桜庭一樹選 スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎007 (講談社文庫)
- 講談社 (2012年10月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062773683
作品紹介・あらすじ
読書家で知られる桜庭一樹氏が悩みに悩んで厳選した、七つのベスト・ミステリー。小説をより楽しむための最も贅沢な方法、それが「スペシャル・ブレンド」。シリーズ第七弾の今回は一九七六年、一九八六年、一九九六年から各年代を代表する短編が登場。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
『謎』というタイトルがぴったり。とても時代を感じます。
-
宮部みゆきさんの「人質カノン」が面白かった。
コンビニの人間関係がすごく良く出てるというか。つながりのない人のつながりがいい。 -
「グリーン車の子供」が読みたくて検索して借りた本
-
読了☆
-
人が死なない推理小説、いいと思った。昭和の推理小説、恰好良い。歌舞伎役者のとか、宅急便のとかが特に好きだ。こういう文章を好むようになった、ということで自分の変化に気づく。これも読書の楽しみのひとつ。(新幹線の食堂車がなくなったこと、今更気づいた。)好きな作家が編むアンソロジーは、やっぱり自分も好きだ。と、いうか、エッセイが好みの作家の編むアンソロジーがいいのかも。私は桜庭氏のエッセイとても好き。
-
桜庭一樹セレクトのミステリアンソロジー。
桜庭さんならではの独特の選択眼によって集められた、味わいのある短編ばかりでした。
どれもこの本が無ければ出会えないだろう作品ばかりで、すごく面白かったです。
特に良かったのは以下の3作品です。
「洋服タンスの奥の暗闇」小泉喜美子
ラストが読者にさまざまな想像を促す内容になっており、心に残りました。
「鳥を見た人」赤江瀑
どこか心に引っかかりを残す話で、すごく好きです。
謎の背景にある人間関係を丁寧に明らかにしていくことで見えてくる悲しい真実に、心を揺さぶられます。
「人質カノン」宮部みゆき
10年以上前に読んだことがあったのにすっかり内容を忘れていましたが、やっぱり宮部さんは凄いです。
時代の風景を鮮やかに切り取っているし、登場人物への目配りも細やかです。
どれを読んでも全て一定の高水準なので、安心して読めますね~。 -
好きな作家さんが好きだったり傾倒した語り手の物語を、自分がすきだとは限らないというのがいままでこういうシリーズをよんで思ってきたことなのですが、今回は桜庭一樹さんがどんなセレクトをするのがが純粋に楽しみで読んでみました。なるほーどー。
どぎついものはそんなになくって、精緻で書き込まれて、女性が読んで好かれると思われるストーリーたちでした。ただ恋愛と謎がからむとかなりぴりぴりと心にくるものもひとつふたつ…女性らしいですがシビアです。
文体に非常に気を配る桜庭一樹さんらしいきれいな文が多いとも思いました。
グリーン車の子供ははじめて読みましたがとってもかわいらしくて好きでした。
ところで、東野さんの序文だけがやる気にかけていて可笑しくってあんまり…いらないよねえ…って思います。 -
移動にもってこいのミステリー短編集。それぞれ面白いとおもうけど、そこまで粒ぞろいでもない。