軍師の挑戦 上田秀人初期作品集 (講談社文庫)

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  • 講談社 (2012年4月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784062772549

作品紹介・あらすじ

桶狭間、忠臣蔵、桜田門……歴史を変えた事件にひそむ謎を大胆に解き明かしていく。推理する歴史探偵もまた、後世の歴史上の人物がつとめる。興趣あふれる厳選八編。
桶狭間の戦いで圧倒的有利な今川義元は、なぜ後退したのか? ーー秀吉の軍師黒田官兵衛が解く。
稲葉正休は親しい筆頭老中堀田正俊を、なぜ斬りつけたか? ーー六代将軍家宣の執政新井白石が解く。
田沼家と佐野善左衛門の遺恨にかかわりながら生き残ったのは? ーー太田備中守を一人の座頭が追い詰める。
吉良邸から逃げ出した寺坂吉右衛門が手厚く葬られた理由は? ーー浄瑠璃作者竹田出雲の達した結論。
茶聖千利休はなぜそこまで関白秀吉の怒りを買ったのか? ーー不昧公松平出雲守治郷が茶人として推理する。
京の近江屋で襲撃された坂本龍馬は誰に殺されたのか? ーー盟友勝海舟が龍馬殺しの暗部に迫る。
雪の桜田門外で井伊直弼襲撃を企てた背景にいた者は? ーー勝海舟の好敵手小栗忠順が真相に気づく。
最後まで抵抗した開陽丸の榎本武揚の真意とは? ーー榎本を英雄視していた福沢諭吉はある疑念を抱く。

みんなの感想まとめ

歴史の謎を解き明かす魅力的な短編が収められており、各話が歴史上の事件を独自の視点から探求しています。特に幕末を舞台にした作品では、勝海舟が登場することで、物語同士のつながりが感じられ、まるで一つの大き...

感想・レビュー・書評

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  • 歴史ミステリー短編、8話を収録。

    どの話も、歴史上の事件の謎を、これまた歴史上の人物が探偵よろしく解釈していくという興味深い内容になっています。
    特に、幕末モノ3編は(3話すべてに勝海舟さんが登場)、それぞれの話の関わりが3部作のようで面白かったです。

  • 上田秀人氏の初期短編集。氏のデビュー前の作品もあると言う。歴史ミステリーとも言ったところ。
    歴史の真実とか、闇に葬られた敗者の歴史など、いろいろな観点で楽しめるのが、歴史小説の面白いところであるが、事実であるかは問題ではなく、ひとつの着眼点から、推理していく楽しさがある。
    身代わり吉右衛門、裏切りの真など、まさに力作ぞろい。さすがである。

  • 初期作品集だそうです。
    今川義元は何故桶狭間で討たれたのか…
    何故明智光秀は織田信長に謀反を起こしたのか…
    千利休はどうして切腹しなくてはならなかったのか…ほかにもイロイロ。
    物語だけど、ひとつひとつの作品に「なるほど…」な歴史ミステリーです。

  • 斬新な感じで面白かった。
    もしかしたら、史実の裏にこれが本当にあった?と、読み進むにつれ思いが強くなる、そんな感じでスラスラ読めた。

  • 歴史に「なぜ?」はつきものだ。
    歴史ミステリーではあるが、
    それを史実のごとく
    納得させられてしまう程の筆力は
    さすがのひと言に尽きる…。

  • なるほど、こういう解釈があってもいいよね。

  • 黒田官兵衛が今川義元の桶狭間で昼食をとった謎を追う話、稲葉正休が親戚の堀田正俊を殿中で切り付けた謎、不昧公が千利休切腹の謎を追う話、勝海舟が坂本龍馬の暗殺の謎を追う話、榎本武揚の転身に憤りを感じつつ探る福沢諭吉。歴史上の人物が推理者と推理の対象者であるストーリーの作りが面白い。短編なので、推理に必要な情報がどんどん出てきてその経緯は丁寧に描かれていない点が残念だが、話の流れが速くどんどん読める点は面白い。

  • 薦められて読んだ初めての著者。
    歴史上の人物が、コナン君あるいは大河ドラマの上野樹里お江よろしく探偵ぶりを発揮するのは好き嫌いが分かれるかもしれません。
    しかし、これが文壇デビュー前の短編集とは驚きました。
    江戸中期が舞台のいくつかは読みづらく感じましたが、幕末が舞台のものは秀逸です。
    「たみの手燭」「忠臣の慟哭」「裏切りの真」、尻上がりに筆が冴える3編だけでも一読の価値ありですね。

  • ひとつ前に読んだ歴史小説が不消化な感じだったので、
    こちらの作品に手を出してみました。
    知らない作家さんだったので、期待薄で読み始めましたが、
    歴史の裏ストーリーに引き込まれました。

    読んだ後に、史実はどうだったんだろう?と思わず調べたくなります。

  • 軍師を題材にした短篇集。
    官兵衛と家康の話は、今年のたくさん読んだ本の流れの中で、来年読みたくなる題材を見つけるきっかけに。

    また歴史は作られるというが、裏でどんなことが起こってるのか真実を見つけるのも面白いですね。

  • 最近のお気に入り「上田秀人先生」の短編集
    初期作品というよりもデビュー前に書き溜めた
    作品の蔵出しなので香りが強くてとんがってます
    基本歴史の謎(疑問)を歴史上の人物が真相究明
    するという物語・・・後々の下地を思わせる作品も!

  • いや~勝さん格好良い

  • あとがきで作者本人が稚拙と言っているけど、そんなことはない。たしかに荒削りな感じがするけど、それがかえって物語に勢いを感じさせます。上田秀人はやはりすごい。

  • 歴史ミステリー短編集

  • なんとなく手に取った作品。思った以上におもしろかった(一話足りないと思ったのは私の計算間違い)。
    戦国から幕末までのさまざまな軍師(勝海舟に軍師というイメージはなかったけれど)のなぞ解きを絡めたお話。
    最後の榎本武明の話と、桶狭間の話、桜田門外の変の話が特に面白かったかなあ。あとのもなるほどーっと思わされた。もっとほかの謎(とまではいかなくても他の解釈ができそうな事件)も書いてみてほしいな(もう書いているのかも)。
    ただ、徳川慶喜がけっこうこてんぱんにひどく書かれていたのは、もっくんの大河のイメージが崩されて悲しかった。

  • 初期短編集。歴史上の謎に果敢に挑戦、とありますが、この作家が好きなら読んでみては如何かと思います。真偽の程は?ですがよく調べて書いていると思います。

  • デビュー前から上田秀人はこんなに凄かった!
    発掘!歴史の謎を大胆に読み解く、驚愕の初期作品集。
     ・乾坤一擲の裏(桶狭間の戦い、黒田官兵衛)
     ・功臣の末路(堀田正俊暗殺、新井白石)
     ・座頭の一念(田沼意知暗殺、座頭)
     ・逃げた浪士(忠臣蔵、竹田出雲)
     ・茶人の軍略(千利休、松平不味)
     ・たみの手燭(坂本竜馬暗殺事件、勝海舟)
     ・忠臣の慟哭(桜田門外の変、小栗上野介)
     ・裏切りの真(箱館戦争、勝海舟、福沢諭吉)

    本書は、日本意外史の流れをくんだ歴史短編小説集である。
    桶狭間の戦いの謎を、黒田官兵衛が解いたり、堀田正俊暗殺の謎を、新井白石が解いたりする。どれもどこかで聞いたようなネタであるため、あまり新鮮味は無い。それは良いのだが、デビュー前の作品は、話の語り方が洗練されていないため、同じパターンである8本を読み切るには骨が折れた。(もっとも着想は面白いので、もっと面白い書き方が出来るかもしれない)

    以下、感想です。
    「逃げた浪士」と「たみの手燭」、「忠臣の慟哭」はなかなか面白かった。
    「乾坤一擲の裏」ネタは面白いが生かし切れていない。
    「功臣の末路」真相がこれとは、肩すかし。
    「座頭の一念」ちょと無理がある。
    「茶人の軍略」短編では苦しい。
    「裏切りの真」榎本さんは開陽を自分から沈めませんよ。
    それぞれ、面白い部分もありますが、気になる点も多々あります。

    しかたのないことですが、歴史を調べるほどに、小説を単純には楽しめなくなります。

  • 官兵衛が桶狭間の勝利を演出した者を、不昧公が利休切腹の謎を、海舟が龍馬暗殺真犯人を……と、戦国時代から明治時代の著名人が、歴史の謎を解くミステリ短篇集。

  • 歴史ミステリーってところか。
    忠臣蔵の話しの最後のどんでん返しっぷりははすごい。
    ここまでのどんでん返しはぷり久々だしお見事。
    理にもかなっているし本当にそうなのかもと思えなくもない。

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著者プロフィール

上田秀人
一九五九年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。九七年小説CLUB新人賞佳作。二〇〇一年作家デビュー。歴史・時代小説を中心に活躍。主な文庫シリーズに「闕所物奉行 裏帳合」(中公文庫)、「禁裏付雅帳」(徳間文庫)、「聡四郎巡検譚」「惣目付臨検仕る」(光文社文庫)、「奥右筆秘帳」(講談社文庫)、「町奉行内与力奮闘記」(幻冬舎時代小説文庫)、「表御番医師診療禄」「高家表裏譚」(角川文庫)、「日雇い浪人生活録」(ハルキ文庫)、「辻番奮闘記」(集英社文庫)、「勘定侍 柳生真剣勝負」(小学館文庫)など。一〇年『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第十六回中山義秀文学賞を受賞。二二年「百万石の留守居役」
シリーズ(講談社文庫)で第七回吉川英治文庫賞を受賞。『翻弄 盛親と秀忠』(中公文庫)など著書多数。

「2023年 『夢幻(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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