にぎやかな天地(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062772891

感想・レビュー・書評

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  • 豪華限定本をつくるフリーの編集者・船木聖司は、松葉という人物から日本の伝統的な発酵食品を後世に残すため非売品で五百部の依頼を受ける。
     そして、丸山澄男という女好きで小々癖のある料理研究家と友人のカメラマンの協力のもとサンマの熟鮓、醤油などの取材を敢行する…。

    登場人物の会話、ほとんど軽妙な大阪弁だす。糠床の造り方のレシピを初め、グルメ本のようにお役立ち的な部分もあり( ..)φメモメモ。また阪神淡路大震災の記憶も呼び覚ますシーンもある。
    死というものは、生のひとつの形なのだ。この宇宙に死はひとつもない。こんな書き出しで始まるこの物語は、発酵食品を素材とした人間の生死と絆、愛を描いた壮大な物語だ! 
                                    (下巻へつづく)

  • 物語に出てくる題材が色々あり過ぎてあまりピンときませんでした。主人公や他の登場人物についても終盤になってもあまりハッキリとした結末には至っていなくて中途半端感が否めません。

  • 2016/11/21

  • 豪華本を作る 編集および職人 舟木は、
    独身 32歳だった。
    阪神大震災の 9年後。

    父親は、まったく 理不尽な形で 死んだ。
    舟木は まだ3歳だった。
    姉は 5歳で 現在は 看護士をしている。
    母親も 病院に勤めている。

    祖母につながる トーストというパン屋の大前美佐緒に
    一方的に 恋心を抱く。
    そして、そのつながりが どのように展開するのか?

    発酵食品の ルーツを探りながら 
    それを 豪華本の 題材とする。

    和歌山 熊野に 醤油の発祥があるという話は
    なんとなく ときめくものがある。
    鮎鮨、サンマ鮨、なれずし。
    発酵食品って 奥が深い。 

  • 嫁さんから面白いよと紹介された 宮本輝作
    「にぎやかな天地 」(上下巻)。
    本の装丁家の主人公が発酵食品の本を作るにあたって、
    長い年月をかけて出来る発酵食品のさまを取材することで、
    自分の仕事や生き方を見つめ直し再出発するストーリー。
    ということで、発酵食品の味噌を作りに教室に行って来ました。^_^

  • きっかけはあるちょっとしたひとこと、だったのだけど、迷いつつ入手、読み始めたらはやかった。文章というか文体がなじむのかな?宮本輝さんの作品はたぶん、二回目。使ってある言葉や表現が自分に近い感覚がある。そうしたささいなことが嬉しくなったりして・・・

    内容が濃いので言語化するのがむつかしい。
    まだ下巻があり、それを読み終えたころにはどんな感じになっているだろう?・・・なんだかたのしみだ。

    かなり厚みのある物語だからまずは無事に、そしてしっかりと読み取れるように。

  • 話が少しまどろこしいな。微生物の話は面白いけど。人生いろいろある話は、やっぱり疲れちゃう。宮本輝は、いろいろある話が多いけど、昔はもっと勢いがある話だったような気がするなあ・・・
    死ぬ前の何年間満たされたら、生まれてきてよかった、と思えるのか、という話と、アラビアンナイトの『不治の病とは何か』の話、は印象深い。

  • 面白い。続きが楽しみ。久しぶりに 好みの本にあたった。柴田主任から貰った本です。

  • 宮本輝さんの作品の登場人物は本当に優しい人ばかりで癒されます。
    悪人がいない。

    そして、今回ももれなく知識欲をくすぐるテーマあり。
    以前読んだ、「約束の冬」では葉巻にとても心惹かれたのですが、
    今回は「発酵食品」

    恥ずかしながら私にとっては、この本を読まなければ知ることがなかったであろう事柄です。
    日本の伝統食品の奥深さが垣間見えます。
    糠床はじめてみようかと思ってしまう…(無論ぐうたらな私には無理な話ですが)

    元々発酵食品に造詣の深い方にはわかりませんが、私のような無知の極みにとっては目から鱗の世界でした!

    あと、豪華限定本。
    編集の世界はまた奥深いです。私も編集の仕事に憧れを持った人間なので、かなり興味深く読ませて頂きました。
    松葉さんのお兄さまが魅せられた豪華限定本を見てみたい…。

    そして、本書を語る上で忘れてならない、阪神大震災の記憶。
    カズちゃん家族のエピソードなんかは本当に辛いですね。こういう辛く哀しい思いを抱えた人達が沢山いたのですよね。

    不思議な縁で繋がっていた祖母の息子・彦一さんや、意図せず父を殺害する形になってしまった佐久間さんの償い、豪華限定本に記された古典ラテン語の文章等、様々な謎が散りばめられ、物語は下巻へ続きます。

  • 2012年うめこ的ベスト作品!
    本を作る行為が個人的にツボだったばかりでなく,発酵食品のように主人公がじわじわと味を出していくというか成長していくような感じ,周囲の色んな関係の中で成熟していく感じが,じゅわっと味わい深いのです。胃腸にやさしくおいしいよ☆

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プロフィール

宮本 輝(みやもと てる)
1947年、兵庫県神戸市生まれ。1977年『泥の河』で、第13回太宰治賞を受賞してデビュー。1978年『螢川』で第78回芥川賞を受賞。『優駿』で吉川英治文学賞、1987年初代JRA賞馬事文化賞、2009年『骸骨ビルの庭』で第12回司馬遼太郎賞を受賞。2010年、紫綬褒章受章。
主な代表作として、『蛍川』、『流転の海』、『優駿』、『彗星物語』がある。

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