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本 ・本 (672ページ) / ISBN・EAN: 9784062770972
作品紹介・あらすじ
感想・レビュー・書評
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8冊目の池井戸さん!文庫にて650頁。
面白い!!
今回珍しく若手の男子が主人公なのも、良かった!
恋愛系もすこーし含まれつつ、内容はいつものガッツリ感で650頁あっとゆーまです。
ただ、寝ながら読むと分厚くて手というか指痛い。
(座って行儀良くよみなさい)
談合!談合!談合!
コスト!コスト!コスト!
必要悪!必要悪!必要悪!
しがらみ、調整、業界、
といった単語のオンパレードで、訴えかけられます。
池井戸さんは、物語内のあらゆる主人公を使って訴えかけるのが上手。あなたならどう?というのを色んな立場から話される事で、意見が揺らいだり考えさせられる。
園田さんみたいなひと、一見キャーキャー言われるエリートゾーンにいるようで、結婚なんてしたら大変だろうな……お母様がとても良い人で、ここの話が数ページだったけども素敵で救われた!!!
池井戸さん制覇まで何冊だろうか。
もう全部買い込みたい!!!\(^o^)/ -
第31回 吉川英治文学新人賞
建築業界の闇を知ってしまった。
談合がなぜ必要悪とされてしまうのか、なにがしがらみになるのか、ざっくりとは理解できた。
疑問を持っても配属されたばかりの平太にどうすることもできないし、一松組で目先のことに悪戦苦闘する平太を、彼女の萌が俯瞰してみている気持ちになって冷めていくことに気の毒な気持ちになった。
萌が銀行で尊敬する上司の園田はいけ好かないけど、ドラマでは向井理だったと知ってますます平太に同情した。
池井戸潤さんの作品はサクセスストーリーが多い中、これは主人公が悪側なので今まで読んだ作品とは違う雰囲気を味わえた。 -
●吉川英治文学新人賞を受賞した作品は、優秀な作品が多い。そういう意味でこの作品も良い。
●企業は商品を販売して、成り立っている。企業人は正義のある活動が必要だ。何故、談合はいつまでも無くならないのか? 組織の人が代わっていくからだと思う。だから、上司は部下に行動哲学を教え続けなければならない。マニュアルに出来ない行動原理と思います。 -
池井戸潤がゼネコン業界を書くとこういう面白い作品になる。バンカー目線もありつつ単なる経済小説ではなく、池井戸潤の小説には必ず中小企業や本作の主人公たちなどの現場で汗をかいている人たちの奮闘が必ず描かれている。半沢直樹シリーズのような勧善懲悪ではなく、清濁併せた現実的な状況下での決着になっているが、それでも読後は爽やかだ。
名古屋の地下鉄談合事件がモデルと言われているが、「談合=ゼネコン」というくらい国民のイメージは定着しているのではないだろうか。
その業界に身を置く若き主人公は理想と現実の狭間で悩み、悪いと分かっていても仕方ないと途中では無理に納得しようとするのがやるせない。「しがらみ」はただの言い訳、という台詞が出てくるが、その通りだと思う。
立場が変われば読み方も変わる。多分、ゼネコン業界の人がこれを読むと「うちらにはうちらの事情があるんだよ」と言うのだろう。
そしてずっとこの先も談合はなくならないのだろう。 -
久しぶりの池井戸作品。ゼネコン業界の"談合"をテーマとした物語です。
一松組に勤める平太は、技術系の職務から入札を担当する業務課への異動を命ぜられ、入札事業における“談合"の存在を目の当たりにすることになります。
談合は悪いことではないのか…という戸惑いを抱きつつも、上司の指示に従い、関係者との調整に懸命に従事する様子が描かれています。
複数の会社の利害や、時には政治家を巻き込んだ“調整"の場では、様々なしがらみにがんじがらめになってしまって自分の意思を通すどころの話ではないのだな…と思いました。
本作では、平太を含めた業務課のメンバーが、あらゆる制約のなかでも必死に会社のために奔走する姿が印象的でした。
仕事に熱くなれるって、、、何かいいなぁ。
ずっしりボリューム感のある作品でしたが、熱い気持ちをいただきました♪ -
池井戸潤の長篇小説。
2010年刊行。
吉川英治文学新人賞受賞作。
中堅ゼネコン・一松組の若手社員である平太は、ある日現場の施工管理から、常務直下の「業務課」に異動を命じられる。
現場志向の平太としては不満のある異動だったが、サラリーマンの宿命として受け入れる。
「業務課」は、気の弱い課長と、脂ぎったお調子者の中年社員、ミステリアスな美人庶務の3人しかメンバーがいない、社内でも謎とされている部署だった。
平太は「業務課」で、コストダウン交渉や役所への営業など、慣れないながらも仕事をこなしていく。
しかし、ある公共工事をきっかけに、平太は「業務課」が談合を取り扱う裏の顔を持っていることを知る。
平太は世間に背く不正行為である談合を初めは嫌悪するが、業界と会社を生かすための手段でもあることを知り、葛藤しながらも手を染めていく。
そして、日本の大きな談合を取り仕切る「天皇」三橋と出会い、地下鉄工事という巨額の「案件」に向かっていく。
以上が本作のあらすじ。
舞台の時代は明記されていないが、情景描写から推察するにバブル崩壊後かつリーマンショック前の1990年代後半。
当時の社会問題であった建設・土木の公共工事に関する「談合」をメインテーマに据えている。
池井戸潤の作品をちゃんと読んだのは初めてだったが、エンタメ性が高い作品だと思った。
ストーリーは長いが、それなりにテンポが良く、登場人物のキャラが分かりやすく立っているので読みやすい。
一方、ストーリーが単線的で、それ故に物足りなさを感じた。
意味ありげな設定が伏線になるわけでもなく、キャラの掘り下げも甘いので、ストーリーのためにすべてが存在するような、そんな感じが好みではなかった。
(トキワ土建が談合破りをした理由が後に繋がっていなかったり、色々雑)
本作は幾つかの対比が明確に描かれる。
生き残りのために談合をする建設会社とその正義を疑わずに強行する検察。
現実を直視して汚い仕事に手を染める平太と理想論に固執して平太を蔑む萌。
この分かりやすさが読みやすさに繋がっており、これが人気作家のテクニックなのだと思った。
ただ、萌の掘り下げがなかすぎて、単なる思考の薄っぺらいクソ女としてしか見れなかった。気になる読者は多いだろう。
(銀行員がリアリスティックなだけの無能だと言いたいなら、成功しているが)
現実の仕事とは、本書のようにドラマティックで分かりやすいものではない。
もっと単調で、退屈で、複雑で、煩雑で、難解なものだ。
しかし、現実の仕事にも本作における平太たちのようにえも言えぬ達成感を感じることがある。
池井戸潤はそれを理解して、エンタメに落とし込んでいる。
故に彼の作品はよく売れるのだと感じた。
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談合を必要悪で片付けてしまったら、建設業界の未来はない気がする。
確かに、下請の人を含め、路頭に迷う人も増えて、組織が崩壊してしまうという理由付けも分からなくはない。
しかし…っと、外野が言うのは簡単やけど、色々あるんやろな…
でも、同じ入札額でも、下請とか、仕入れに泣いて貰ってのコストカットと、技術力でのコストカットならば後者を優先して欲しい! -
鉄の骨 池井戸潤さん
0.本書から
「伝統を大切にするのと、伝統に縛られるのとは意味が違う。」
「人間であることを忘れたサラリーマンはつまらない部品になってしまう。」
1.舞台
都心地下鉄工事。2,000億円。
大手ゼネコン、中堅ゼネコンの入札競争。
談合決別を決めた建設業界。
しかし、土木族政治家、官僚、そして調整役が動きだす。
そして、それを一網打尽にしたい特捜。
どうなる?
2.読みおえて
リーマン時代の執筆。
オリンピックを潮目に建設業界の流れも変わるやもしれない。
また、リニアの事件も先般話題に。
国、建設業界、ゼネコン、仲介。
ドラマ建てにしやすそうな作品かも。
#読書好きな人とつながりたい。
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談合のことはよく知らなかったが、なるほどと思った。
主人公の部署の人達がアツく、二転三転していくストーリーに目が離せなくなる。
ただ彼女の萌にはイライラする。。。 -
おなじみゼネコン、!談合。
よくわからない
昔から「お代官様の時代から」
悪い奴は悪いことをうまくする。
時代が変わろうが、人間が生きてる以上
かわらない。
自分も同じ環境に置かれた時に果たして
悪に対してNOと言えるのだろうか。
もちろんそうありたい。
wowowも楽しみ。
著者プロフィール
池井戸潤の作品






すごい面白かったです。
オススメのタイヤとボンネットトラックも読みたい。
ボンネットトラック読みやすいです...
すごい面白かったです。
オススメのタイヤとボンネットトラックも読みたい。
ボンネットトラック読みやすいですか??
タイヤとロケットは、どちら先に踏み入れるか悩み中です〜˚✧₊⁎❝᷀ົཽ≀ˍ̮ ❝᷀ົཽ⁎⁺˳✧༚
どんどん引き込まれていきました^_^
それまで池井戸作品は銀行ものばっかり読んで...
どんどん引き込まれていきました^_^
それまで池井戸作品は銀行ものばっかり読んでいたので、こんな作品もあるんだって新鮮でした!
タイヤもやっぱり分厚いwですが、きっとこれも一気読みになりますよ( ̄ー ̄)ニヤリ
分厚いのに飽きさせない池井戸さん流石です。
積読本挟んだその後にトライします(^^)v
分厚いのに飽きさせない池井戸さん流石です。
積読本挟んだその後にトライします(^^)v