アイスクリン強し (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062770767

感想・レビュー・書評

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  • 麺麭がなければお菓子を食べれば良いじゃない!なんて考えながら読んだ。美味しそうなお菓子がたくさん!お菓子食べたい!作りたい!なんと!レシピまで付いている。これは、さっそく作るしかない!!

  • 雰囲気小説というか、キャラクター小説?まずキャラありき、というかんじで唐突な印象が拭えませんでした。お菓子がモチーフといいながら、お菓子の存在感もそれほど感じられず…主人公の生い立ちとか背景が感じられないままスルスルっと話が展開していって、読み手はポツンとおいてけぼりなかんじでした。でも、そのあくまで軽い作風が好きな人もいるんだろうなとも思います。
    設定は好みだっただけに、惜しく感じました。

  • 途中で飽きて挫折

  • 幕末好きという共通趣味のお友達から本の貸し借りをしている時にお勧めされて。この本と「若様組参る」も一緒に。当然幕末程の血生臭さもなく、西洋菓子に若き好男子達が登場するフワフワとした雰囲気にこちらもフワフワしてしまいました。キャラクターが魅力的なので、この後読む予定の若様組参るも楽しみ。

  • 明治維新の頃のお話。
    真次郎、長瀬、沙羅が中心となる。
    今でいうシュークリームやエクレア、
    アイスクリームなどなど、
    おいしそうなものもたくさん。

  • 明治という激動の時代を、ミナの作る西洋菓子を味わいながら、駆け抜けたような気がします。

    御維新が産んだ〝光と影〟。栄えた人間と、逆に衰えてしまった人間。そんな中でも強かに生きる若者達の姿に、未来の明るさを感じました。

    和菓子でお馴染みの『しゃばけ』シリーズがすきな方にも是非。

  • 明治の洋菓子屋を主人公に、「若様組」の巡査達とあれやこれやの騒動を解決していく。
    少女漫画を読むような印象で、すいすい読める。もうちょっと登場人物のキャラが個性的だったらな~。園山はイケメンイケメン言われても、私のなかでは最後までのっぺらぼうでした。
    各章のオチはいいと思うんだけど、一番最後のは拍子抜け…。ちょっと物足りない。

  • アイスクリンなど、美味しそうなお菓子が沢山出てきた。

    話としては、ちょっと突飛というか、現実味がないというか…、まさにいつもの畠中ワールドという感じ。

    しゃばけシリーズはそういうお話だから良いのだが。

  • ふはははは

    アイスクリン強し
    というか
    アイスクリン踏ん張るだ
    明治の気概と不安
    そのなかで
    先見の明のあるものたち
    なんとももがいていこう

  • 明治である必要はないけど、読みやすくていい。

  • うーん、お人好しすぎかなあ?ちょっとイライラするから、飛ばし読み。

  • 明治時代初期が舞台。世の中の移り変わりと、明治時代ならではの事件。そして、この頃ではまだまだ珍しいとされている西洋菓子。

    登場人物が魅力的で、まるでその輪の中に自分が居るような感覚で楽しく読めました。

    あと、登場人物たちがあまりに美味しそうにミナが作るお菓子を食べるものだから、ついつい甘いものが食べたくなった(笑)

  • 「若様組まいる」とは違い、今回は洋菓子屋を経営したばかりの真二郎が主人公。
    相変わらずみんないいキャラです。
    が、若様組~のほうが面白かったかな。

  • 「若様組まいる」の前編に当たる小説である。ただし、出版された時期はこちら「アイスクリン強し」のほうが先である。明治になり、職を失った旗本の若様たちは警官になる。「若様組まいる」は警官になるまでの話だが、ここでは警官になった後にちょっとした奇妙な事件に巻き込まれる中、事件を自ら複雑にしながら解決するお話。複雑にしてくれる仲間と、それをまとめてくれる仲間。そんな掛け合いが面白い。スピード感あって読める。このシリーズに続編はでるのか、気になるところだ。

  • 実質は、★3.5。

    明治期の元氏族の青年を中心とした物語。
    警察官になったものもいれば、
    洋菓子屋になったものもいます。

    いやぁ、洋菓子の名前が色々出てきます。
    もう少し、お菓子の描写が多いと、
    もっと良かったとは思いますが、
    お菓子の名前に関係付けた、
    各事件のお話は、中々面白かったです。

  • 読んでから時間がたったので記憶があいまい。

    なじみのない菓子や、知ってる菓子の古い表記があって、興味をそそる。
    ストーリーがちょっとわかりにくい(しゃばけと同じ)。
    ヒロイン(成り金の娘で、賢く勝気)が学校では同性から好かれていないところがリアル。
    皆川くんや若様組は悪くないけど、名前を覚えられない。
    全体に三浦しをんぽい、と思った。

  •  期待外れとまでは言わないが、勝手に期待しすぎたかと思い直している。
     とはいえ、タイトルは目を惹き、装丁も良く、設定も独自性があって心惹かれる作品なのだから、期待もまた当然だったかな。それだけに残念である。

     まず、タイトルから想像するほどには西洋菓子は関わってこない。何よりここが残念だ。お菓子屋の面目躍如たる描写は「チョコレイト甘し」に限られる。
     また、伏線が弱い。どの短編も、解決するときに唐突に新しい話を始められたような印象を受けてしまったのだ。これまた残念。
     そして何より、主人公を絞らなかったために作品としてブレている。真次郎か、長瀬か、沙羅か。誰かにもっと焦点をあわせた方がよかったと感じる。結局なんの物語だったのか定かでない。

     しゃばけではあまり感じなかった不味さをいろいろ感じてしまった。良い設定だし、語彙の選び方も遊びがあって楽しかっただけに、残念である。

  • 明治時代を舞台にしつつ、あまり明治時代である必然性は感じられないというのと、ラノベっぽい文体が残念ながら肌に合いませんでした。でも、廃藩置県に興味を持つきっかけになったので良かったです!

  • まず感じたのは、若旦那シリーズのお化け物のほうが面白いなあ、ということ。時代設定なんかは悪くないと思うのだけれど、どうも人物造形に難があるように思える。そのために著者の魅力が半減してしまっているような気がするのだ。プロットなんかは十分面白だけに残念。

  • 『江戸』が『明治』という名に改まり、頭に頂くお方も公方様から天子様へと変わり、明かりが提灯からアーク灯へと変わる。駕籠も駕籠かきも姿を消し、通りを走るのは鉄道馬車。銀座の町並みは木造から大火の復興後に煉瓦作りに。同心や岡っ引きのいなくなった後には警察官がその役目を引き継いだ。
    そして明治も23年。
    築地の外国人居留地で生まれ育った真次郎は、その近くで洋菓子店・風琴屋を営むものの、まだ西洋菓子が世に広まるには時期尚早なこと、さらに資金不足のために注文販売のみで細々とした商売に甘んじていた。
    その風琴屋に屯し試作菓子を貪り食う若き巡査達―食い詰めた士族の若様達の成れの果て―『若様組』。
    彼らのもとには、差出人名のない手紙が届いていた。
    “一つ、差出人を推測し、二つ、その差出人が今、何を一番に欲しているか考察、その『何か』を手に入れ、差出人のもとへ参上せよ”
    見事差出人を暴き、その欲するものを手に入れ、届けたものには褒美がもたらされるという。
    金欠の若様達は褒美欲しさから謎解きに乗り出そうとするが、とかく目まぐるしく移り変わる世の中のこと、どこぞの藩のご落胤探し、謎の投書に踊る新聞社を襲う暴漢、巷に流行するコレラ……その騒動に巻き込まれ、首を突っ込み、引っ掻き回したあとに大団円をむかえる「チヨコレイト甘し」「シユウクリーム危うし」「アイスクリン強し」「ゼリケーキ儚し」「ワッフルス熱し」の五つの事件譚を描く連作短編集。

  • 時代小説が苦手な人にもおすすめ。アイスクリームがアイスクリン、すき焼きが牛鍋…。そんなに昔でもないけど馴染みが薄い明治の時代が、ちょっと身近に感じられます。そして、登場人物たちがみんな魅力的で、彼等が活躍する話がもっと読みたいです。

  • 明治時代で、西洋菓子。目次を開いて、美味しそう、尚且つ面白そうなタイトルに心踊らされ購入。真次郎のさっぱりとした生活に好印象を覚えたが、後半になって行くに連れて、私の中では疑問が浮かんできた。西洋菓子とあまり結びついていないように感じてしまった。特にゼリーケーキは無理矢理感を覚えてしまい、個人的に後味が悪い。一旦終わりを告げ、ワッフルス熱しでその続きをするのかと思いきや、いきなり謎の手紙の話へ転がって行く……。コレラの件は?と思いつつ、こういう終わらせ方もありか……。と自己解決したものの、眉根が下がってしまう。それに、ゼリーケーキだって、沙羅が腹を壊す事しか絡んでいないような。それに、ゼリーケーキだって、ただの寒天。なんじゃそりゃ。最初は、西洋菓子が真次郎や若様組、沙羅達と良い具合に絡み、面白く魅力的だった。そのため、後半は残念。もう少し、西洋菓子が出てくれば良いのにと思ってしまった。しかし、明治維新後の日本の歴史と絡めて進められていたのは面白かった。

  • 明治時代初期の西洋菓子作りは大変だったろう。お菓子を通じて織りなす人間ドラマ。シリーズを通じて熟成できるか?乞ご期待かな。

  • 若き洋菓子店主と、友人たる巡査たちの騒動を描く、コミカルな明治浪漫豊かな物語。

  • 明治を舞台にした小説。
    西洋菓子屋と、若様組という名の巡査たちとのどたばた騒動。
    連作短編みたいなものですかね。

    江戸時代と明治時代を生き抜いた人は大層苦労したんだろうな。
    冷蔵庫もない時に、バターや牛乳はぜいたく品だったに違いない。
    今ではこんなに身近にあるのに。
    嗚呼、幸せ。

  • 「しゃばけ」シリーズのころから、著者が描くお菓子の描写がすばらしいと思ってました。(夜中にもかかわらずお菓子が食べたくなるくらい)

    しゃばけは饅頭などの和菓子がメインですが、この本は、西洋菓子がメインです。(前者は江戸時代、この本は明治時代を描いているからなのですが)

    この本に出てくるお菓子が美味しそうで・・・食べたくなります。

    もちろん、内容もすばらしいです。

    でもお菓子が食べたくなる本です(笑)内容よりもお菓子の描写に目がいってしまいました。

    解説を書いているのが、お菓子の研究者さんなのもいいですね☆説得力があります。

    でも前日譚の「若様組まいる」はたくさんあったのに、この本は本屋で品切れになっていたのか・・・探すのに苦労しました。

  • 気楽に楽しめる作品。

    零落して経済的に逼迫した元旗本の若様たちの活躍を描いたお話。
    本来なら、境遇から考えてもわびしい感じになるところ、若い主人公だからか、悲壮感もなく、作品の世界も明るい。

    主人公が西洋菓子の職人として身を立てようとしているだけに、西洋菓子が道具立てとして使われている。
    『和菓子のアン』ではないが、お菓子の描写の方も気になって、読んでみた。
    ここで出てくるお菓子は・・・多少香りは感じられるが、それほどおいしそうな感じがしないのはなぜ?

  • ミナも十分素敵ですが、共に活躍する巡査方もたまらないので、是非とも同シリーズの若様組の方も読んでみなければ、と思った。

  • ミナかわいい

  • 2013②

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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