ロードムービー (講談社文庫)

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レビュー : 390
  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062770637

感想・レビュー・書評

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  • 《quotation》

    「ここじゃない、どこか遠くへ行きたい。だけど、それがどこにもないこと。千晶が今そうであるように、俺も昔、それを知ってた。だけど、大丈夫なんだ。今、どれだけおかしくても、そのうちちゃんとうまくいく。気づいた頃には、知らないうちに望んでいた"遠く"を自分が手にできたことを知る、そんな時が来る。それまでは、どれだけめちゃくちゃになって悲しくたっていいんだ。」
    彼女の表情が止まっていた。だからー。俺は続ける。
    「だから、安心していい。心配しなくていいんだ。」

  •  絶対に読んではいけない。
    『冷たい校舎の時は止まる』
     ロードムービーを読みたければ、まずこの本を先に読み、それからまた来なさい。


    『ロードムービー』は短編集であり、幾人もの見知った登場人物と、見知らぬ彼女たちの話。

     冒頭の「街頭」はエピローグであり、最後の「雪の降る道」がプロローグになっている。読み終えてから気が付いたけれど、とてもこの本らしい構成だなと感じさせられた。(そういえば同じく短編集である時雨沢恵一さんの『キノの旅』もこの構成だったなぁ)

     本のタイトルになっている「ロードムービー」が本書の本当の最初のお話でしょう。短編集だし、と気軽に読んでいた私は、最後の最後に そういえばこれは辻村深月の小説だった! と気づかされた。毎度騙されています。学習しない自分がこんなに嬉しいのはこの時くらいかも。察しろ!っていう所がいいです、美しい。

     「道の先」と「トーキョー語り」は女の子の話でした。女の子、の話でした。心の強そうな子、弱そうな子、攻撃的な子、そんな子たちのイメージと逆な所まで描いてくれるのが、私が辻村深月の登場人物たちにリアリティや共感をするところなのかもしれないです。好きなキャラクターの多いお話でした。皆かっこいいなー!

     最後の「雪の降る道」はプロローグです。全てわかって読めるのは、あの本を読んだご褒美のように感じました。彼らはあいつらなんだなぁーと。またあの本を読み返したくなります。辻村深月作品を追う旅は、また少し足止めをくらいそうです。

  • 「冷たい校舎の時は止まる」の後に読むのがおすすめです。
    校舎に閉じ込められた少年少女たちの過去と未来。
    「道の先」の塾の先生が誰なのか分からなかったのですが、解説を読んで納得しました。

  • 辛い時に、支えてくれる人って大切。

    登場人物がリンクする作品好きだわ。

  • 短編集あんまり好きじゃないけど、登場人物がリンクしてて読んでて面白かった。

  • 冷たい校舎に紐付く物語。
    感覚的には物語と物語の幕間のような作品であったと感じる。
    あまり短編を読むことはないが、この作品を読んで、改めて各登場人物のキャラの立ち具合に感動させられた。
    鷹野と深月が結ばれてよかった。
    でもやっぱり長編が好き。

  • 大切な人に勧められて呼んだ 暖かくて優しい
    図書館でめっちゃ泣いた

  • 其々の不安や悩みを抱える中で救いを求める短篇集。
    辻村作品は適当に好きなものから読んでいたので特に順番は意識していませんでしたが、「冷たい校舎〜」を読んだあとで良かったです。
    単なるイジメ問題などではなく、辻村作品ならではの人より優れているからこその苦しみや永遠を願うような友情が描かれていて、全ての物語にきちんと救いがあるので読了してとてもすっきりしました。
    基本的に「冷たい校舎〜」の登場人物の過去や未来が描かれていて成長が見られたことと、最後が雪の日の物語でそこからあの校舎に閉じ込められた雪の日を彷彿とさせ、未来に続いていく希望のある短篇集で面白かったです。

  • 物語が終わっても、彼らの道は続いていく。
    「あの頃の僕に伝えたい。『大丈夫、いつかきっと平気になるときが来るから』って」

    運動神経抜群で学校の人気者のトシと気弱で友達の少ないワタル。小学五年生の彼らはある日、家出を決意する。きっかけは新学期。組替えで親しくなった二人がクラスから孤立し始めたことだった。「大丈夫、きっとうまくいく」(「ロードムービー」)。いつか見たあの校舎へ、懐かしさを刺激する表題作他、4編。

    「冷たい校舎の時は止まる」に出てきた主人公たちの過去や未来のお話を含む、短編集。
    冒頭の言葉は、「道の先」というお話の中で「俺」がいう言葉。この「俺」は、「冷たい〜」の中で気弱でいじめられっ子気質だった充なのだが、大学生になった充が、こんな風に思えるような未来にいるということが、嬉しかった。
    この短編集の中で、一番好きな話。

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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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