リベンジ・ホテル (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 439
感想 : 61
  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062772266

作品紹介・あらすじ

就職氷河期、大学卒業目前になっても就職が決まらない「ゆとり世代」の花森心平。自信もない。根性もない、もちろん内定もない。そんな心平が入社したのは、支配人も逃げだす破綻寸前の老舗ホテル。売却を持ちかける銀行に「俺が立て直す!」と啖呵を切った新入社員に奇跡は起こせるのか。

感想・レビュー・書評

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  • 就職氷河期でなかなか就職の決まらない主人公、花森心平。
    そんな彼がやっと内定をもらえたのが、破綻寸前のホテル。
    売却を持ち掛ける銀行と戦い、地元に愛されるホテルにするため、新米ホテルマンの心平は、美人支配人や職場の先輩達と共に奮闘する。
    とても分かりやすいストーリーと登場人物。暴走ぎみの主人公に、こんな新入社員いないよな、と笑いながらサクサク読める。
    ホテルがどんどん地域の人達に愛されていく様子が気持ちいい。
    心平に協力してくれる喫茶店のマスターの言葉「非効率的なことこそ色気になる」には、なるほどなぁ、と思う。
    この本はビジネス小説や経済小説と紹介されていたが、痛快エンタメとして楽しんだ。

  • ダメな新入社員の活躍ぶりに期待して本屋で購入。
    新入社員の心平君が実社会ではありえないほどまっすぐ過ぎて気持ちいい。支配人希の美人ぶりも手伝って、すらすらと読めた。
    ホテル内のドタバタ、銀行との闘い、地域と徐々につながっていく様子、どんどん展開が進み一気読みしてしまった。
    気持ちいいぐらいハッピーエンドだったし、正月休みにちょうど良かった。

  • 利益や前例、効率にとらわれず、まずはやってみる。どうしたら出来るかを考える。

    新入社員、社員がどんどんアイディアを出し、ホテルを変えていくお話。

    アイディアを現実で扱うには難しい部分もあるが、言葉使いなどホテルマンの参考となる所もありました。

  • GWに行きの新幹線でさくっと読了。ソフトなビジネス小説。社会人としての基本が織り交ぜられているのは好印象。読みやすく、少し勉強した気になれるのは良い。
    ビジネス小説として読むなら、三枝さんのシリーズのほうが勉強になる気はする。

  • 物語としては普通なんだけど、ホテルのことを勉強する意味で
    読めば、ただの物語にはおわらない教本として読める。

    銀行が絡んで、経営者の視点ももちながら、従業員のあり方やサービスを
    学べる本という意味でよかった。

  • 読みやすくて一気に読んだ。
    主人公の無茶加減はこういう仕事系の物語によくあるもので、少し萎えた。
    時間潰しには良かった。

  • 「自分達のアイデアがすぐに通りやらせてくれる会社はやりがいがあるだろうな」と思いながら読み切りました。
    地元の人達になくてらはならない存在だと思われる会社は強いですね。
    仕事に誇りをもてることが大事だなと再認識しました。

  •  源氏鶏太氏のユーモア小説を思い出した。

     ストーリー自体は単純。困難に見まわれても主人公の一所懸命さが実り、事はうまく運んで迎える明るいエンディング。
     深みに欠けるが、読みやすく安心感がある。

     ただ『非効率から色気は醸し出される』などビジネスマン経験者らしい金言が印象的。

     ☆4つつけたが3.5ぐらいか。

  • 11/1~11/6 5冊目
    以前父がくれた本を積んでいたため消化。

    就職氷河期により破綻寸前のホテルにしか就職できなかった主人公をはじめとするホテルの従業員たちが、ホテルを守るために奔走する物語。
    ホテルマンとして働く上での心がけを軸に物語が進んでいき、主人公の若さからくる情熱がほかの従業員を巻き込んでいく描写が全体を通じて綴られている。
    刊行が古いこともあってか、仕事に対する考え方が現代と異なっている印象が強く、とにかく熱意的で、ある意味現実離れした行動をとりまくる主人公に驚いてしまった。
    個人的にそこまでハマるものではなかったが、ただ社会人として働いていく上で参考になる部分はあったように感じた。

  • 老舗のホテルに就職した主人公。実は経営が傾いていた。新人らしい情熱と意欲でホテルを良くしょうと考え、上司や支配人の後押しもあり経営難を脱出する。トントン拍子に進むほど甘くないのが現実ですけどね。

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著者プロフィール

1954年、兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。77年、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。人事、広報等を経て、築地支店長時代の2002年に『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。03年、49歳で同行を退職し、執筆生活に入る。その後、日本振興銀行の社長就任、破綻処理など波瀾万丈な50代を過ごす。現在は作家、コメンテーターとしても活躍。著書に『失格社員』(新潮文庫)、『ラストチャンス 再生請負人』(講談社文庫)、『我、弁明せず』『成り上がり』『怪物商人』『翼、ふたたび』(以上、PHP文芸文庫)、『50代の壁』(PHP文庫)など多数。

「2023年 『使える!貞観政要(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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