鉄の骨 (講談社文庫)

著者 : 池井戸潤
  • 講談社 (2011年11月15日発売)
4.14
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  • 本棚登録 :4681
  • レビュー :600
  • Amazon.co.jp ・本 (672ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062770972

作品紹介・あらすじ

中堅ゼネコン・一松組の若手、富島平太が異動した先は"談合課"と揶揄される、大口公共事業の受注部署だった。今度の地下鉄工事を取らないと、ウチが傾く-技術力を武器に真正面から入札に挑もうとする平太らの前に「談合」の壁が。組織に殉じるか、正義を信じるか。吉川英治文学新人賞に輝いた白熱の人間ドラマ。

鉄の骨 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • とても面白かった。ページ数の多い小説でしたが、内容に引き込まれるので苦にならないです。
    談合(「話し合い」という人もいるらしい)について考えるいいきっかけになりました。
    業界のためになることなら、内緒でせずに公に数字や順番を公表してやっていくことはできないのかな。
    しがらみにがんじがらめになっていくのを仕方ないと諦めるしかないのかな。

    この作品には若い主人公の恋愛も描かれていたので、
    読みやすさが倍増でした。
    女の子の方がおませになるのが早く、
    背伸びして年上の男性に惹かれ、
    同年代の男の子に頼りなさを感じていく展開は、
    よくわかってるなぁと池井戸さんに興味を覚えました。
    他の作品も読んでみたいです。

  • 「正義感」とは一体何でしょうか?
    この小説の読者は、きっと壁にぶつかり悩むと思います。


    大きな組織の中のひとりの社員として取らざるを得ない苦肉の立場から、
    主人公の葛藤と心情の変化が360度の角度から見事に描かれています。


    特に、新社会になる人に是非おすすめしたい一冊ですし、
    私自身にとって常に原点にしていきたい至上最高の作品だと思っています。

    • HNGSKさん
      おひさしぶりです。あやこです。
      鉄の骨、わたしも読みました。主人公が社長じゃなかった分、感情移入のできる作品でしたね。社会人って世知辛い、けれど、ここで、やっていくしかないんだーって思わされました。
      2012/09/12
  • 下町ロケットを読んでから池井戸さんの本に結構はまっている。
    これは吉川英治文学新人賞を受賞しているらしい。

    で、話としてはゼネコンの談合問題をいつものごとく「まっすぐな」主人公が挑んでいく。
    でも、この人の「まっすぐ」は世の中の不条理なこともわかったうえで、それでどうするか、だからいいんですよねー。
    談合そのものの是非、というより、「問題に立ち向かう人間」の強さ弱さがわかるんですよね。

  • 最近ヘビーローテーション気味の、池井戸作品。今回の舞台はゼネコンで「談合」がテーマです。

    談合というと「悪いこと」だというくらいの認識しかありませんでしたが(お恥ずかしい話)、この小説を読んで談合が生まれるメカニズムや、談合からなかなか抜け出せないゼネコンのしがらみがよくわかりました。ゼネコン、政治家、検察など、複数の視点から談合を描いており、その仕組みが立体的に浮かび上がってくる構成もよいですね。ミステリーのようなスリリングさもあって、結末も「なるほど、そうきたか」という感じです。

    企業に関わる難しいと思われがちなテーマを、分かりやすく、面白く描き出す池井戸作品。今後も目が離せないです。

  • ちょうど昨年末から大手ゼネコンと某鉄道会社の談合がニュースになっていたので、前から持っていた本作を一気に読了。
    主人公のまっすぐな面に惹かれたり、イライラしたり…萌に共感したりハラハラしたり…
    読後、解説を読んで納得。すべて作者の意図どおりだったとは…

    必要悪なのか、それでも襟を正さなければいけないのか?今に至ってもなくならないのはなぜなのか?

    天皇とよばれる人と同郷だというだけの当て駒だった主人公は、それでも会社が期待する働きをしたわけで、もしかするとそれ以上の働きだったかもしれない。いや尾形にすればすべて想定内だったのか…?
    なんとなく「?」が残ったままのところもあるけれど、やはり池井戸作品はど真ん中だった。

  • これはよかった。どうなるんだろ!?って思いながら最後まで楽しく読めた。サラリーマンの理想と現実がうまく描かれている。

  • こちらもまた650ページほどの大作
    面白かったなぁ。
    主人公の恋人にはちょっとイラつきましたがね。
    ふらふらとどっちやねん!
    結局裏切ったのに、しゃあしゃあとまた主人公の元に来て、どんだけ自分勝手なんだよ!

    まぁそちらはおまけで、柱はゼネコンの談合という問題。とにかくリアルですねぇ。
    これ談合の部分は想像で書いてるんだよね。すごいな。

    最後の入札のシーンは予想はしてたものの、先の行が目に入らないように一行ごとに紙で隠して読みましたよ。

    一点だけ、一松組が融資を受けることが出来たのかだけ気になります。まぁ受けられたんだろうけど。

    解説では走れ平太というタイトルの予定だったということだけど、確かに売れなさそうなタイトル。
    だけど、鉄の骨はしっくりこないなぁ。

    追記
    他の方の書評で鉄の骨(鉄筋)はコンクリートによって覆われるので、隠された部分、つまり談合を意味しているのではないかという鋭い指摘がなされてた。

    なるほどなぁ。言われてみればですね。
    前半で下請けの兄ちゃんがコンクリートにタバコを投げ入れるシーンがありますね。
    コンクリートで隠れて分かりゃしないっていう。
    象徴的なシーンなんですかね。

  • 面白かった。最後もやもやしたところはあったけど、池井戸潤は短編よりも長編だなっと再認識。
    三橋の人間性、平太と奮闘ぶり、西田の仕事っぷりなど、とくに一松の人たちは、読んでいて気持ちが良かった。西田みたいに仕事ができるようになりたいなと感じた。
    もやもやになったのはなぜ、園田は萌のことを好きになったのかと、なぜ尾形は平太を選んだのかがわかれば、すっきりできたのにと思う。

  • テーマが明確で、臨場感あふれる描写により、最後までだれることなく読むことが出来て、面白かった。珍しく?恋愛エンタメ要素もありで楽しめる?
    【2014.12】

  • この本は、地下鉄工事に関係した談合をテーマにしていますが、やはり、談合はある意味必要だと思います。

    なぜなら、同じ業者は、持ちつ持たれつだからね。

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