新装版 絃の聖域 (講談社文庫)

  • 講談社 (2012年5月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (672ページ) / ISBN・EAN: 9784062772624

作品紹介・あらすじ

長唄の人間国宝の家元、安東家の邸内で女弟子が殺された。芸事に生きる親子、妾、師弟らが、三弦が響き愛憎渦巻くなかで同居している閉ざされた旧家。家庭教師に通っている青年、伊集院大介の前で繰り広げられる陰謀そして惨劇。その真相とは!? 名探偵の誕生を高らかに告げた、栗本薫ミステリーの代表作!(講談社文庫)


あの名作、待望の新装版化!
綾辻行人氏「これが、あのころ僕たちの待ち焦がれていた“探偵小説”だった」
田中芳樹氏「中天へ駆け上がろうとする朝日のかがやきに目がくらむ思いだ」

長唄の人間国宝の家元、安東家の邸内で女弟子が殺された。芸事に生きる親子、妾、師弟らが、三弦が響き愛憎渦巻くなかで同居している閉ざされた旧家。家庭教師に通っている青年、伊集院大介の前で繰り広げられる陰謀そして惨劇。その真相とは!? 名探偵の誕生を高らかに告げた、栗本薫ミステリーの代表作!

みんなの感想まとめ

芸事の世界を舞台にした本作は、愛憎渦巻く人間関係と緻密なミステリーが見事に融合しています。長唄の人間国宝の家元、安東家での女弟子の殺人事件を通じて、家庭教師の伊集院大介が繰り広げる探偵劇は、栗本薫なら...

感想・レビュー・書評

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  • コレの良さは栗本ならではの芸術への造詣の深さや耽美な世界観、ドラマと感情の激しい表現の融合。
    古典的な愛憎劇だが、ここまで強烈に劇的に美しく書けばやっぱり王道の面白さがある。
    劇中にもあるように、一歩引いてみるとなんてことはなくコップの中の嵐に過ぎないのだが、その中を書くのがべらぼうに上手い。さすが江戸のお嬢様は教養が違う。
    要は栗本節最高。八重さんのような女性を書かせたら天下一ですわ。でもキャラ的には友子さんが好き。かわいい。
    ミステリ的にも抜かりなく、舞台装置に思えた芸事の世界が真相に深く関わり、情感にあふれたラストシーンへ繋がっている。
    そこまで分かってんなら止めろよ伊集院大介とか言ってはいけない

  • 三味線?唄い?あまりわからぬ世界。能?なのかな?母も齧っているがかなりクローズドサークルの気があり観に行ってもマニアックな楽しみだなあとかしか思えなかったな。それでも回る世界や家元などという考えに囚われて芸の狂気が生む世界を描き切った栗本薫はすごい。BL好みや会話文で遊びすぎている嫌いはあるが、それ以外は読ませてくれました。引っ張りすぎなのもミステリとしてはたるんでいたが、面白かった。

  • 栗本薫のシリーズ探偵、伊集院大介の初登場作品。
    時代錯誤な三味線(長唄)の世界が古臭くて良し。「芸」というものの魔力…怖いよねぇ。
    のっけからのBLに怯まず読み進みましょう。

  • なんか横溝正史の世界だった。

  • 最大の存在感を放っていたのは、探偵でも犯人でも黒幕でもなくて、「最後」かつ「本来」の被害者だった――そんな気がする。長唄の家元で起こる、あれこれのドロドロ。これぞミステリ!

  • 私の大好きなミステリの要素が全て詰まっているといっても過言ではありません。久しぶりに読んだ後、満足の溜息を長々とつきました。

    見取り図。美少年。ドロドロな人間関係。密室。ダイイングメッセージ。思わせぶりな名探偵。
    うーん、ごちそうさまです!笑

    警察(科学捜査)の介入っていう要素は好きじゃない、寧ろ嫌いなんですが、主要な刑事さんがやたら探偵役贔屓でいろんな情報をホイホイ喋っちゃうのが、テンプレ刑事と違って良かったかも。テンプレ刑事って、つまりあれです。「素人は引っ込んでろ!」的なイヤミな憎まれ役。

    キャラの口調が今読むと時代錯誤な部分があって多少読み辛いように感じましたし、トリック自体も予想の範囲内ではあります。
    が、そういう点を引いても評価したいのは、「ミステリで泣いたことのない(少なくとも泣いた記憶がない)」私が、ある人物の行動に思わず目頭を熱くしてしまうような文章力だったという点。読んでいて、ビックリしました。あれ、この作家さん、もしかして人間描けてないって揶揄されてばっかりのミステリとは一線隠しちゃってるんじゃないの⁈これは、シリーズ追いかけるしかないわ!!

    …と、思ったら、三年前に鬼籍に入られていたのでした。残念すぎる…。
    グイン・サーガのイメージが強かったんだよなあ(未読ですが)。読み終わって作者紹介にじっくり目を通すまで気づかなかった…囧rz


    以下に、自分で書いてて少し不謹慎な気配を感じた感想を書いてます。
    でも今一番感じてることだから、書きますよ。ごめんなさい。


    私、このタイミングでこの人の本を読めて良かった。
    存命中にこのシリーズに出会ってたら、きっと亡くなったことを知った時に、物凄くショックを受けてたと思うのです。こんな魅力的な謎をこの人はもう創ってくれないんだな、って一日は寝込むな、きっと。
    グイン・サーガのファンの方のご心痛はどれくらいなんだろう。あんな大作をずっとら読み続けてきた方々は、どれだけ悲しかっただろう。もう自分の好きなキャラクタ達が紙の上で動いてくれないって、どれだけ辛いんだろう。
    …うーん、伊集院大介シリーズ、読み終わるの嫌だけど、じっくり読んでいこう。

    あー…私の愛する諸先生方、どうかどうか、××を超える傑作書けなんて言わないから、長生きして下さい!( ; ; )わーん←



    人間国宝が暮らす邸内で女弟子が殺された。離れに暮らす愛人を含め、家族内には不協和音が常からあったが、殺されたのは一介の女弟子。動機なき殺人に捜査陣が糸口を掴みあぐねている中、一人の青年が渦中の家を訪れる。
    「この殺人事件、これっきりってことはないでしょうね」
    彼の言葉通り、悲劇は繰り返される。
    最後の悲劇が幕を閉じた直後、青年ーー伊集院大介の謎解きが始まる!

  • 新装版なんて出てたのですねぇ! 上下巻だったものが一冊にまとまっています。読んだ当初感じた高揚感を思い出しました。しかし、今の講談社文庫の活字がどうも苦手で(大きくて、丸くて、なんとなく目が滑るように感じる)それだけが個人的に残念でした。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人賞受賞。『魔界水滸伝』『グイン・サーガ』等著書多数。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍。

「2019年 『キャバレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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