モダンタイムス(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 11598
レビュー : 973
  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062770798

感想・レビュー・書評

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  • 全体的には、すっきりとした終わり、ではないかな。でもそれも、主人公が選んだ一つの選択で一つの勇気。見る角度を変えれば答えも変わってくるってことなのか。

    さりげなく「国際パートナーホテル 渡辺拓海」と「播磨崎中学校 安藤商会 個別カウンセリング」で検索すると・・・、というしっかりそういうとこ遊ばれているのがまたおもしろいと思いました。

    やっぱり、ファンタジーなんだけど、でも現実からそう遠くない、現実の中に自然に非現実を混ぜているような小説が好きなのだなと実感。

    個人的に【井】坂さんのキャラが、なんとなく憎めなくて好きだったので、死んでしまったのがちょっと残念でした。

  • かなりの一気読みでした。
    目に見えない大きな何か、に立ち向かってゆく様は、ドキドキもしたし楽しかった。インターネット社会の恐ろしさを垣間見れる物語です。
    しかし、内容は謎だらけが謎だらけで終わってしまう感じ。
    ゴールデンスランパーと同時期に書いたようなので、内容も終わり方も同じ感じなのか。
    せめてもう少し謎解きがほしかった(特に奥さんは何者なの?)。

  • 途中まではスピード感もあって面白かったけど、、
    結局あの人の登場意味はあったのか?
    その伏線はいらなくない?
    等々、少々腑に落ちない部分もあって、★3つ。

    伏線をすべて回収はしなくてもいいと思うけど、もっと何かしらの意味合いを込めてほしかったなーと。

    魔王の続編とのこと。
    そっちも読んでみよ。

  • 「そういうことになっている」という言葉に全てが集約されている。
    そういえば同じようなことを日常でも感じていたなと。
    世界を、国を、組織を、自分自身の力で動かしていると思っている人なんてそんなにいない。全ては「何か大きな力」によって動かされている、それぞれはそのシステムの一部としての存在にすぎない、と。
    ちょっと現実とリンクさせすぎると読みものとしての楽しみを超えて怖くなりそうだった。

  • なかなかの長編だったが、続きが気になってどんどん読み進められた。
    前作の『魔王』は正直あまり面白いと思わなかった。でも『ゴールデンスランバー』も踏まえてこの作品を読んで、やっと作者が伝えたかったことが分かった気がする。

    主人公の友人として登場する「小説家・井坂好太郎」が良かった(笑)
    「小説で世界なんて変えられねぇ。届くかも。どこかの誰か、一人に」という言葉はきっと作者の本音なんだろう。

    ラストはどうもすっきりしない終わり方ではあるが、この作者の「正解」を出さないところが私は好きだ。どの選択が正しかったかなんて誰にも分からない。

    ネットの恐さもだが、分業化され、システム化されていく社会の恐さ。人間にとって一番の悪は「考えることをやめること」なのかも知れない。

    この作品を読み終わった人のうち、何人が「播磨崎中学校」「安藤商会」「個別カウンセリング」を検索エンジンにかけるんだろう…(笑)

  • 魔王から一気に読んだ。
    魔王が消化不良だったため、モダンタイムズに期待していたが、ラストはやはり消化不良な感じ。
    「どうすることも出来ない」システムについて、これだけユーモアやスピード感のある文体で書いているので、解りやすく面白かったが、大きな山場もなく終わってしまったという感じ。
    期待し過ぎたせいか。

  • 最後まで「システム」という大雑把な概念で押し切られてしまった。残念。
    もう少し何かしらの分かりやすい結末を期待していたのだけれども。

    腹話術が突然宿った理由も良く分からないし、構成上必要だから、その能力を与えた感があったり、終盤にかけては無理がある気がしました。

    結局は黒幕は居ない。現実とは理不尽だけれどもそうゆうもの。という話なのだろうが、小説なので黒幕を出して欲しかったです。

    終盤に至るまでの話は面白かったです。安藤弟も(とりあえず)出てきたし。

  • うーん…正直あまり好きではない。答えの出しづらいテーマとは言え真相や結末もあやふやな感じだし。
    作者が書きたかったことはわかるけど、個人的にはもっとスッキリ終わる話が読みたかった。
    佳代子を実写化するならサトエリだと思う。

  • たまにこんな風に小説を読んでいて、自分に誂えられているんじゃないかって勘違いをしちゃうようなことがある。
    没頭して、勢いで読んでしまった。近未来に連れ去られたはずなのに、どうしようもなく、今を考えさせられる。

    この夏あたりから、機能化について考えてんの。
    効率化だったり、細分化だったり、マニュアル化とも呼ばれるそれ。
    音声ガイダンスに従った電話は良い例。千原兄弟のコント。

    それに結びつけたものは、コロニーの意志。
    したらば、こんな物語になるのだなと思って。

    スパイスは暴力と夫婦愛、それから幻魔大戦と超能力。
    作中に挿入された小説も、読みにくくて結構好かった。
    潜水した後、きちんと浮上して帰ってこれるような終わり方、読後感もすき。とりあえず『魔王』を読み直そう。評価を再考せねば。

    誰かひとりいれば、それでいい。
    そんな境地に達することができたらと思わずにいられない。

    *文庫化に際して、本筋には関わらない加筆修正があったことを書き添えておきます。

  • ピースは 村上春樹からの借用じゃないだろうか 政治的娯楽小説 自分の名前のキャラクター 自虐 太宰のダスゲマイネ?を思い出した プロットはなかなか でも娯楽小説なら終わりをすっきりさせてほしいところだが なんとなく半端な感覚 色んな名言が入り込んでる なかなかないいやつもあったが忘れた

著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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