刑事のまなざし (講談社文庫)

著者 : 薬丸岳
  • 講談社 (2012年6月15日発売)
3.87
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  • 本棚登録 :876
  • レビュー :123
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062772990

作品紹介・あらすじ

ぼくにとっては捜査はいつも苦しいものです-通り魔によって幼い娘を植物状態にされた夏目が選んだのは刑事の道だった。虐待された子、ホームレス殺人、非行犯罪。社会の歪みで苦しむ人間たちを温かく、時に厳しく見つめながら真実を探り出す夏目。何度読んでも涙がこぼれる著者真骨頂の連作ミステリ。

刑事のまなざし (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ぼくにとっては捜査はいつも苦しいものです…通り魔によって幼い娘を植物状態にされた夏目が選んだのは刑事の道だった。虐待された子、ホームレスの殺人、非行犯罪。社会の歪みで苦しむ人間たちを温かく、時に厳しく見つめながら真実を探り出す夏目。何度読んでも涙がこぼれる著者真骨頂の連作ミステリ。

  • 薬丸岳さんの本は3冊目。
    初めて読んだ本が『刑事のまなざし』の続編である『刑事の約束』でした。
    続編を先に読んでしまい、早急に『刑事のまなざし』が読みたいと思っていたところ、古本屋さんで発見!
    すぐにレジに持って行きましたよ~(笑)

    帰宅途中から読みたくてうずうず!
    こんな感覚は久しぶりです。
    期待値はうなぎ上りでしたが、期待を裏切られることは全くなく、というよりも期待通り。
    胸をえぐられるような切なさを感じること度々でしたが…
    一気に読み入りました。

    薬丸岳さんの他の本もがんがん読んでみたい!!

    • 杜のうさこさん
      こんばんは~♪

      『刑事のまなざし』いいですよね!
      日本ではドラマ化されたんですが、ご覧になれましたか?
      私はドラマ化の度、ブツブツ文句の多い人間なんですが(笑)
      このキャストはお気に入りでした♪

      それと、先日コメント欄にブログの記事の件を書いて返信してしまったのですが、大丈夫でしたでしょうか?
      2015/11/14
    • azu-azumyさん
      杜のうさこさん、おはようございます♪

      はい!『刑事のまなざし』いいですよね!!
      私が古本屋さんで手に入れた文庫本の装丁は椎名桔平さんの”まなざし”でした。
      2013年10月放送となっていたので、ドラマ化されたんだんぁ~と。
      日本のテレビが見られるようになったのは今年に入ってからなので、これは見てないんですよねぇ…
      残念!!
      このキャストは杜のうさこさんお気に入りだったのですね。
      それは、なおさら見たかった…

      ブログの記事の件、まったく問題ありません。
      というよりも、拙いブログを見ていただいて、ありがとうございます!
      お気を遣わせて申し訳なかったです。
      よろしければ、また遊びに来てくださいね~♪
      2015/11/15
  • 読みやすかった。
    読み易すぎてさらーと読了しまったのがもったいないくらい。
    イヤミス好きとしては、オムライスの話がいちばん印象に残った。その展開は考えてなかったーという結末。
    あってはいけないけど、人間だからそういう感情もきっとどこかにある。嫌な意味での人間臭さがある。
    あまり共感したりできる話はなかったけど、さらっと楽しめる作品でした。ドラマ化しているそうで。これはドラマ化合いそうだ。

  • 薬丸さんの作品、初めて読ませていただきました!
    重すぎず軽すぎず、読みやすいなぁなんて思いながらサクサク読んでいましたが、読了後はとても深く考えさせられた作品でした。

    自分にしか見えない心の闇や葛藤。
    そんなカタチのないものに優しく触れてくれる夏目さん。
    やはり人間の心の深さって、悲しみや苦しみでしか掘り下がらないのでしょうか…?

    でもでもとてもいい作品でした!
    薬丸さんの作品また読みます!

  • 薬丸岳を読むなら、このシリーズからがいいよ!と著者のファンから勧められて手に取った。

    連作短編集なのだが、各エピソードで優しい眼差しの夏目刑事が登場するだけで、なぜか笑えてしまった。(お約束感がはんぱなかったせいか)
    ベタなメロドラマだし、どうも私のテイストではないかも……と思いつつ、最後の中編で一気に心をわしづかみにされた。
    過去に犯した過ちを隠しながら生き続ける主人公。
    今では人生の伴侶と子供にも恵まれ幸せに過ごしてきた彼の元に、過去の悪事を暴露しようとする人物が現れて……
    その主人公の追い詰められていく過程の描写が素晴らしい。
    このくらいハードに苦しまなければ最後に得られるカタルシスも大きくなるというものだ。

    手に汗握って読んだ。
    掛け値なしに面白かった。

  • 一気読みしました。短編連作で読みやすかった。すごく嫌な事件ばかりだけど、主人公の性格やこれまでの経歴を活かし、するする解いていっている感じが良かったです。表題作の「刑事のまなざし」はモヤモヤが残ってしまいましたが、続きを読みたいと思いました。

  • タイトル作品以外はいまひとつ。1編1編が短すぎて ショートショートのような感じ。タイトル作品はそれなりの内容で展開も予想外だったが、夏目さんがあまりにも素晴らしい人過ぎて最後の理屈に納得できない。我が子に黒い感情をぶちまけることはできないが、真の悪人は世の中から存在を排除されても仕方がないと思う。

  • 薬丸岳さんの小説、初読でした。「天使のナイフ」が良いらしい、と勧められていたのですが、まず入手できたのがこちらだったのです。「天使のナイフ」も、早く読んでみたいですねえ。

    一読した印象としましては、うむ、大変に丁寧だなあ、折り目正しい文章だなあ、という感じでしたね。誠実、という言葉が、ピッタリなイメージです。この作者の、他の作品も読んでみたい。そう思わせる力は、間違いなくあるなあ、と思ったのでした。ちょっと、生意気な言い方で申し訳ないです、、、魅力的な文章ですね。

    夏目信人、という人物を創造したのは、お見事ですね。この人物が、どのように物語の中で動くか、どのような世の中の悲しみを見つめ、どのように判断するか、という動きは、追いかけていきたいな、という次第ですし、正しくある存在であって欲しい、と願うのでした。

    ちょっと、短編集としては、各一話一話ごとの話の内容が、ヘヴィーだなあ、と。どの短編集も、そのまましっかりと内容を練りこめば、見事な長編小説になる要素があるものばかり、だと思いましたので、短編で終わらせるのは勿体ないのでは、、、などといういらぬお節介を思ったりもしつつ。

    なにしろ、夏目刑事を主人公にした、他の作品も読んでみたいですね。そして、「天使のナイフ」も、読んでみたい。早く入手せねば。

  • 法務技官だった夏目は、自分の娘が通り魔の被害に遭ってから刑事に転身。そんな彼が解き明かす犯罪者の心理を描いた連作ミステリー。薬丸岳の小説はいつも社会のひずみに迫っていて、心がヒリヒリします。TVドラマ化されていたとは知りませんでした。誰が夏目役だったのかなと思ったら椎名桔平。イメージとぴったりとは言えないけれど遠くもないような。観てみたいです。

  • 通り魔によって幼い娘を植物状態にされた夏目。
    彼はその事件を機に法務技官を辞め、刑事になった。
    被害者にも加害者にもそれまで生きてきた人生があり、事情がある。
    強面の刑事ではないけれど法務技官時代に培ったものなのか、それとも元々洞察力に優れていたのか。
    小さな疑問や矛盾から夏目は犯人へと迫っていく。
    理不尽に突然襲いかかる出来事。
    事件に巻き込まれた者は、どうすれば救われるのだろう。
    誰か、行き場のない思いをぶつける相手がいれば少しはいい。
    絶望ややりきれない怒りや悲しみ。
    犯人が捕まらなければ、いったいどこへその思いを向ければいいのだろうか。
    夏目は犯人に対してさえ、ときに優しいまなざしを送る。
    犯罪はけっして許すことは出来ない。
    けれど、相反するように見える犯人ではないかと「疑う」こと。
    そして、人間として「信じること」は、夏目にとっては同じくらいに大切なことなのかもしれない。
    追い詰められた末に罪を犯した者。
    身勝手な理屈や感情に流され罪を犯した者。
    どちらも犯罪者であることに変わりはない。
    けれど、そこに至った人間の弱さを夏目が憎むことはない。
    夏目というひとりの刑事をとおして、人のあたたかさや強さについて考えさせられる物語だった。

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