密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 2009
感想 : 182
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  • Amazon.co.jp ・本 (624ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062772525

作品紹介・あらすじ

あの殺人ゲームが帰ってきた。ネット上で繰り広げられる奇妙な推理合戦。その凝りに凝った殺人トリックは全て、五人のゲーマーによって実際に行われたものだった。トリック重視の殺人、被害者なんて誰でもいい。名探偵でありながら殺人鬼でもある五人を襲う、驚愕の結末とは。第10回(2010年)本格ミステリ大賞受賞作、2010本格ミステリ★ベストテン第1位。

感想・レビュー・書評

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  • 密室殺人ゲームシリーズ第2弾。
    前回のあのラストからの何もなかったかのようないつもと同じハンドルネームを持つ5人のメンバーが前回と同じように殺人推理ゲームを行うというものであり、前回とどう繋がっているのかという疑問を持ちながらも読み進めていった。すると、前回に出てきた犯人たちは前回の爆発で半数が死亡しており、彼らの信奉者が模倣犯という形でこのゲームを行っていたのがとても恐ろしかった。そのきっかけが、警察官の些細な流出であると言うのも、リアルさがあってとてもやりきれないと思ってしまった。
    今回も叙述トリックが使われており、頭狂人の正体や044APDの末路など驚かされる要素がとても面白かったです。そして最後のチャットのスレはまさかの「あの人」名のだろうか、このまま終わるわけ無いだろうので次のマニアックも読んでいきたいです。

  • 例のハンドルネームの5人が、またもや殺人推理ゲームを決行。王手飛車取に続く密室殺人ゲームシリーズの第2弾。

    各推理ゲームは前作よりも品質が高く、本格ミステリー好きにはたまらないっ 作者はよくもまあこんなトリックをいくつも考えますよね。前作とのつながりも上手で、次回作への期待も膨らみます。ただ、メイントリックは前作のほうが好きかな。

    本シリーズはとにかく殺人なんて何とも思わないキャラクターの描き方がスゴイ。一見、人間身があふれているけど実は冷血漢で極悪。できれば前作のように、各人物像の背景や価値観などを詳しく描いてほしかったです。ただ、最後の一章は怖い…

    ミステリ―としてのバランスは抜群なので、本格ミステリー好きには前作、大手飛車取りに続けておすすめしたいシリーズ。

  • 推理小説はあまり読まないという話を友人にしたら試しに読んでみて!と貸してもらった『密室殺人ゲーム王手飛車取り』の続編。私のように普段推理小説を読まない人も騙されたと思って読んで!いや、騙されたいなら読んで!

    一作目もそうなんですが、二作目もカーーッ騙された!乗せられた!と天を仰ぐような仰天の展開があって、ただ二作目を読みたい!って貸してもらった時点で騙されたい!と思って読んでるんですよね。見方によっては現代社会を風刺するというふうにも感じ取れるんですが、そんな御託は良くて、とにかく読みやすいし、タイトルの通り密室殺人ゲームをしている、残虐非道なはずの登場人物達がすごく魅力的。

    私は一作目が好きだったけれど二作目も遜色なく楽しめました。wikiを見たらどうやら三作目も2015年に出ているようなので読みたいなーと。

    私の推理小説苦手意識は、推理小説ならシャーロックホームズだろう!と小学生の時に『緋色の研究』という王道ゴテゴテから入って全く訳がわからなかった、というところに始まるんですがもしかしたら今読んだら緋色の研究も面白いのかも。食わず嫌いはよくないですね。

  • シリーズ2作目 文書長い‥
    途中で読むのを諦めたくなる 
    個人的に1作目でお腹いっぱい

  • シリーズの1作目の終わり方が、続きが気になるじゃん!だったので、続きとされるこの「2.0」をすぐに読んだ訳だけれども、あれ?どうなったの?というスタートの仕方で、全員助かったの?それともこれは、1作目の以前の話しなのか?それともパラレルワールドなのか?と悩む。
    しばらく進むと、そういう事か。とあっさり種明かしがあるわけだけれども、こんな形でこのゲームが続いているとは。
    相変わらず人の殺し方があっさりで、人の命を何だと考えているのだ!と思う訳だけど、叙述に疲れている私にはトリックだけに集中する事ができるのでこれはこれで良い。
    しかし、そのトリックがこりすぎているのでそりゃ当てれんわ!と思う訳である。

    キャラクター的には前作の方が良く描けていたと思われる。今回はコミカルさは増してる気がするけど、現実味が薄れている気がした。


  • ミステリーを将棋の駒に置き換えたとき、アリバイと密室がそれぞれ飛車と角、そして犯人当てが王様になると言われている。

    前作のタイトル「王手飛車取り」では、ネットで繋がった4人が、出題者と探偵役に分かれて、出題者は、アリバイや密室といった「ミステリー界の飛車と角」を使ったトリックを実際に実行し、探偵役がそのトリックを推理していた。
    上記の通り、犯人イコール出題者なので、将棋で言うところの常に王手状態となり、出題者はそこからどんな奇抜なトリックで飛車を責めていくかというところに主眼は置かれる。
    今作でも登場人物は変わらず。けれど、前作と趣が違うのは、「飽き」をテーマにしていることである。殺人当てゲームに興じてきた4人であったが、何度もやっていくにつれてマンネリ化が進む。そんな彼らが行き着く先とは、あまりに滑稽であまりに現実離れしたものだった。

  • 前作が面白かったので迷わず購入。
    前作のラストと今作の始まりが繋がらず、やや疑問も持ちつつも、やっぱり登場人物のキャラやトリックは好きだった。
    ラストで『あぁ…なるほどね』と納得(笑)

  • 1のが面白かった
    真似っ子たちはなんかびみょ〜〜〜

  • 続編なりの楽しさは前作との絡みやキャラクターへの愛着が面白さを増す要素でミステリー的には落ちると思っていたがその逆。それぞれのミステリーは前作よりクオリティ高く楽しめるが、関連性が大したことなく残念。続編として読まず先にこれを読んだ方がまだ面白いかもしれない。

  • 前作と関連があるのかと思いましたが、そこまで繋がりはありませんでした。最後のトリックには驚きです。

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著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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