浜村渚の計算ノート 3さつめ 水色コンパスと恋する幾何学 (講談社文庫)
- 講談社 (2012年6月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062772518
作品紹介・あらすじ
函館の数学エリート養成所「斐三郎(あやさぶろう)進学会」の卒業生たちが「黒い三角定規」の一員となりテロを画策しているとの情報が入った。数学好き中学生・浜村渚は武藤刑事と共に函館に向かう。五稜郭の数学的美しさに感動する渚だが、そこに最強の敵キューティー・オイラーが現れ……。
絶好調数学ミステリー第三弾。
感想・レビュー・書評
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三角関数「sin、cos、tan」を、恋の関係性で表現しているところが、なるほどと思った。東大タレントの木村美紀さんの解説が深く、ややついていけない。
「ただしnは、俺と雪子が過ごす年月を表す、整数とする」確かに解説の通り良かった。
少し難しくなっているかな?
大分流して読んだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
浜村渚の計算ノートシリーズはこれで3冊目です。この小説は学校では習わない数学の楽しさを学べます。3冊目は全2作に比べると少々難解な数学テーマが取り上げられています。三角関数や正多面体の話など中学高学年から高校に習うものです。しかし、三角関数を全く知らない中学1年生でも楽しめると私は思います。
本書の中には例がたくさん出て来ます。sin、cosを恋愛に例えて考えることや、正多面体を仲良し兄弟に例えたり、三角関数や正多面体のことを知っている私でさえ新しい学びを得れました。
また、2冊目の最後に登場した敵組織の幹部キューティーオイラーと警察が共闘するシーンはとても熱い展開になりました。このシリーズは基本的に浜村渚だけが数学ができて、他の人は渚に縋り付く形が多いですが、キューティーオイラーと共闘している際は数学マニアの2人が、楽しそうに数学の深い話を繰り広げます。
読了後、早く4冊目以降を読みたいと思いました。 -
今までより少し内容が難しかったけどイラストがあったり恋心に例えたり、中高生の時に読んでたらもっと共感できて面白く読めたんじゃないかなと。惜しい...
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数学者テロリストと対決する渚ちゃん達の活躍を描く三冊目。パソコンのウイルスを解除するために数学的論理パズルを解いたり、解決編が不明の館もの!の推理小説を数学で証明したり、函館でテロリストと直接対決したりとどれも溢れ過ぎる数学愛にまみれていて楽しい。新登場の函館の名物刑事達が濃くて今から再登場が楽しみだし、キューティー・オイラーが外連味たっぷりな敵役でこれも先が楽しみ。テロリスト側の信念が武藤刑事達に伝わったけどこれが先の展開に影響しそう。数学要素が難しくなっているけど説明が判りやすくてありがたい。三角関数を恋愛で例えるの秀逸!
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内容がよく出来ていて面白く、本当に中2?と言うくらいに数学が出来難事件を解決していくのは、とても読んでいる人を引き込むような面白さであった
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正確に書くと星3.9。
このシリーズを読むと数学を勉強したくなる。
数学はあんまり日常の役には立たないというイメージがあるが、この話の中では役に立つので、読んでいて面白い。
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3冊目。難易度はアップしたが、それでも読んでしまうのは先が気になるから。
嘘つきグモと正直グモの謎は、昔なにかのナゾナゾで読んだ覚えがあるのだが、解き方をすっかり忘れていた。
しかし、武藤さんや渚が順を追って分かりやすく解説してくれるので、「そうそう」と思い出しつつ楽しめた。
アイシテルの正弦は、最後の最後で作者の意図したところがわかった。(ブレーキランプのところ)
数学好きがときめくプロポーズも素敵だなと思えたが、お互いに知識がないと何のことだかサッパリになるため、ハイレベルだなぁ、羨ましいなぁと素直に思えた。
数学以外にも、「知識があるからこそできるプロポーズ」があるなら、調べてみるのもおもしろいかもしれない。
五稜郭のお話は、少し感動的だった。
おそらく一度は見たと思うのだが、残念ながらその美しい形を覚えていない。
いつかまた北海道に行くことがあれば、その時こそは新たな目線で五稜郭を見つめることができるだろう。 -
計算ノートも3さつめ。
渚をはじめとする登場人物たちの会話に登場する問題を、思わず自分でも解いてみたくなる。
読んでる横にメモと鉛筆を置いておきたくなるくらい(笑)
ほんまに不思議なシリーズやと思う。
名探偵!?は中学二年の数学好きな少女で、事件というよりも数学のパズルを解き明かし、でもその純粋な数学を愛する思いでもって、さらに犯人の心もつかんでしまう。
起こる事件自体は、さらっと人が死んでいたりして、賛否両論はあるやろうけど、ミステリーでありながら算数や数学にこれだけ親しみを感じさせる本は僕の記憶には思いあたらない。
「学校教育から数学が姿を消してしまった」歪な世界が舞台なのに、誰もを数学の魅力に気づかせてしまう、ある意味恐ろしいシリーズ。続きが楽しみである。 -
数学が全くダメな超文系の自分でも十分楽しめる数学ミステリー。
ただし、解説を書いている木村美紀のような、作中に出てくる問題を自分も解きながら、なんていう読み方はとてもできませんけど。
へぇ~、そうなんだ~、とただただ感心するばかり。
でも、三角関数なんて、高校生の時だってまったく理解できてなかったのに、この本を読むと何となくわかったような気がするから不思議。
にしても、4話目は北海道の人が読んだらどう思うんだろう?
喜ぶのか、怒るのか、ちょっと興味深い。 -
シリーズ3作目。解けそうかなって思うんだけど、まぁもちろん無理なのよね。笑)数学好きじゃなかったら、読もうと思わないかも(^^;;私は好きだけど(^^)