ねらわれた学園 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.33
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本棚登録 : 243
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062771689

作品紹介・あらすじ

突如、阿倍野第六中学の生徒会長に立候補し、鮮やかに当選してみせた高見沢みちる。それまで目立たない存在だった彼女は、魅力的な微笑と不思議な力で学園を支配していく。美しい顔に覆い隠された彼女の正体と真の狙いとは?'70〜'80年代に大ブームを巻き起こし、幾度も映像化されてきた日本ジュブナイルSFの金字塔。

感想・レビュー・書評

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  • 薬師丸ひろ子さんの表紙に惹かれて購入。映画もあったみたいですがみたことはありませんでした。てっきり高見沢が薬師丸ひろ子さんの役柄かと思って脳内再生してましたが違ったんですねf^_^;) 支配されていく怖さ、群衆心理というかナチズムをちょっと思い出しながら読みました。あっという間に読み終わる物語です。それにしても表紙の薬師丸ひろ子さんが可愛い☆

  • 学園ジュブナイルSF。超能力。1976年。
    とても読みやすく、1時間半ほどで読了。
    SF設定のなかで、教訓めいたものを暗示しているように思う。
    書かれた年代を考えると、ライトノベルの先駆け的な作品なのでしょうか。

  • もし超能力で何もかも意のままに操れるとしたら・・・過去何度も映像化され、今年もアニメ映画化された日本SFの古典、ねらわれた学園。

    有名な小説であり多くの人もだいたいの内容を知っているが、ストーリーはいたってシンプル。

    しかし重要なのはその物語の背景とテーマ性だ。ファシズム、選民思想、未来への正しい選択。

    子供向けにしてはやや重すぎるが、それが現代までこの小説を生き長らえさせている秘密だろう。

    圧倒的な力を持つみちる達に対して、普通の人間のの耕児と和美が戦う場面は手に汗握る展開だ。
    超常的な力に対してあらゆる物は無力にも見えるが、唯一人の心だけは自由にできないらしい。

    心の自由を手放さなかった者が最後に勝利する話だと自分は解釈したが、たぶん人によって受け止め方は様々だろう。

    サンライズによるアニメも現代的にに内容が変えられているので、併せて見ると面白いだろう。

  • 映画化に伴い読んでみました。
    とりあえず帯を見る限りでは原作と映画は結構違うものになるんだろうな、っていう印象ですね。
    それはおいておいて、原作の感想としてはまあちょっと古い小説であることを考えれば面白いものだったと思います。
    ちょっと「!」の多用が私には読んでいてつらかったですが…。
    「!」が入ると脳内でどうしても音量拡大で再生されてしまうので、読む分には少しつらい。

    話の筋としては比較的予想が付きやすいシンプルな筋です。そこにファシズムの考え方とか絡めてあるのは結構驚きですね。

    あとこの本、かなり薄いです。そこそこのスピードで読む人なら2時間で十分でしょう。
    私は平均なのでだいたい3時間弱くらいです。

    短いこともあって話の終わりは少しあっけなく、また続きがあるんじゃないかな、と思わせる感じです。

    実際あるんですかね、ちょっと調べてないのですが…。
    きっと映画とは違う内容になると思うので、映画に興味が出てる人は読んでみると違いが出て面白いんじゃないだろうか、と思います。

    ちなみに私は最初青春恋愛ものだと思ってました

  • 非常におもしろく、あっという間に読み終えた。書かれたのは1976年ということで、学園の様子は少し今の感覚とは違って見えるのが興味深い。サイドストーリーなどがあれば読みたくなる作品。

  • 映画化されると聞き読みました。
    内容的には古さを感じましたが、
    一気に読み切ることが出来る良作です。
    現在の日本で始まりつつあるファシズムをうまく表現していると思います。

  • 70、80年代ジュブナイルSF。分かりやすく狙われている。
    なんとなく内容は知っていたけど、犯人?の正体や学園を狙った理由は知らなかったので、どうして懐柔により乗っ取りをしないのだろうかと思っていたが、理由がわかった。宇宙人じゃなかったのか…時をかける少女と混同したかな。
    眉村そんも後書で書いていたが、生徒による自治、規則との闘争、大人に対する不信と信じたいような心なんかは、少なくとも自分の学生時代とは少し違うように思うし、時代を感じる。父の言葉、理不尽な力で、一見理屈にあっているようなことの押し付けへの反抗は長続きはしないこと、誰かがそれを引き継がなくてはならないこと、教訓。

  • ねらわれた学園は2012年11月にアニメ化し、全国ロードショーをしたのですが、本編は見ていません。
    不思議な力を持った学級委員になり損ねた女の子から始まる「超能力で学校を占拠する」という同小説は読んでいるうちにこの不思議な力がどこから来ているのか?何のために学園を不思議な力で占拠するのか?
    その答えは未来にあった?

    学校をテーマにした学園ドラマ?というよりSFですが本当にあったら怖いと自分たちはどうしようと思える作品だと思います。

  • この作品は1974年に連載されたものなので、著者が40歳位の時に書かれたものである。
    思ったよりも古い作品である

    ジュブナイルSFとのこと。
    ジュブナイルとは、ティーンエイジャーを対象とするようだ。

  •  流石に今の感覚で言うともう少しキャラ付けを濃くした方がいいと思うし、言葉遣いがアレ?と思う箇所があったりするのですが、そうした古臭い(失礼!)なアレコレを差し引いてもジュブナイルSFの古典として高い評価がなされているのは、未来世界の人類や超能力による支配といったガジェットの部分もさることながら、現代社会への警告というSFに不可欠とも言える要素が見事に物語の根幹をなしているからでしょう。
     

  • この話、未来人が、利己的に動くようになったせいで地球が滅びそうになるのを防ぐために、現代人の自由を束縛する話なんだけど・・・私としては「あんたたちが自由を規制したせいで人間が自分のために生きようとする社会になっちゃったんじゃないの?」って思ったりします

  • 再読。1976年の作品。
    「ねらわれた学園」と中編「0からきた敵」
    NHK少年ドラマシリーズ「未来からの挑戦」の原作。
    懐かしい〜
    今読むと展開が早くて子供向けと思うものの面白かった。

    未来から来た種族との対決というSFではあるが、今の時代に権利と自由を主張したために未来は無秩序と混沌でどうしようもない状態である。あるいは、生徒会での決定という名のもとに、生徒会でパトロールを組んで規則を破った生徒を罰する。民主主義の手続きを踏んで正義の名のもとに生徒たちを支配していく。ファシズムというのはこうして始まるのだという意味も込められ、奥が深い。

    主人公の少年は正義感が強くまっすぐで、母親は子ども思いで心配性、父親は子どもの意思を尊重し頼もしい存在。
    こんなところは昔の家庭だなと思う。

  • [2014.02.25]

  • うーん。

  • ここまでクラスが団結するなんて、今の学校ではありえないので、ちょっとうらやましかった。2もあるようなので、読んでみようと思った。

  • 一見理屈に合っているようなことを押しつけてくるものに対する短期的抵抗。
    エンディングの耕児の父親の言葉が印象的ですね。

  • 『アイドル映画の原作』というイメージが強く、また、薬師丸ひろ子があまり好きではなかったことから、触れる機会がなかった本。朝日新聞の書評をきっかけに読む。
    非常に奥深い小説。正義とは何か、正義を守る行動とは何か、考えさせられる。

  • 1976年発行。昔の生徒会は校則を決めて生徒に守らせたり「自治」の勉強をする場だったんだなぁ。悪いルールや体制には時にレジスタンスも必要となる。今回はそれでうまくいったけれど、勢いだけのレジスタンスではダメで、継続することの重要性も説く。

    超能力という絶対的な力で生徒を押さえつけようとする「体制」への抵抗がテーマなあたり、1970年代という時代を感じる。

  • 王道展開大好きです。SFジュブナイル作品。

  • 日本ジュブナイルSFの金字塔,ということで読んでみました。
    文体もシンプルで読みやすく,1日で読了。

    個人的には,高見沢みちるのその後が気になるし,どうして超能力を使えるようになったのかも気になる。
    あくまで私の意見ですが,細かい心情描写と駆け引きがある作品の方が好みの者としては あっさりしすぎかなあという印象。

    しかし,主人公関耕児や楠本和美と同じ中学生のときに読んでいれば,自分の中学生活と重ねてまた違った印象を持っていたかも。
    シンプルかさくさく読める。これらの点が名作と呼ばれる所以なのかも。

  • 今の時代、ストーリーを追うだけで終えてしまうとこの作品はかなり古びたものに映る事でしょう。それこそ本来の対象読者層である10代前半の世代には、このままではあまり受け入れられないと思います。ですが、青い鳥文庫版の著者による前書き(この文庫版でも解説に収録されています)にある言葉「また読み直したりする場合、できれば、主人公の反対側の敵対者とか、直接かかわりがなさそうな人物の身になって、そうした目から見ればどうなるか、という読み方もして欲しいのです」を実践すると、むしろ今だからこそ響いてくるものが見えてきます。

  • ☆3.6
    文章が古い感じだなーと思ったら、なんと1976年の作品でした。内容は難しくないよ、SFの走りって感じ。私はお父さんのセリフが一番心に残った。
    実は作者が一番伝えたかったことってこれなんじゃ・・・SF小説のふりして・・・とか考えてしまう。深読みしすぎ?

  • 学園が舞台で、超能力者が出てきて、生徒会と戦う。

    ジュブナイルSFとは、昨今でいうラノベの、本当に正当な先祖なのだろう。

    読んでて懐かしい感じがたんまり。

    昨年、アニメ映画になりまして、文庫で再版されたので読んでみたわけですが。

    こういうのが好きで好きでたまらない。

    骨子はラノベと本当に近似なんだけど、ラノベがキャラクターに依存する傾向が強いのに対して、キャラクターそのものは現実感があり、ある意味で「普通」なんだけど、だからこそ、キャラクターというものは、その設定に意味があるのではなく、行動にこそ意味があり、行動するからこそ主人公は主人公たり得るのだ、ということに改めて気づかされる。

    単純な話。

    道に10,000円落ちていて、

    ・拾う人
    ・拾わない人
    ・拾いはするがこそこそとしている人
    ・拾わなかったが、気になって気になってしょうがない人
    ・etc......

    ある事象があり、それに対してどのように行動するかで、初めてそのキャラクターはキャラクターとして成立し、そしてそのような行動を取った末にどのようにストーリーが転がるのか?それが、本来の物語。

    ・拾って、豪遊(?)して、でもそれは実は、ヤクザの所持金だったために、狙われることになりました。

    ・拾わなかったために、何の物語も起きませんでした。(終わり……じゃあ寂しいから……)拾わなかったが、知り合いがその10,000円を拾ったところ、あぶく銭だからと宝くじを購入、スピードくじで100,000円になり、その100,000円を元手に競馬をしたら、なんと万馬券大当たりで、10,000,000円になり、会社を辞めて豪遊している。幸運の10,000円だったという話を聞き……

    ・拾いはするがこそこそとしているために、持ってはいるが使う勇気が出ず、いつまでも財布の中にあり、日常生活を送る中で、自分が窃盗という罪を犯したことに気づき、プレッシャーに押しつぶされるうちに、何者かに命を狙われるようになり……

    ・拾わなかったが、気になって気になってしょうがなくて、次の日に同じ道を通ってみると、また同じところに同じ10,000円が落ちていて、(これは同じ一万円札が、誰にも拾われていないのか?それとも、誰かが拾った後で、不運な誰かが、また一万円札を落としたということか?)逡巡している間に、拾って持って行く人が現れて、でも次の日、やはり同じところに10,000円が……!

    一つの状況から、キャラクターの行動によって、物語はいかようにも変わっていく。

    『ねらわれた学園』の主人公耕児は、特に何の能力も持っていないし、美形でも頭脳明晰でもありません。幼なじみの女生徒・和美は、読書家であるというキャラクターづけがなされているけど、逆に言うとそれくらい。

    だけど、耕児も和美も、自らの行動によって、見事に主人公たり得ています。

    あとがきでも、作者本人が、「物語性の強い作品になっている」と書いていますが、キャラクターたちの行動によって物語がぐいぐい進むために、読んでる方も自然と前のめりになって読み進めることができる。

    ストーリーテリングの基本中の基本として、非常に丁寧に描かれている「物語のお手本」のような作品です。

    ------------------------------

    ちなみに、映画は観てないのですが、どうだったんでしょうね。

    若手男性声優人気トップクラスの小野Dと、AKBのまゆゆこと渡辺麻友が声をやっているので、話題になっていましたが。

    原作はちょっとばかし古いし、あくまでもこの小説を原作として作られた別解釈の作品だと思うので、別物にはなっていると思いますが、だからこそ、それはそれで面白いものになっているのではないかと思います。

    機会があったらみてみたいと思います。

  • 劇場用アニメ「ねらわれた学園」を観たんで、原作を読んでみた。
    映画はこの原作の後の世代の話だったのね。

    出版された頃の時代の風潮かもしれないけど、登場する中学生もストーリーもお行儀がよすぎる気がしてしまう。

  • アニメ映画が公開してるってことで、
    気になり読んで見ました!

    恋愛要素が多いのかな?って思っていましたが、小説はそうでもないんですね。

    気になったことは、
    耕児の父親と母親の存在感。
    出番は少ないのに印象が強い。
    母親の子思いなところと、父親の達観した感じがすごい印象強いです。
    この話はSFですが、この二人の現実味あふれる感じがすぐ側でいままさに起こってるのではないかと思わせてくれます。

    語るべき要素がたくさんつまっていて、それが長年愛されてる秘訣なんですかね?

  • 薄くあっさりとした文体もあいまり、1時間程度で読み終えることの出来る作品でした。
    映画化と言うことで読んで見たのですが、人が集団になった時ほど怖いものはない。
    パトロール隊の絶対的な忠誠心からなる集団心理と、信仰心にも似た高見沢みちるの京極に対する気持ち(恋情?崇拝?)というのは、最後まで理解できません。というよりも作者が理解して欲しくないのか、京極を中心とした塾メンバーの描写は極端に少なかったです。
    だからなのか、不完全燃焼といいますか……、二年三組以外がとても曖昧な存在でした。
    古い作品なので期待できないのですが、続編を執筆して欲しいというのが本音。今度は京極を中心とした、未来世界を読みたいです。なぜ過去を変えようとしたのか、過去世界でなにがあったのかを掘り下げてほしい。そこがこの作品の核のような気がします。

    しっかし何度も映画化されるような人気作品らしいのですが、これは人気なのか疑問です。
    スピード感はありますがそれだけですよね。ファシズムとか色々つめこまれているようですが、終始薄い。
    読了後に色々と考えることはあるけれど、最後まで高見沢さんは嫌な子に感じてしまいました。上っ面だけの正義を語られてもなあ……、と。

    なんだろう、これを読んでいると集団心理って、イジメに似ている気がしちゃいましす。もちろん必ずしもそうだとは限らないのは理解してますけど。

  • さらっと読了。昔懐かしい

  • 往年の名作…といわれる?んですか?SFものは久しぶりでした。最近理屈で説明できないトリッキーな日常っぽい設定の小説はラノベを除きご無沙汰だったので、この作品も何らかのトリックがあるんじゃ?って終盤まで信じて読み進めたのでちょっと残念な後味になりました。最初からSFって聞いといたらよかった…。

    SFものとしてみれば、主人公とその幼馴染のやりとりや展開は王道だし面白いし、確かに映像化すると面白いだろうなー見たいなーと思うんだけど、全体的に終盤の掘り下げ方とかもっと詳しく書いてほしかったーあんな中途半端な感じじゃ残りは想像にお任せされすぎてて残念~と思わずにいられません。これは私がゆとり世代だからなんでも1~10まで教えてって思っちゃってるってことなんですかね?想像も楽しいけれども、作者の考える動機とか要因とかそういうのがもっと知りたいなーって思いました。以上!

  • 何度も映像化されたジュブナイル小説の名作。10月にはアニメ映画が公開されるので読んでみた。生徒会長になった不思議な力を持つ高見沢みちると生徒会で結成されたパトロール隊は、規律の名のもとに中学校を支配しようとする。その支配に関耕児、楠本和美ら2年3組は抵抗を始めるが…。と至ってシンプルな内容です。今読むと登場人物や色々な設定には笑ってしまう部分もありますが、ファシズムなど現在でも十分に通用する作品です。主人公は耕児ですが、映像化されると和美が主人公になります。作中でも和美の策士ぶりはかなりのものでした。

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著者プロフィール

眉村卓(まゆむら たく)
1934年、大阪市西成区生まれ。大阪大学経済学部卒。耐火煉瓦会社勤務の傍ら、SF同人誌「宇宙塵」に参加。61年、「SFマガジン」第1回SFコンテストに投じた「下級アイデアマン」が佳作入選し、デビュー。63年、処女長編「燃える傾斜」刊行。その後コピーライターを経て、65年より専業作家に。企業社会と個人の関係をテーマにしたいわゆるインサイダー文学論を唱え、ショートショートやジュニアSFでも健筆をふるい、絶大な人気を博す。71年、未来の管理社会を描いたインサイダーSF「司政官」シリーズを開始。79年、その長編第一作『消滅の光輪』で第7回泉鏡花文学賞を受賞。癌を患った妻に日々、自作のショート・ショートを捧げた。妻が逝去したのち『妻に捧げた1778話』として発刊、大きな反響を呼んで2011年1月に映画化、代表作の一つに数えられる。

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