時計館の殺人<新装改訂版>(上) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062772945

作品紹介・あらすじ

倉の外れに建つ謎の館、時計館。角島(つのじま)・十角館の惨劇を知る江南孝明(かわみなみたかあき)は、オカルト雑誌の“取材班”の一員としてこの館を訪れる。館に棲むという少女の亡霊と接触した交霊会の夜、忽然と姿を消す美貌の霊能者。閉ざされた館内ではそして、恐るべき殺人劇の幕が上がる!

1995年に刊行された講談社文庫版を全面改訂し、上下巻に二分巻された新装改訂版です。

感想・レビュー・書評

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  • 今回の事件の舞台は鎌倉の外れに建つ館、時計館。
    そこは、やはり、中村青司により設計されたものだった。
    先代当主は、古峨精計社前社長。故人。
    いつも通り、主な登場人物の一覧があるのですが、この先代当主に関わる登場人物の多くが、すでに故人となっている。過去の事件事故の絡みも楽しめそうです。
    いつも通り、館の平面図がありますが、時計館はデザインがとても素敵。外見だけでなく、構造から時計館。
    その館での交霊会の後、霊能者が姿を消す。
    そして、連続殺人劇が始まります。
    上巻は、館で起きた過去の不幸な出来事を語りながら、今おきる殺人事件との関わりを仄めかしていきます。
    下巻へ
    島田さんは、すっかり小説家となっていました。

  • 本作は、綾辻行人の館シリーズで初の上下巻に渡る超大作である。
    煩悩と同じ数、108個の時計が飾られた奇妙な館で起こる数々の殺人事件。この上巻では、時計館とその関係者にまつわる背景が繊細に描写され、此度の犯行の動機が曖昧ながらもいくらか形をもって推察できるところで下巻へと続いている。
    本作のキーパーソンであり、10年前に悲惨な死を遂げてしまった永遠(とわ)。本作で、館に招かれた超常現象研究会のメンバーらが、時計館の先代当主の娘であった永遠の死の原因を作ってしまったことがほのめかされていることから、下巻で明かされるその真実は必見である。
    また、犯人がどうやって密室の部屋で殺人を行えたのか、建築家中村青司の手掛ける時計館に隠された秘密とはなんなのか、その全貌に期待が膨らむばかりである。

  • ハラハラドキドキでページをめくる手が止まりません。^_^
    またしても密室連続殺人。
    後半を読むのが楽しみです!
    島田さんが出て来るとほっとします。

  • シリーズ初の長編ということで、ワクワクが止まらない。
    久しぶりの島田さん登場も嬉しかった。
    登場人物紹介でいなかったから焦ったけど、これからペンネームでいくのかな。
    シリーズ系の本で、同一人物が途中から名前変わるパターンは初めて。けれど、過去作を読んでいるからこそわかる楽しみだな。

    毎回ある館内図が今回は多め。しかも時計の形になっているなんて、設計大変そう...
    登場人物も多めで、読書中はとにかく見開きの図と人物紹介欄をいったりきたり。
    後半はいったいどこの誰がどうなったかをしっかり読まないとついていけない惨事に...

    今のところ全員怪しくみえるので、全く犯人の想像がつかない。後半も期待大です!

  • 館シリーズ第5弾。

    建築家・中村青司が建てた鎌倉のはずれの『時計館』。
    故古峨倫典の時計だらけの半地下の旧館。
    死んだ娘の幽霊が彷徨っているとの噂があり、謎を探るため、江南を含む出版社・奇譚社のメンバーと霊媒師、超常現象研究会メンバーの大学生の計9人が、時計館の旧館に篭る…

    消えた霊媒師…
    瓜生、河原崎らとの過去との関係…
    過去に次々と命を落としている館の関係者たち…
    次々に殺害されるサークルのメンバー…
    部屋への仕掛け…
    少しずつ繋がり始める…

    『十角館』の江南がひさしぶりに登場。
    推理作家・鹿谷門実こと島田潔さ、旧館の外で過去の事件の調査、推理を進める。

    犯人は誰⁇

    まだまだ一波乱二波乱あるんだろうな…

    下巻へ。

  • 館シリーズの5作目

    ずっと楽しみにしていました
    上下巻あるので相当などんでん返しが待っているんだろうなあと思いながら読んでました。
    期待度は館シリーズで1番高いです笑

    まだ上巻なので詳しく感想は書けないですが、今のところ安定に面白いです。隠し通路もあったし、館シリーズ特有のみんながお互いに疑心暗鬼になり部屋にこもって安心しようとするけど殺されてしまう状況も案の定起こりました。

    続きがとても気になります。
    早く下巻が読みたいです!

  • 館シリーズ5作目。
    登場人物紹介ページでいきなり27人紹介されたので「うっ」となりました。
    しかし読んでみるとすんなり頭に入って覚えやすかったです。(故人がそこそこいたのもある)
    綾辻先生の技量の高さに感服です。

    展開が早いので中弛みすることなく一気に読めました!
    このまま下巻も一気に読みます。

  • 時計だらけの館、超常現象研究会の大学生たち、少女の亡霊に霊能者と曰くありげなものがちりばめられている。
    何がびっくりといって、出た当時読んでいるのに、かけらも覚えておらず、新鮮な気持ちで読めている自分にびっくり。

  • 朝から眠い。昨日夕方から読み始めて止まりません。am2:00読了。anotherに続く綾辻作品。綾辻ミステリー面白し!

  • 鎌倉にある時計館が舞台。ページ数は多い割にあっさり読める。先が気になる展開で上巻は終わり、物語は加速していく。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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