大江戸妖怪かわら版2 異界より落ち来る者あり 其之二 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773287

作品紹介・あらすじ

魔都「大江戸」で働くかわら版屋の少年・雀。
人間の少年が空を飛ぶ――目の前に広がる絶景に目が潤み、過去を想って目を瞑る。第二幕

感想・レビュー・書評

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  • 2巻も面白かった。雀の過去と前向きに生きる現在の対比も良かった。次も楽しみ

  • 978-4-06-277328-7c0193¥448E

    大江戸妖怪かわら版 ②
    異界より落ち来る者あり 其之二

    著者:香月日輪(こうづき ひのわ)
    カバー装画:中川 学

    発行所:株式会社講談社

    講談社文庫 こ73-9.


    2012年8月10日 第1刷発行
    2013年10月24日 第3刷発行

    ※本書は2006年6月に理論社より「大江戸妖怪かわら版 異界より落ち来る者あり 下」として刊行されました。

    ヒトの目で綴った魔都見聞録「大江戸紹介録」が評判を呼び、大首の親方も認めるかわら版屋の書き手となった雀。 ここで生き直すんだ― 元いた世界のすべてが消えた。そして憎しみも去った。
    いつの日か雀が、異界を、そして親を恋しく思う日が来るのか。雀の過去が明らかになる「異界より落ち来る者あり」後編。

  • 2巻も面白かった!
    前半は雀の過去。
    私が雀のように、あの世界に入ったらどうするだろう?
    素敵な世界だから帰りたくなくなるかも。
    帰っても帰らなくても後悔しそう。

    後半は、舞台役者さんと百雷さんの恋愛話。
    まさかの結末に、声を上げて驚いて、笑ってしまった…

  • 1巻とは違って、雀がどういう風な過程で大江戸で暮らしていくことになったかというお話。1巻と比べると暗めですが、1巻が急に始まってお話が想像しにくいと感じていたのでナイス補足という感じです。

  • 2017.6.10読了。雀の過去談が2巻で出てきて安心した!名が無いことに特別な意味があることに感づいたというとこでこの子は敏いなと思った。というか賢すぎる。頭の回転は天性のものがあるが知識は別だ。荒れた生活してた子供が「かわら版」なんて言葉知らんだろうに。本が好きでそこからといってもそもそも本が好きという点に難がある。量は大して読んで無いと言ってるがバックにヤクザがいるような荒れた人間はそもそも本に興味すら示さないんじゃ?しかも親周囲共に恵まれなかったのなら義務教育すら真面目に受けないのが荒れた人間の普通なのではないか?性格にしても素直で良い子すぎる。美味いもの食って美しいもの見て良い人に恵まれたにしても懐柔されんのが早くないか?10代の適応力なのか?とりあえずこの矛盾に対して私は勝手にこの子供は大江戸に落るべくして落ちた子なのだということにした。けど「雀」とは健気さの滲み出る良い名だな。名は体を表すか?頭の整理をすべく書き出すってのは心理学的にも効果的だけどやっぱそういうとこも敏いな。そして大江戸の生態系が気になる。1巻から気にはなってたけどポーみたいな化け猫じゃない普通の猫がいる!元から居たのか落ちて住み着いたのか?外来文化があるって事は海外の妖怪…ドワーフとかメデューサとかもいるんだろうし雀以外にも人間居そう。この巻はこの世界の繁殖問題にちゃんと触れてるからファンタジーとしてちゃんと世界が成り立ってる。人間である雀もたとえこの世界で他の人間の異性に出会わなくても恋も結婚も子作りもできる。そういう一般的な幸福も享受できる環境にあることを示しているのはすごく大事なことだと思う。水神の象の描写はダリの象を連想させた。雀が蘭秋の片恋に対してくっつけば良いなぁと思ってるあたりこいつも大江戸のお節介が移ってきたかなと思った。でもまぁ雀くらいの年齢なら恋に恋するお年頃か。けどいくら妖怪のものといえど死体への動揺が全くないところを見るとやっぱり荒れた生活してたんだなぁとも思う。

  • 前巻でちらりと触れられた話の続き。雀が人間界から異界大江戸に落ちてきた直後。あちら側では鈍っていた生きているという感覚が、大江戸の空気に触れて研ぎ澄まされていく。雀が生き生きと生まれ変わる様が読んでいて嬉しくなる。鬼火の旦那が、やはり格好いいですなぁ。にしても、小枝ちゃんは時代の合った異界からだったようだが、雀は現代日本から来てるんだよな。時間の流れが違うとあるけど、厳密に比例してる感じでもない。

  • 読み終わりました!

    この巻で。。今まであまり明かされていなかった
    雀の過去が少しずつ明らかになっていきます!!!

    最後の解説に書いてあるとおり…
    私も言葉一つ一つ考えさせられました。。

    物語同様!解説も楽しく読ませていただきました♪


    だんだん成長していく雀の姿が
    嬉しくなりますね(〃^^〃)
    登場人物の意外な発見もあり、楽しかったです♡♡

    まさか蜘蛛だったなんて驚いた。。あと色んなこと(笑)
    (私もあの現場にいたら雀と同じくしばらくは慣れないかなぁ笑
    蜘蛛苦手なので…)

    桜丸が空を飛ぶシーン。。
    まるで夏目友人帳の斑様のよう////そんな印象を受けました♡♡
    似ていませんか!



    まるでこの世界の住人になったみたいで
    読み進むたびに、このあとどうなるんだろうと
    ドキドキワクワク楽しかったです(〃▽〃)

    あのエピソードは、雀たちも推理していて
    何だか刑事ドラマを見ているよう。。な気がしました!!

    結末はいかに!?


    163ページ…
    『鬼火の旦那』。。彼が複数の香月作品にクロスオーバーして登場する…
    と書いてあったので、この本以外にも出てくるんだ////と思い
    どの作品に出てくるのかとっても気になりました!!

    『妖怪アパートの幽雅な日常』や『僕とおじいちゃんと魔法の塔』は出てこなかったような…
    見逃しちゃったかな??笑

  • 自分の足で立つ。
    人間らしく生きる。

  • 大江戸に暮らす唯一の人間、雀。
    どうしてそこに住むようになったのかが、雀の過去と共にあかされます

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著者プロフィール

和歌山県生まれ。本シリーズの第1作目で産経児童出版文化賞フジテレビ賞受賞。「ファンム・アレース」シリーズ(講談社)「大江戸妖怪かわら版」シリーズ(理論社)など、YA(ヤングアダルト)小説の作家。

「2023年 『妖怪アパートの幽雅な日常(26)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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