モダンタイムス(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 12068
レビュー : 880
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062770781

作品紹介・あらすじ

恐妻家のシステムエンジニア・渡辺拓海が請け負った仕事は、ある出会い系サイトの仕様変更だった。けれどもそのプログラムには不明な点が多く、発注元すら分からない。そんな中、プロジェクトメンバーの上司や同僚のもとを次々に不幸が襲う。彼らは皆、ある複数のキーワードを同時に検索していたのだった。

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりにわくわくぞくぞくしながら読み進めた。

    主人公は多忙なシステムエンジニア、その異常なほど嫉妬深い妻、妻に送り込まれた刺客、井坂好太郎という胡散臭い友人( 作家 ) は明らかに伊坂幸太郎をモデルにしていてイラストも著者近影にそっくり、部下の大石倉之助…。
    妙なメッセージの占いサイト、突然先輩が失踪、ジョン・レノン。

    とにかくディテールが凝りに凝っていて、ストーリーがどこに向かうのか予想不可能。なんだこれは。

  • 2008年出版の単行本を読んだときは、今ひとつピンと来なかった。ただ、特定の単語を検索することで監視網に引っかかるという設定は薄ら怖いなと思ったのを覚えている。
    今回文庫化されるにあたって、けっこう改稿されたそうだ。さらには下で明かされる事件の真相がまるっきり違っているという話を聞いてぜひ読んでみたいと思ったのだ。
    結論としては、この文庫を読んでよかったと思う。単行本のときも悪くはなかったが、明らかに文庫の方が小説の深みが増している。書き足された部分や、少し設定を変えた部分がしっくり収まっていて、より小説の輪郭がはっきりしたと思う。
    上は安藤商会へ乗り込むところで終わっているので、下が楽しみである。

  • たくさんの伏線が散りばめられた前半部分という印象でした。主人公と一緒になって、周囲を取り囲む色々な物事の真相がわからず、ただただ戸惑うという煮え切らない印象のままの状態に置かれています。下巻ではこれらの伏線が一つに、どのようにまとまっていくのか。それを想像しながら読んでいきたいと思います。
    登場人物の生き生きとした動きが、さらに磨かれてきていると感じます。作者も、彼らの動きを予想できない。そういった状態になっているのを感じます。出てくる人物が、どれも半端がなく魅力的で、この小説の世界に引きずり込んでくれます。

  • インターネットはあたり前のように身近にある。
    わからないことがあればすぐに検索をかける。それは、ごく自然な行為だ。
    しかし、ある一定の目的を持って網が仕掛けられていたとしたら・・・。
    検索にまつわる話にはゾッとさせられた。
    特に「占いサイト」で情報の収集を謀る手口には驚いた。
    たしかにより正確な結果を求めるならば、正しい情報を入力するだろう。
    アクセスしたあげくに偽の情報をいまさら使うのでは意味がないから。
    自分がしていることが社会にとってどんな役割があるのか。
    明確にわかっている人がどれくらいいるだろうか?
    物を売って代価を受け取る・・・目に見える仕事はまだわかりやすい。
    はたして国家にとって自分が存在することの意味は・・・などと考える人などほとんどいないだろう。
    検索という誰もが一度は経験があるだろう行為。
    その裏に途方もない謀略が隠されていたとしたら・・・。
    信じたくはないけれどあり得ない話ではない。
    ある種の気味の悪さを残しながら本を閉じた。

    【「魔王」との関連】
    「モダンタイムス」には「魔王」に登場した安藤潤也の名前が登場する。
    ある能力を持った二人の兄弟。兄はある決意を胸にしたまま亡くなり、この作品の中ではすでに潤也も死亡している。
    渡辺拓海は、どうやらその安藤家の血筋らしい。
    その後の潤也の様子が物語の中で明らかになっているのは嬉しかった。

  • 主人公を拷問しにくる髭の男…がなぜだか可愛く見えてくる、不思議

  • 読みながらわくわくするのは本当に久しぶりでしたね。ネット社会は怖いなと思いながらも、そこから離れて生活することは無理だったりもするし……。

  • 恐妻家という表現を超えた妻の姿に最も驚きました

  • 魔王から続けて読みました。続編と聞いてたので、もっと特殊能力が出てくるのかと思いきや、ほとんど出てこず。下巻になって出てくるのかな?

    メッセージは、ちゃんと理解できてるのか分かりませんが、魔王から一貫してるなと思います。けっこう分かりやすい。蟻の習性の話は、まさにだなぁと思いました。

    近未来の話っぽいですが、今と全然かけ離れてはいないので現実味があるし、何十年かしたら本当にこんな世の中になってるかも…と思わされる。

    相変わらずファニーな人物と設定ですが、伊坂ワールド炸裂で大好きです。中盤からは一気に引き込まれました。下巻はどうなっちゃうんだろ。

    勇気はあるか?

  • 怖い。
    現実的すぎて怖いのに、現実的すぎるから嵌ってしまう。

    情報操作は昔からツールを変えてずっとあるものなんだろうと思う。
    最近のことのように思うけど、考えてみるとずっと昔からある。

    今は昔よりもそのツールを持つことが比較的簡単だから誰でも出来てしまう。

    「人は、他人の判断を参考にする」

    集団生活になればなるほど、これが当てはまる。
    学校生活なんてまさにこれ。

    これから先、数年、数十年先になった頃を考えると恐ろしいと思ってしまう。
    便利なんだろうなとは到底思えない。

    世の中は恐ろしい。
    ゴールデンスランバーを読んだ時の自分が抱いた感覚と似ているな、と思いました。

    ストーリーはもうただただ夢中。

    この後どういう展開になるんだろう?
    これは誰なんだろう?
    あれは誰なんだろう?
    これは何?あれは何?

    あぁ…読むのが楽しい!!!!

  • 【タイトル・表紙からは想像できない気味の悪さ、恐ろしさ溢れる1冊】

    珍しく上下巻に分かれた本書。
    上巻を読了した段階では、まだまだ謎が多すぎます。

    作品中に複数出てくる、非常に暴力的で圧倒的な存在、
    そして「井坂好太郎」氏の存在が、
    なんとも言えない緊張感、リアルさと同時に感じるフィクションらしさ、
    気味の悪さを演出しているなぁと思います。

    下巻を読んだら、この感想は変わるのでしょうか。
    続きを読んでみようと思います。

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