ブレイズメス1990 (講談社文庫)

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  • 講談社
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レビュー : 164
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062772471

作品紹介・あらすじ

ニースの国際学会にお供することになった新米外科医・世良。命じられた秘密ミッションは、伝説の天才外科医・天城に佐伯教授からのメッセージを渡すことだった。一筋縄ではいかないクワセ者の天城を相手に、カジノで一世一代の賭けをした結果、無事日本に連れ帰ることに成功。佐伯と天城の計画する、新しい心臓専門病院の設立を手伝うことになる。しかし、それこそが大学病院内での激しい戦いの始まりだった!

研修医・世良の物語を描いた『ブラックペアン1988』の2年後を描いた続編が待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 海堂作品の中でもトップクラスの面白さだった。
    ここまで突き抜けると現実の医療界に疑心暗鬼を抱くこともなく、純粋にエンターテイメントとして楽しむことができる。
    ファンには作品ごとに主役と脇役が入れ替わる楽しさもあるのですが、今回は少ししか登場しない花房看護師がいい。他の作品でも強さや優しさが魅力的に描かれており、今回の初々しさから逆に彼女の成長が窺えますね。

  • 今では比較的珍しくなくなった「公開手術」を前面に出して、その後ろで、タブーってことになっている、「医療とカネ」の問題を取り上げている、バブルの頃の日本の医療のお話。

    看護師の妹が、結構カネの話をするので、あんまり医療人がカネカネ言うなと、道徳的に姉として指導するわけですが、こういう極端すぎる例を見てしまうと、一概に道徳だけで押さえつけるのはなぁ、と考えてしまいます。

    まぁ、表向きは公開手術のお話なので、もともと劇場型な海堂ワールドがもう祭りみたいになってて、慣れてない人は引いちゃって大変なことになりそう。ある程度他の本で免疫つけてからにしましょう。

    また、この前段のお話であるところの、「ブラックペアン1988」が分からないと世良くんの良さは完全に分からないと思いますので、こっちもしっかり読みましょう。
    私は忘れちゃったので、こいつを復習として再読しようと思います。

    個人的には、海堂ワールドに珍しく、世良くんと美和ちゃんのドキドキするお話が盛り込まれているのが非常に良かったです。むふ。

  • 佐伯教授の壮大な構想のもと、モナコから天才外科医の天城が帰国。スリジエハートセンター完成に向け、天城と世良の決して心が一つというわけではない中でも、一歩づつ前進していきます。医療の世界に身を置く筆者だからこそ、理想と現実のそして向かうべき姿への矛盾が描けているのだと思います。この後に続く作品の登場人物の若かりし姿に思わずはっとさせられます。

  • 天才心臓外科医、天城雪彦。
    カネのことばかり口にし、BJを髣髴とさせるような男。
    しかし彼のダイレクト・アナストモーシスの技術は凄かった。。。

    若きジュノ・世良くんに加え、怖いもの知らずの1年生駒井など個性的な面子が多いけど、なんと言ってもDr.アマギ!
    ブラックペアンも読まないと~。

  • 「ブラックペアン1988」の続編。
    モンテカルロのエトワール、天城雪彦。また濃い医者が出てきました。そして振り回される世良ちゃん。どうでもいけどモンテカルロのエトワール、ってゴロがよくてつい口に出して言いたくなる。
    前回に引き続き、医局内の駆け引きや人間模様が面白い。天城先生の公開手術、オペのスタッフに裏切り者が混ざっていて一波乱…的な展開を期待したけど、あっさり大成功でちょっと拍子抜けでした。一冊通じて天城先生のすごさを紹介しました、という感じ。そして次のスリジエセンターに繋がるのかな。
    前作で小天狗とよばれてた高階先生、ずいぶん丸くなってしまってどうしたの?でもラストには何か不穏な雰囲気を発してたので、どうなるんだろうと期待しつつ、スリジエセンターに進みます。

    海堂さんの他の作品でも思ったけど、何度も同じような描写が出てくるのがどうも気になってしまう。佐伯教授は出てくるたびに白眉を上げすぎです。

  • 天城先生の破天荒さにはびっくり。日本の医療の世界では、確かに彼の考えは受け入れられないだろう。だけど、言ってることはもっともだし、なくては成り立たない。
    彼が活躍する時代がもう少し後だったら、受け入れてもらえたかもしれないのに!と思ってしまった。

  • 海堂さんのシリーズ、やはり楽しく読めた。医療用語は分からないけど、いろんな展開があって、先を読みたいと思わせる構成になってます。

  • 医療をテーマにした小説を初めて読んだ。
    多分、初めてだと思う。

    思ったよりもずっと軽い感覚で読めた。
    普段、触れることのないテーマだったから、サクサク読めるのはありがたい。

    キャラが立っていて、大筋が分かりやすい。
    初めての医療小説としては、正解だったと思う。

    読んでいて、「いろいろ伏線を張っているんだろうな」と思うところがちらほら。
    他の作品を読んでみないと確認できないけど。

  • その題名から"ブライトメス・高階"の物語かと思ったら、違いました。
    キーとなるのは"聖なる守銭奴・天城医師"、その名の示すとおりに"カネ"を優先させる人物。

    個人的には、"医龍"の鬼頭と朝田の癖のあるところを足して二で割ったような印象です。
    どちらも"須磨先生"の系譜に連なると思えば、それもまた納得ですが、、閑話休題。

    さてその天城医師、手段は違えど目指すところは高階先生や佐伯教授と同じ。
    されどその違いに、どこか破局の香りを纏わせながら、それでも闊達に駆けていきます。

    そのテンポ、ロジックの流れの快適さ相変わらずに、引きこまれました。

    - 新たなるステージに導いた破境者と名づけたい

    著者海堂さんの思いは文中にも出てくる「破境者」との言葉に集約されているかと、
    旧い体制を壊しながら"新しいコト"を始めることが、如何に大変なことか。

    ん、次の物語にて、"サクラ"の苗木は桜宮の大地に立てるのかどうか、
    救急という名の萌芽をも包んでいるだけに、結実の内容が楽しみです。

  • ブラックペアンを読んだのは遠い昔。登場人物のことは忘れたけど、新鮮に楽しめた。
    天城はとんでもない破天荒医師かと思ったが、天城含めてどの医師も患者の命を救うという使命を持っていることは変わらない。という意外と謙虚な気持ちに感服する読後。

    ここ最近は田口医師(と白鳥)の話をよく読んでたので、高階医師は腹黒タヌキの院長というイメージ。若かりし頃とのギャップが!

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著者プロフィール

海堂 尊(かいどう たける)
1961年、千葉県生まれの作家、医師。医師としての所属は、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所・放射線医学総合研究所病院勤務(2018年3月時)。
2005年に『チーム・バチスタの崩壊』で、第4回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、作家デビュー。
同作はのちに『チーム・バチスタの栄光』と改題して出版される。映画・テレビドラマ化もされた代表作となった。

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