獣の奏者 4完結編 (講談社文庫 う 59-4)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773454

作品紹介・あらすじ

闘蛇と王獣。秘められた多くの謎をみずからの手で解き明かす決心をしたエリンは、拒み続けてきた真王(ヨジエ)の命に従って王獣を増やし、一大部隊を築き上げる。王獣が天に舞い、闘蛇が地をおおい、<災い>が、ついにその正体を明かすとき、物語は大いなる結末を迎える。

上橋菜穂子さんの異世界ファンタジー「獣の奏者」完結編がついに文庫化!

感想・レビュー・書評

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  • 最後約50ページ程の描写は、『風の谷のナウシカ』で王蟲の暴走を食い止めるナウシカのようでした❗読み終わった後は、何だか高揚感がいっぱいの作品でした❗

    決してハッピーエンドとは言えないけれども、希望のある終り方でとても気に入っています♫

    読む前は『守り人』シリーズよりも面白いはずがないと、勝手に決めつけていましたが、4冊読んでみると、甲乙つけがたい作品でした❗(ストーリーは守り人シリーズよりも深いと思います。)至福の時を過ごせたこの作品に感謝です。また、樋口さんのカバーデザインがとても綺麗で、とても気に入っています❗

  • 人生を一つ、生き直したような、凄まじい読後感。

  • 読んでいて重く苦しい展開に、何度か手が止まってしまった…
    良い話だけれども、気持ちが引きずられてしまうので注意。
    王獣を操る方法を見つけてしまったエリンの葛藤は、アインシュタインなどの科学者の葛藤と同じものなんだろうな。
    国と人命と王獣と家族。
    全部を抱えるエリンの覚悟が悲しい。

  • いよいよ最終巻。
    王獣と闘蛇の秘密をほとんど解き明かしたエリン。
    過去の大きな災は王獣と闘蛇の接触により起きた可能性が高いことがわかりつつも、いよいよ戦争が始まってしまう。
    その接触がやはりとんでもない現象を起こしてしまい、それを止めるためにエリンは決死の行動を起こす。
    最後は感動でウルウルしました。
    上橋菜穂子さんの作品はリアルな設定の上に人間感情の機微が描かれ、夢中になって読める本当に面白い作品ですね。

  • 4.3
    色々深く考えさせられるような話でした。
    巻が進むにつれどんどん重い話になっていって、読んでで辛かった。

  • 闘蛇衆となった夫イアル。一方、エリンはロランの子供たちがなかなか成熟しないことに危機感を抱き、王獣捕りのオラムを訪ねる。

    人の手によりその形を歪められてしまった獣、闘蛇と王獣。そのことに心を痛めるエリンは、息子ジェシが自分のような獣ノ医師に憧れ、「王獣使い」になりたがっていることを知って・・・

    愛する者を守りたい、その気持ちが彼女を孤独な戦いに駆り立てる。秘められた多くの謎をみずからの手で解き明かす決心をしたエリンは、拒み続けてきた真王(ヨジエ)の命に従って王獣を増やし・・・

    ついにラーザ率いる闘蛇が攻め込んで来て、王獣軍を先導するエリンも最前線へ。

    神々の山脈からの客人により、「闘蛇が地を覆い王獣が天に舞う時、大災厄が起きた」とされる伝説の真相を知らされたジェシは母の身を案じて身重のアルに飛び乗り戦場へ赴くが、そこはすでに地獄と化していた・・・

    ラストは悲しい無惨なものでした。
    闘蛇も王獣も愚かで欲深い人間の犠牲になり、狂って惨禍はさらに大きくなる。
    その姿に原子力・核を重ねてしまうのは3.11以後にこの作品を読んでしまったからでしょう。

    出来ればもっと純粋に物語そのものを楽しめる子供のうちに読んでおきたかったなぁ。

  • 全体を通して最も印象的だったのは、エリンと王獣の関係について。
    生物単体としての力には圧倒的に差があるにもかかわらず、その力のバランスとは反対に人が王獣を管理している世界。
    自ら望んでいることでもあるのだが、大きな社会の流れの中で、王獣と接する機会の多いエリンの危険を伴う立場がよく描かれている。
    その中で、自分の意思を曲げずに尊重し、王獣への理解を進めようとするエリンの姿がとても純粋に綺麗に見える。
    人生をかけて王獣と向き合ったエリンだが、最後の最後まで人と王獣、エリンとリランの関係が型に収まらなかったところが歯痒くて、でもそれが小説の終わりとしてはとても良かった。

    費やした時間や想いが物事の結果を必ずしも成功に導くわけではないけれど、やれるだけのことはやったと自分で思えることってとても凄いことだと思うし、そう思えたならきっとその人は報われているんではないかなと思う。

    エリンの生き様がとてもかっこいい素敵な小説でした。


    合本版で読んだのは失敗でした。
    1つの本として読むにはあまりにも長かった。。
    読み終えて他の人の感想を見ていると、どうやら2までで1度完結している模様。
    さらっと読み返してみると確かに2までが抜群に面白かった。
    3.4.外伝も面白かったけれど、それまでとは一気に時間軸が変わるので別の物語として見たほうが自然かもしれません。

    • 松子さん
      はじめまして(^^)
      フォローありがとうございます。
      「費やした時間や想いが物事の結果を必ずしも…」のレビューがとても素敵ですね
      本棚も気に...
      はじめまして(^^)
      フォローありがとうございます。
      「費やした時間や想いが物事の結果を必ずしも…」のレビューがとても素敵ですね
      本棚も気になる作品が多くフォローしあえて嬉しいです♪
      どうぞ宜しくお願いします(^^)
      2022/10/12
  • 『獣の奏者 Ⅳ 完結編』読了。
    息する間も無く読み終わってしまった。何かで結末を知ってしまったからお願い死なないでってすごく願いながら読んだな。
    人は愚かだ。欲深い生き物で欲を満たすために残酷なことを平気でする。
    その一方で人は考える生き物で必死に希望の光を見つよけうとしていた。
    登場人物たちが愛おしく感じたな…みんな一生懸命でいいほうへいいほうへ考え知ろうとしていた。
    そして知ったことを後世へ伝えるためにいろんな手段を用いようしていた。
    諦めない、その姿勢。なんか、カッコいいな…
    どんな結末でも、生き抜いた主人公がカッコよかった。
    やっと、獣の奏者を全部読むことができて非常に満足…あとは外伝を読むだけ…
    すごく3巻4巻読むまでに時間がかかってしまったけど…シリーズものを読むにあんまり間をあけない方がいいなって思ったわ。忘れるから。

    2020.8.23 (1回目)

  • ちょっと、呆然としてる。
    涙が止まらなくて、止まらなくて。
    エリンが生き延びて、幸せにくらしてく道を探ったけれど、
    この結末しか、
    「それから、母は四日生きた」
    このジェシの言葉にしかたどりつけなかったと上橋先生は書かれてたけれど、そうなんだろうなあっと思う。

    エリンは生きたかっただろうけど。
    もっともっといろんなことを知りたかっただろうけど。
    泣いているエリンをリランが何度も何度も舐めるシーンが胸にしみた。

    狂乱、と章題にあったから、怖ろしいことになるんだろうとは思いつつ、
    ずっと読んでいたのだが、いざその情景が目の前に広がると
    怖ろしいというより哀しくて、涙が止まらなかった。
    野にあるように生きていれば起こるはずもなかった悲劇。
    ぐるぐると廻りつづける闘蛇の群れ。
    その渦は、エリンが逃れようとも逃れられなかったもろもろのことにも思える。
    全てを明らかにして、その先に未来を、というエリンの願いは、
    少なからず叶ったといえるのだろう。
    王獣は野に還り、起こったことは全て後世へと残される。
    違う言葉をもつ生き物と心を交わしあいたい、
    そんな少女の純粋な気持ちが行き着いた場所があの哀しみなのだとしても、
    それでもリランとエリンの間に芽生えたものをなければよかったとは思えない。

    悲劇は何度でも繰り返すのだろう。
    それなら人など滅んでしまえばいい。そう思ってしまう。
    でも、それでも、とエリンは言う。
    そうじゃない道を探すのも人なのだと。
    考えて、考えて、死に物狂いにいきるのだと。
    心をつかれる言葉がいくつもいくつもこの作品にはある。
    私はここまで懸命に生きれるだろうか、と思う。
    後になんにも残せなくてもいい、ただすっぱりあっさり
    なにもかも終わって欲しい。不意にそういう想いが湧いてくるのは。
    きっと私がここまで懸命に生きてないからなんだろう。

    あの結末しかあり得なかったとしても、
    そのことに異論はないけれど、
    それでもイアルとエリンに2人で幸せに老いていって欲しかった、と心から思う。


    なんだか言葉にできないものがいっぱい湧いてくるような気持ちだ。
    本当にすばらしい物語を産んでくれて、感謝!!

  • ついに完結。

    意外性や強く感動する場面は無かったが、エリンの物語を最後までかき切ってくれた作者の心意気に感謝!

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著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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