儒教と負け犬 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.60
  • (3)
  • (11)
  • (9)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 97
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062772761

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 少子化が進む日中韓の都市の独身女性、東京・上海・ソウルの負け犬、老処女、余女の考え方、趣向、などを著者自身がインタビューし、まとめた1冊。前作の『負け犬の遠吠え』と一緒に読むと面白く、またその分析もユニークで興味深い。

  • 酒井順子の辛口エッセイ!!
    嫁がず、産まず、この齢に。

    未婚、子ナシ、三十代以上の女性を"負け犬"と定義して賛否両論をよんだ『負け犬の遠吠え』。それから6年。日本、韓国、中国の"負け犬"たちを分析した『儒教と負け犬』。
    あなたは、このエッセイをどう読みますか?怒りますか?納得しますか?笑いますか?
    ナチュラルストッキングを愛用すると勝ち犬になるとはどういうことなのか…!?(院生アルバイトスタッフ)

  • 儒教を切り口にしたところが面白く、アジア3大都市でこうも違うとは。上海女子、手ごわいんだけどセリフ的にはとても面白い。酒井氏の適切な描写は今回もピカイチ☆

  • 「負け犬の遠吠え」で、三十路未婚子ナシは、負け犬!と一世を風靡した酒井順子さんの本。韓国ソウル、中国上海での、勝ち犬=子持ち専業主婦、負け犬、グループで食事会のインタビュー。外国をしるのがすきで読んだ。

  • おもしろかった!! 中国の人のは、周りの同僚のみなさんを思い浮かべて納得。

  • ご存知、負け犬論を展開し、世の中のマインドシフトに貢献した酒井順子女史が、儒教国での少子化実態を分析し、共通の特徴を見いだして、「ほらほら、負け犬が増えているのは個人主義的な勝手な女が増えているからではなく、社会の新たな局面に女性が進化していく過程としての現象よ」とやさしくささやいてくれる一冊。

    韓国女子のリサーチでは、
    ・儒教的思想が日本より色濃く残るので、家に嫁ぐ意識や長子を尊重する意識が強く、結婚相手は格上でないとという圧力が強い。また、子どもの教育にお金と労力を欠けざるを得ない環境のため、「儒教的義務(夫の親戚との付き合い、法事等の行事、子どもの教育)」が存在する。
    ・性的自由度は世代によって異なるものの、現在の30代までは「婚前にカップルで旅行するなんて話はタブー」というほど、厳格な意識が残る。日本のアラサー、アラフォーのように不倫、同棲、シングルマザーなど自由度を謳歌する雰囲気はあまりない。東京のようにシングル女性が一人で時間を過ごせるレストランなども少ない

    といくらか日本よりも複雑な心理・物理環境にあるものの、「儒教的義務」というあまり楽しくないプレッシャーが存在するために、「まぁ申し訳ないとは思うけど、命とられたり、逮捕されるわけではないし・・」と罪悪感を抱えながらも、ついつい晩産に向かう実態が共通として描かれています(このプレッシャー(世間体)の存在にむかついて、そんなものに流されてたまるかとムキになっていた自分の心理状態を説明してくれている・・)

    一方、中国(上海)女子のリサーチでは、
    ・三高女(学歴・収入・年齢)の結婚難が深刻化。三高男は「自分よりちょっと下」とまとまるし、三低男も地方や農村から嫁をとるし、そもそも面子が強く残る中国では、三高女は妥協しないので、親も協力して相手を探す(日本なら、「弱く見せる」、「異性から求められるとつい妥協して理想以下や既婚男とつきあう」ということがあるが、上海ではないらしい)
    ・歴史的には、男尊女卑の封建的価値観が長く続いていたが、中華人民共和国となり共産党政権となってからは、男女平等が根付き、上海に至っては女尊男卑ともいえる状況。もともと南方男子は家事を担う伝統的文化もあり、料理は父が担う家庭も多い。ツン・デレをうまく使いこなし、封建的文化で培われた強い男像を維持しつつ、けっしてつき上がらせない、意思の強い女性像が見えてくる

    この三国間のリサーチから、意外にも
    ・男女平等にといいながら、「やっぱり男は甲斐性!」とか「頼りがいのある男性がいい」など、男尊女卑時代の思想癖の名残りがある
    ・賢い女性の生き方を説いた本の存在により、理想像が共有された(中国では『列女伝』、日本では従順さを説いた貝原益軒の『女大学』シリーズと、逆に自立を求めた福沢諭吉の『新女大学』)
    ・中央集権体制を守り、家を守る為の儒教。しかし、それらの教えの背景には、眠れる虎のパワーである女性の力を世に出さないよう、か弱い男が必要とした手段であったのかもしれない
    と共通の見方ができる点がある。

  • 負け犬と言うカテゴリーで、結婚しない女性のカテゴリーをブランディングした筆者が、同じ儒教文化圏の女性達を調査分析した内容。上海、ソウル、東京とそれぞれの文化的背景に流れる儒教の教えは同じだが、現代に生きる女性としての有り様は様々。上海のたくましさ、ソウルの賢さ、それに比べると東京の負け犬達は余りにフワフワとしていないか。

全9件中 1 - 9件を表示

儒教と負け犬 (講談社文庫)のその他の作品

儒教と負け犬 単行本 儒教と負け犬 酒井順子

酒井順子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
榎本 まみ
三浦 しをん
桜木 紫乃
宮部 みゆき
村上 春樹
遠藤 周作
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする