モダンタイムス(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 973
  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062770798

感想・レビュー・書評

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  • 「そういうことになっている」という言葉に全てが集約されている。
    そういえば同じようなことを日常でも感じていたなと。
    世界を、国を、組織を、自分自身の力で動かしていると思っている人なんてそんなにいない。全ては「何か大きな力」によって動かされている、それぞれはそのシステムの一部としての存在にすぎない、と。
    ちょっと現実とリンクさせすぎると読みものとしての楽しみを超えて怖くなりそうだった。

  • 『人生を楽しむには、
    勇気と想像力と、
    ちょっぴりのお金があればいい』

    -チャップリン-


    『勇気は彼女が。
    彼女が持っている。
    僕がなくしたりしないように。』

  • システムってのは無意識で無感情。人もマクロな視点ではシステムの一部。
    手の届く範囲の人さえ守れれば良いんじゃないかなと思えた。

  • なかなかの長編だったが、続きが気になってどんどん読み進められた。
    前作の『魔王』は正直あまり面白いと思わなかった。でも『ゴールデンスランバー』も踏まえてこの作品を読んで、やっと作者が伝えたかったことが分かった気がする。

    主人公の友人として登場する「小説家・井坂好太郎」が良かった(笑)
    「小説で世界なんて変えられねぇ。届くかも。どこかの誰か、一人に」という言葉はきっと作者の本音なんだろう。

    ラストはどうもすっきりしない終わり方ではあるが、この作者の「正解」を出さないところが私は好きだ。どの選択が正しかったかなんて誰にも分からない。

    ネットの恐さもだが、分業化され、システム化されていく社会の恐さ。人間にとって一番の悪は「考えることをやめること」なのかも知れない。

    この作品を読み終わった人のうち、何人が「播磨崎中学校」「安藤商会」「個別カウンセリング」を検索エンジンにかけるんだろう…(笑)

  • まさか拓海が腹話術を使うとは……
    考えろ、考えろとか懐かしい←


    井坂が死んじゃうシーンでは
    不覚にもうるっときた(´;ω;`)

    拓海は結局佳代子が大事なんだね
    恐いとかなんとか言ってるけど
    やっぱり大事で大好きで仕方ない
    そうなんだよね、うん←

  • システムの中でしか生きられない。

  • 「そういうことになっている」
    そんな言葉で終わらせない為に人は考えて、考えて、立ち向かっていく。何も変えられなくても。

    「人間は情報ではできていないのよ。」
    「勇気はあるか?」

    監視 情報加工 検索 見せかけの真実。

    「昔はよかった、とかよく言うけど、昔も良くはねえんだよ。いつだって、現代ってのは良くなくて、だからな、俺たちは自分の生きてるその時と向き合わないといけねえんだ。」
    印象的な台詞だった。

  • 魔王から一気に読んだ。
    魔王が消化不良だったため、モダンタイムズに期待していたが、ラストはやはり消化不良な感じ。
    「どうすることも出来ない」システムについて、これだけユーモアやスピード感のある文体で書いているので、解りやすく面白かったが、大きな山場もなく終わってしまったという感じ。
    期待し過ぎたせいか。

  • 最後まで「システム」という大雑把な概念で押し切られてしまった。残念。
    もう少し何かしらの分かりやすい結末を期待していたのだけれども。

    腹話術が突然宿った理由も良く分からないし、構成上必要だから、その能力を与えた感があったり、終盤にかけては無理がある気がしました。

    結局は黒幕は居ない。現実とは理不尽だけれどもそうゆうもの。という話なのだろうが、小説なので黒幕を出して欲しかったです。

    終盤に至るまでの話は面白かったです。安藤弟も(とりあえず)出てきたし。

  • 政治家に圧力をかけられ、
    「システム」という言葉が
    ゲシュタルト崩壊しそうになるお話。

    わからないことは残るけれど、
    消化不良ではない感じ。
    そういう小説になっているのだ。

    上巻でわかったのは主人公がプロの恐妻家であるということ。
    下巻でわかったのは主人公が愛妻家であるということ。

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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