再会 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773478

作品紹介・あらすじ

小学校卒業の直前、悲しい記憶とともに拳銃をタイムカプセルに封じ込めた幼なじみ四人組。23年後、各々の道を歩んでいた彼らはある殺人事件をきっかけに再会する。わかっていることは一つだけ。四人の中に、拳銃を掘り出した人間がいる。繋がった過去と現在の事件の真相とは。第56回江戸川乱歩賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 第56回江戸川乱歩賞受賞作品
    面白かった

    ストーリとしては、
    幼馴染の4人(直人、圭介、淳一、万季子)の過去の事件と現在の事件の物語。

    直人の兄の店で万引きした万季子の息子。
    その処遇を巡り、万季子は直人の兄に恐喝されます。元夫の圭介に相談し、お金で解決しようとする万季子。さらに直人にも相談。しかし、直人の兄は取引場所で射殺体で発見されます。
    誰が、直人の兄を殺したのか?

    さらに、その拳銃は、23年前に殉職した圭介の父親が所持していた警察の拳銃。小学生だった4人は、その殉職した事件現場でその拳銃を持ち去り、タイムカプセルに封じ込めて、小学校に埋めていました。
    タイムカプセルから拳銃を掘り起こした人間は4人の中の誰なのか?

    4人がそれぞれ抱えている秘密
    明らかになる真相
    といった展開です。

    それぞれが怪しくて、読み進む手が止まりません。
    いろいろご都合主義的に展開していきますが、それはエンターテイメントして楽しみましょう。

    ドラマ化されたんですね。
    見てみたい

    お勧めです

  • 横関作品の 最近のものを読んでいたので

    そろそろ やはり デビュー作を 読まないといけないかな。

    満を持して 手に取ってみました。

    さすがに 読ませますね。

    最後に 主要登場人物が つながっている。

    横関ワールドの 片鱗が 見えました。

    乱歩賞の 書評が 載っていましたが

    みなさん 辛いですね。

    何か 一言 言いたいんでしょうね。

  • 第56回江戸川乱歩賞受賞作。
    不審な死をとげたスーパーんの店長をきっかけに
    小学校の同級生4人の運命が交錯する。

    犯人がどうのこうのというより4人の心理描写がとても
    わかりやすくハラハラさせられた。

    また、この人の本を読んでみたい。

    2020.3月読了


  • ータイムカプセルを開けたことがばれるのも、時間の問題だ。

    拳銃と事件の記憶をタイムカプセルに封じた幼なじみ4人組。23年後、ある殺人事件をきっかけに彼らは再会する。その事件の凶器は埋めたはずの拳銃だった。
    .
    秘密を共有してる仲間が引き寄せられるこの設定間違いなく面白いだろうなと読み始めた。話が進む事にそれぞれが知る真相が明かされていってなるほどな〜という展開。
    .

  • 解説や多くの感想にある通りややご都合主義な所も見られる。重要な証言がたまたまいっぺんに得られたり、アリバイが一人の証言で崩れたり、偶然の出会いがあったりとか。
    また、犯人がかつて総務課にいたことも伏せられており(見落としてただけだったらごめんなさい)ややアンフェアにも感じた。
    ただ何気なく読んだ文章に言われてみればという深い意味が隠されているところ等はミステリの醍醐味を味わえた感じ。

  • 学生時代の仲間たち。万季子、圭介、淳一、直人。仲の良かった四人も過去のある事件を境に疎遠となっていくが、店長殺しをきっかけに顔を合わせることになる。
    四人の視点で話は進む。
    ひとつのキーワードとして拳銃が登場するけど、これが、過去であり未来であり多くのひとの人生を狂わせることになる。警察官にとっては、ひとを守るための武器なのに、何だか皮肉な話ですね。
    年を取ると過去を美化したくなるけど、古い仲間って会えればやっぱり嬉しいと思う。

  • 過去と現在の事件。それがどう絡み合っていくのか考えながら読めて面白かった。
    登場人物の背景や生活がもっと深く描かれてたら、満足度はもっと高かったかも。
    2つの事件が絡み合っているから、そこまで期待すると膨大なページ数になりそうだけど…。

  • 小中学校の同級生4人が主人公
    殺人事件が起こるサスペンスでありながら、登場人物それぞれが抱えてきた苦悩を隠しつつも、互いが互いを思いやる友情や愛情で心が温まるという作品
    読み始めから止まらず2日で読了
    結末が二転三転し、とても興味深く、また同じ著者の他の作品を読んでみたいと思わせてくれた

  • 恐ろしいほどサクサク読んでしまいました。

    序盤、文章には表れていない登場人物の本音が、少しずつ少しずつ現れてきます。
    意外性もあり、人間関係の絡まり具合も絶妙で面白かったです。

    過去を隠したまま生きていくのは、苦しい。
    蓋をしたままでいたかった過去との再会。
    横関氏の別の本も読んでみたいと思いました。

  • 第56回江戸川乱歩賞受賞作。
    ドラマ化もされた。

    *****

    “冷静なリーダー、圭介。お坊ちゃんの直人。悪ガキの淳一。そしてお転婆の万季子。”
    幼なじみの4人はひとつの殺人事件を機に再会を果たす。
    そして、彼らは過去の事件とも再び向き合うことに…。

    *****

    面白い~んだけれど、全体的に都合が良い展開が多かったように思う。
    嫌いなタイプの小説ではない。
    でも、ちょいちょい気になる点が。
    いくつかの細かいエピソードは置き去りになっているし、ラストはそんなにうまく皆集合できるの?と。
    あらすじ、として本の紹介を読む感じでは地味ではありながら中身が濃い作品なのでは、と勝手に期待していたので、物足りないというかちょっとズルイ…と思う話の持っていき方がちらほら。
    タイムカプセル、再会といったキーワードや事件の発生などの章の見せ場など面白いポイントはいくつかあったので、もう少しつなぎが面白いと良かったな。

    過去の事件や傷を共有しての幼なじみたち、その姿は切ない。
    南良さんのキャラクタは好きでしたが、彼の謎が明かされる前に伏線が若干唐突に出てきたのでちょっと勿体なかった。

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著者プロフィール

1975年静岡県生まれ。武蔵大学人文学部卒。2010年『再会』で第56回江戸川乱歩賞を受賞。著書に『ルパンの娘』『ピエロがいる街』『沈黙のエール』『チェインギャングは忘れない』『スマイルメイカー』『グッバイ・ヒーロー』『炎上チャンピオン』『仮面の君に告ぐ』『いのちの人形』などがある。

「2023年 『ゴースト・ポリス・ストーリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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