アイスクリン強し (講談社文庫)

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  • 講談社
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レビュー : 257
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062770767

感想・レビュー・書評

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  • 明治時代を舞台にしつつ、あまり明治時代である必然性は感じられないというのと、ラノベっぽい文体が残念ながら肌に合いませんでした。でも、廃藩置県に興味を持つきっかけになったので良かったです!

  • まず感じたのは、若旦那シリーズのお化け物のほうが面白いなあ、ということ。時代設定なんかは悪くないと思うのだけれど、どうも人物造形に難があるように思える。そのために著者の魅力が半減してしまっているような気がするのだ。プロットなんかは十分面白だけに残念。

  • 『江戸』が『明治』という名に改まり、頭に頂くお方も公方様から天子様へと変わり、明かりが提灯からアーク灯へと変わる。駕籠も駕籠かきも姿を消し、通りを走るのは鉄道馬車。銀座の町並みは木造から大火の復興後に煉瓦作りに。同心や岡っ引きのいなくなった後には警察官がその役目を引き継いだ。
    そして明治も23年。
    築地の外国人居留地で生まれ育った真次郎は、その近くで洋菓子店・風琴屋を営むものの、まだ西洋菓子が世に広まるには時期尚早なこと、さらに資金不足のために注文販売のみで細々とした商売に甘んじていた。
    その風琴屋に屯し試作菓子を貪り食う若き巡査達―食い詰めた士族の若様達の成れの果て―『若様組』。
    彼らのもとには、差出人名のない手紙が届いていた。
    “一つ、差出人を推測し、二つ、その差出人が今、何を一番に欲しているか考察、その『何か』を手に入れ、差出人のもとへ参上せよ”
    見事差出人を暴き、その欲するものを手に入れ、届けたものには褒美がもたらされるという。
    金欠の若様達は褒美欲しさから謎解きに乗り出そうとするが、とかく目まぐるしく移り変わる世の中のこと、どこぞの藩のご落胤探し、謎の投書に踊る新聞社を襲う暴漢、巷に流行するコレラ……その騒動に巻き込まれ、首を突っ込み、引っ掻き回したあとに大団円をむかえる「チヨコレイト甘し」「シユウクリーム危うし」「アイスクリン強し」「ゼリケーキ儚し」「ワッフルス熱し」の五つの事件譚を描く連作短編集。

  • 時代小説が苦手な人にもおすすめ。アイスクリームがアイスクリン、すき焼きが牛鍋…。そんなに昔でもないけど馴染みが薄い明治の時代が、ちょっと身近に感じられます。そして、登場人物たちがみんな魅力的で、彼等が活躍する話がもっと読みたいです。

  • 明治時代で、西洋菓子。目次を開いて、美味しそう、尚且つ面白そうなタイトルに心踊らされ購入。真次郎のさっぱりとした生活に好印象を覚えたが、後半になって行くに連れて、私の中では疑問が浮かんできた。西洋菓子とあまり結びついていないように感じてしまった。特にゼリーケーキは無理矢理感を覚えてしまい、個人的に後味が悪い。一旦終わりを告げ、ワッフルス熱しでその続きをするのかと思いきや、いきなり謎の手紙の話へ転がって行く……。コレラの件は?と思いつつ、こういう終わらせ方もありか……。と自己解決したものの、眉根が下がってしまう。それに、ゼリーケーキだって、沙羅が腹を壊す事しか絡んでいないような。それに、ゼリーケーキだって、ただの寒天。なんじゃそりゃ。最初は、西洋菓子が真次郎や若様組、沙羅達と良い具合に絡み、面白く魅力的だった。そのため、後半は残念。もう少し、西洋菓子が出てくれば良いのにと思ってしまった。しかし、明治維新後の日本の歴史と絡めて進められていたのは面白かった。

  • 明治時代初期の西洋菓子作りは大変だったろう。お菓子を通じて織りなす人間ドラマ。シリーズを通じて熟成できるか?乞ご期待かな。

  • 若き洋菓子店主と、友人たる巡査たちの騒動を描く、コミカルな明治浪漫豊かな物語。

  • 明治を舞台にした小説。
    西洋菓子屋と、若様組という名の巡査たちとのどたばた騒動。
    連作短編みたいなものですかね。

    江戸時代と明治時代を生き抜いた人は大層苦労したんだろうな。
    冷蔵庫もない時に、バターや牛乳はぜいたく品だったに違いない。
    今ではこんなに身近にあるのに。
    嗚呼、幸せ。

  • 「しゃばけ」シリーズのころから、著者が描くお菓子の描写がすばらしいと思ってました。(夜中にもかかわらずお菓子が食べたくなるくらい)

    しゃばけは饅頭などの和菓子がメインですが、この本は、西洋菓子がメインです。(前者は江戸時代、この本は明治時代を描いているからなのですが)

    この本に出てくるお菓子が美味しそうで・・・食べたくなります。

    もちろん、内容もすばらしいです。

    でもお菓子が食べたくなる本です(笑)内容よりもお菓子の描写に目がいってしまいました。

    解説を書いているのが、お菓子の研究者さんなのもいいですね☆説得力があります。

    でも前日譚の「若様組まいる」はたくさんあったのに、この本は本屋で品切れになっていたのか・・・探すのに苦労しました。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    お江戸が東京へと変わり、ビスキット、アイスクリン、チヨコレイトなど西洋菓子が次々お目見え。築地の居留地で孤児として育った皆川真次郎は、念願の西洋菓子屋・風琴屋を開いた。今日もまた、甘いお菓子目当てに元幕臣の警官たち「若様組」がやってきて、あれやこれやの騒動が…。キュートな文明開化物語。

    【キーワード】
    文庫・時代小説・明治時代・洋菓子・お菓子


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著者プロフィール

畠中 恵(はたけなか めぐみ)
1959年高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学(現・名古屋造形大学)ビジュアルデザインコース・イラスト科卒業後、漫画家アシスタントと書店員を経て、漫画家デビュー。そして故・都筑道夫の創作講座を受講。『しゃばけ』が第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、本作でデビュー、作家となる。
『しゃばけ』シリーズが代表作で、『しゃばけ』『ぬしさまは』はNHKラジオドラマ化された。2011年、『ちょちょら』で第24回山本周五郎賞候補。2016年『しゃばけ』シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。

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