だいじょうぶ3組 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773423

感想・レビュー・書評

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  • 『五体不満足』の著者、乙武さんによるフィクション小説となります。

    実際に小学校の教師もやられていたとことで、
    その実体験に基づく教育への造詣の深さも感じられる、素敵な一冊でした。

     「結果的に一番になることが重要だとは思っていない。
      でも、一番になろうと努力することは大事なんじゃないかな。」

    子供のうちに挫折を知る必要があると、仰っています。
    あくまで教育は機会の均等であって結果の均等ではないと、、おおいに同感です。

    何かと問題が指摘される「ゆとり教育」の本質は、経験重視型であったとのことですが、
    結果論で見れば、その「結果の均等」のみに拘泥してたのではないでしょうか。

    結果に平等を求めたがゆえに、失敗が許されない、多様性を認めない、
    それが故に自身の考えを涵養できないような、そんな個性のない画一化された教育。

    ここまで来ると、もはや「教育」と言える内容でもないと思います。

    その失敗の原因がどこにあったのか、担い手である教師の質も含めて、
    きっちりとした分析がほしいところですが、、さて。

    これを推し進めていた日教組のヒトビトにとっては、責任のある専門職ではなく、
    ただの労働従事者でいる事ができて、楽園だったのでしょうけど、、閑話休題。

     「人間は挫折をくりかえすことで学んでいく」

    子供のうちに失敗を重ねて、自身の適正や興味を培っていく、
    教師はその自立するまでの伴走者であって、恣意的な導き手ではない、、と思います。

    なおこちらですが、小学校高学年であれば読めるように、ふりがなが多めです。
    来春映画にもなるとのことで、、これは是非見に行きたいです。

  • これほんまにノンフィクション?!

    と思わずにはいられない、実話。

    生徒と真っ向から熱く向かい合うことで
    乙武さんも生徒とともに成長していったんだろうなあ

    映画化もされたようなので観てみたいところ

  • 昨年末より、ひょんなことから乙武くんをツイッターでフォローするようになった。たぶん、大野更紗さんとの対談を読んで以来だと思う。個人的に大野さんの「困ってる人」を読んで感銘を受け、それ以来なんにもできないけど、気持ちだけは常に応援していて、その動向をやっぱりフォローしているのだが。

    乙武くんに話を戻すが、彼はまさに同世代で、その存在を知ったとき、
    正直ほんとに衝撃的だったのを覚えている。
    (「紀子は、今」の白井のり子さんの映画を観たときくらいの衝撃。
    いや、それ以上だったかも。)

    わたしだけじゃないと思う。
    いろんな意味ですごい人が現れたと思った。

    それでも、これがわたしの性悪なところだろうが、あまりに素晴らしすぎて逆に、当時は引いた。その言動だったり、行動だったり。
    だから、一応「五体不満足」も読んだはずだが、彼がどんな言葉であの本を結んでいるのかも、正直思い出せないでいる。それくらい丁寧に彼の著書も読まないでしまった。
    唯一覚えているのはなぜか、彼のお母さんが、なかなか会わせてくれないわが子にようやく会わせてもらったときに、その姿を見てすぐに言い放ったというひとこと「わぁ、かわいい」なんてすごいお母さんなんだと思った。これも衝撃だったが。その件しか覚えていないなんて・・・

    あれから程なくして、しばらくメディアで彼の姿を見ることがなかったが、最近またちょこちょこ姿を見るようになったのは、どうやら小説を書いたこと、それも自身が教師として3年勤めていたこと、さらにはそれが映画化になったからだということを知った。

    折りしもフォローをはじめたのと同じ頃だったと思う。
    若かりし頃に自分が抱いていた気持ちが変化したのは、乙武くんの毎日発信する「ことば」からだったり、そこから知ることができた活動だったり。特に彼が「保育所運営」に携わっていると知ってからは。自身も2児の父になっていたと知った以上に。

    あの頃どこかで、その同世代に、あまりに「聖職者」のような心の持ち主で、わたしのような人間にはまぶしすぎるくらいだと感じていたがは、当人はというと、あの頃と何も変わらず、しかももっと成長して経験と行動を積んでいることを知ったとき、諦めず前を向き進んできた人にしかできない道を、見たような気がした。自分もある程度挫折と成長を繰り返し、その中で今どうも人生の停滞期を抜け出せずにいるからこそ、ようやく彼のすごさを心から尊敬できるのかもしれない。

    そんな彼の小説の内容が、かつて形は違うけど「こども」と向き合う仕事をしていたわたしにとって、「教師」として子供たちと関わり、成長していくその物語を、映画化になるというのも後押しして、読んでみようと思ったのは、今の自分には意外だったが、これもタイミングなんだろうな。
    読んでよかったし、これまたよく泣けた。こんなに泣ける話だったとは。

    個人的に助手役の国分くんは、わたしもイメージぴったりだと思います。
    そのイメージでずっと読み進めてしまった。

    あとがきに書いてあることもわたしには印象的で、
    これはあくまで「小説」。事実は決して同じような結末にはならない、という乙武くんの学校での経験が、少なからずわかるだけに、せめて物語の中ではハッピーエンドにしてくれた彼の優しさが伝わってくるようだった。
    実際の教育現場は、そんなに甘くない。きれいごとだけではすまないことのほうが断然多い。でもそれは、ここに表現する必要はないものね。
    わたしもそれでいいと思う。

    「子供たちはあまりにも純粋で、白いものを黒だと教えたら、黒だと信じてしまいかねません。毎日ある種の怖さをもって、教壇に立っていた。だからこそ全身全霊でぶつかっていった。」というあとがきでの乙武くんのコメントが印象的なのと同時に、すごく共感できたし、ここでもやっぱり彼の人柄のよさを感じた。

    数少ない乙武先生に受け持ってもらった生徒さんが、どんな影響を受けて、どんな大人になったのか、その後も個人的には知りたくなる。

  • 1章に付き2回くらい泣いてる有様(爆)。
    違う意味で人前で読めない。

    生徒と一緒に成長していく先生の話。
    ざっくりいうと
    『普通とはなにか』
    『普通じゃないことの何がいけないのか』
    ということがテーマだったように思う。
    『世界にひとつだけの花』の解釈は横っ面張られたような衝撃だった。
    小学生でこういう先生に出逢えたら、幸せな大人になれる気がする。

    あとがきの乙武さんと国分さんの対談を読んだらちょっと切なくなった。
    このお話が絵空事じゃなくなることを切に願う。

  • みんなが笑顔になるクラスになる為にはどうしたらいいかみんなで話しあったのが一番心に残りました。
    このクラスはとても良いクラスだと思いました。
    かなりオススメします‼️

  • こちらも子どもが借りた本のまた借り。
    先生と生徒の話は、いつも感情が入ってしまうのでいつも温かい気持ちになりますが、これは特に。
    乙武さんの実体験をベースに書かれた小説だけれど、本当にすごい。いつも明るい乙武さんだけれど、先生になられてお子様達を成長させて、本当にすごい。

    ナンバーワンの話とオンリーワンの話、両方あり、また今日も元気もらえた本でした。

  • 乙武さんの教員時代を小説化したもの。
    ノンフィクションではないので、話がドラマチックになっている部分もあると思いますが、子供たちの純粋さに感動するシーンがいくつもありました。
    みんなが笑顔の3組、というテーマが深くて。自分や仲の良い人だけでなく、みんなが笑顔になるにはどうしたらよいか?を考えるクラス。
    大人の私にも響く言葉でした。

  • 横一列の管理職に、でしゃばったことをして叱られまくった経験が私にもありまくりなので、乙武さんの気持ちがめっちゃわかった笑

  • 子どもにも読みやすくなっていて、内容的にいつか子どもにも読んでほしいなと思ったので、売らずに手元に置くことに。

  • 読んでいてぐっとくるところたくさん。良いのだけど、さっくりというか、良いお話だけに文章力がもったいない感じが。でも内容はよかったし、映画もよかった。

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プロフィール

おとたけ・ひろただ
1976年、東京都生まれ。早稲田大学在学中に上梓した『五体不満足』(講談社)が多くの人々の共感を呼ぶ。卒業後はスポーツライターとして活躍。その後、東京都新宿区教育委員会非常勤職員、杉並区立杉並第四小学校教諭、東京都教育委員などを歴任する。また、教員時代の経験をもとに描いた初の小説『だいじょうぶ3組』(講談社)が映画化され、自身も出演した(2013年3月、東宝系で公開)。
おもな著書に、『65』(幻冬舎文庫、日野原重明氏との共著)、『だから、僕は学校へ行く!』(講談社文庫)、『オトことば。』(文藝春秋)、『だからこそできること』(主婦の友社、武田双雲氏との共著)、『自分を愛する力』(講談社現代新書)など。子ども向けの作品には、『オトタケ先生の3つの授業(講談社)などの児童書や、『かっくん どうしてボクだけしかくいの?』、『ちいさなさかなピピ』(ともに講談社)などの翻訳絵本がある。

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