつながっていなかったので、今年初の投稿になるが、なんと9冊め。かなり良いペース。
    親鸞がジョー・ストラマーに思えた。浄土宗はブルースで、浄土真宗はパンクだ。

  • 面白い!いつの時代も改革は狙って始めるものではなく、おかしい、おかしい、の連続から生まれるんですね。ポジティブなネガティブ目線、重要です。加えて、いつの世も時代背景は違うけど、根本問題に違いは全くないですね。この後の展開が楽しみ。

  • お坊さまは、じっと忠範の顔をみつめて、ため息をついた。
    「この子の目にやどる光は、ただごとではない。なにものをもおそれず、人の世の真実(まこと)を深くみつめようとするおそろしい目じゃ。こういう目をした子に、わしはこれまで一度だけ会うたことがあった。京の六角堂に詣でるために紀州から上京してきたという母子じゃったが、その幼い子が、やはりこのような思いつめた深い目をしておった。いま、そのことをふと思い出していたところじゃ。たしか、法師、とかいう名前であった。母親が六角堂に万度詣でをして授かった子だとか。その子の目が、忘れられずに心に残っていたのじゃが、同じ目をした子にふたたび会うとはのう。このような目に見つめられると、悟りすましたわが身の愚かさ、煩悩の深さがまざまざとあぶりだされるようで、おそろしゅうなる。一歩まちがえれば大悪人、よき師にめぐり会えば世を救う善智識ともなる相と見た。心して育てなされ」

    この言葉は忠範(のちの親鸞)の心にずっと残る。或いは「自分には放埓の血が流れている」という意識をずっともっていたということになっている。


    この坊さんの言葉に出てくる母子はおそらく法然とその母親のことだろう。この前私は岡山県美咲町の誕生寺に行った時、「旅立ちの法然像」を見た。上巻では、親鸞(この時はまだ比叡山修行僧の範宴)は法然の説教を聴いているが、まだピンときていない。本当の出会いは、おそらく範宴が世の様々な「罪」「煩悩」に出会って以降になるのだろう。

    「親鸞」に初めて出会ったのは、中学二年のときだったと思う。吉川英治を読み始めて、初めて自分で買った文庫本だった(文庫本の吉川英治全集が出始めて直ぐだったと思う)。それ以降、その本は擦り切れるほど読んだ。何か自分に引っかかったのだと思う。

    今回の五木版はどうやらその「親鸞」の数倍はある長さになるようだ。視点も、吉川版よりもずっとずっと庶民の視点に近づいている。私が何に引っかかったのか、暫らく付き合って行きたい。

  • 親鸞の幼少期から比叡山での修行時代を描く。
    初めて五木寛之の本を読んだが、さすがに読みやすくて引き込まれる。
    いろんな仲間に出会ったり、悪い奴をやっつけたり、女性に誘惑されたり。。。。。
    もう少し堅めで説教じみていて、読むだけで仏教の教えを多少勉強できるようなことも期待しつつ読み始めたが、予想に反して単純に面白い小説。

    下巻ではこの面白さを維持しつつ、もう少し仏教的な内容にも触れたい。

  •  浄土真宗 宗祖の親鸞聖人のことを知りたくて図書館で借りてきたが、さすがに五木寛之が描くとグイグイ引き込まれる面白さがある。
     半面話を作りすぎのような気もするが、読み易いのでゆるす!

  • とても面白く読みました。はじめは、時代小説なのに文体は普通で違和感を感じていましたが、最後にはすっかりなれてのめり込みました。下巻が楽しみです。

  • 京都に転勤となって,六角堂を訪れる機会があり,親鸞を再認識しました。で,手に取ったのが五木寛之のこの本です。さらっと読んでしまいました。下巻に期待です。

  •  ずっと積読だった本を読みはじめた。さすがに五木寛之の本は面白い。平安末期から鎌倉時代にかけて多くの宗派が乱立するわけですが、今ひとつよくわからなかった。
     この本は、そこいらへんのことを整理してくれる。

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著者プロフィール

訳:五木寛之
1932年(昭和7年)9月福岡県生まれ。
生後まもなく朝鮮に渡り、47年引揚げ。66年『さらば モスクワ愚連隊』で第6回小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で第56回直木賞、76年『青春の門』ほかで第10回吉川英治文学賞を受賞。
2002年、第50回菊池寛賞、09年にNHK放送文化賞、10年に『親鸞』で第64回毎日出版文化賞特別賞を受賞。
著書には『朱驚の墓』、『戒厳令の夜』、『生きるヒント』、『大河の一滴』、『他力』、『蓮如─われ深き淵より』、『天命』、『私訳歎異抄』、『日本人のこころ』、『下山の思想』ほか、シリーズに『百寺巡礼』、『21世紀仏教への旅』などがある。
翻訳にリチャード・バック『かもめのジョナサン完成版』、ブルック・ニューマン『リトルターン』などがある。ニューヨークで発売された英文版『TARIKI』は2001年度「BOOK OF THE YEAR」(スピリチュアル部門)銅賞に選ばれた。

「2022年 『歎異抄手帳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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