ミッドナイト・ラン! (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773713

作品紹介・あらすじ

みんな死んでるはずだった!練炭集団自殺を実行寸前の男女五人組。突然でくわした、ヤクザに追われる少女を助けるが、誘拐を疑われ警察に指名手配されてしまう。追っ手のヤクザから無数の弾丸の雨あられ、パトカーからは包囲されても、奴らはとことん走り続ける。痛快無比なジェットコースターノベル。

感想・レビュー・書評

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  • エキナカ書店大賞第1位、しかも『南アルプス山岳救助隊』シリーズの作者なら、きっと面白いだろうとの期待にそぐわぬ面白さ。
    ネット心中で集まった男女5人組が、少女を助けたばっかりに、やくざに追われ警察には指名手配となる。
    生きることに意義を見出した彼らは、逃げるのではなく自ら冤罪を晴らすべく、ただただ走り続ける。
    裏にあるのが、強大な政治権力が絡んだ陰謀かと思いきや、破廉恥な行為をめぐる隠蔽工作だったとは・・・
    ちょっと、思惑が外れた気がしないでもない。
    だが、疾走感あふれ、彼らの奇想天外な活躍に拍手を送りたくなる、楽しさ満載のノンストップアクション小説の傑作。

  • 楽しんだ♪

  • この物語の主人公たちは死の寸前まで行って引き返してきた、いわば自分が死ぬリハーサルをしてしまったような人たちだ。
    否応なく事件に巻き込まれてからの彼らは活き活きとしている。
    何かと文句を言ったり、不平不満は言うけれど、結局は見知らぬ少女を助けるためにまっしぐらに進んでいく。
    まるで映画のような・・・という表現が出てくるけれど、まさに映画並みのカーチェイスを繰り広げ、銃弾が飛び交う中を走り抜ける。
    とにかく「バンディッツ」のメンバーがカッコいい。
    余命があろうとなかろうと、アル中だろうとなかろうと、そんなことは関係ない。
    引きこもりだって、立場を利用した悪事を働いていたって、必死に戦っている姿は文句なくカッコいい。
    読んでいて痛快な気持ちになってくる。
    頑張れと「バンディッツ」を応援したくなってくる。
    何故か悪役のはずのヤクザさえ「もっとやっちゃえ」と最後には言いたくなる。
    終わり方もいい。
    後味の悪さを残さない物語は、やっぱり気持ちがいい。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    みんな死んでるはずだった!練炭集団自殺を実行寸前の男女五人組。突然でくわした、ヤクザに追われる少女を助けるが、誘拐を疑われ警察に指名手配されてしまう。追っ手のヤクザから無数の弾丸の雨あられ、パトカーからは包囲されても、奴らはとことん走り続ける。痛快無比なジェットコースターノベル。

    まさにジェットコースターって感じで、映画化狙ったんじゃないの?というくらいこれでもかこれでもかと出てくるド派手なシーン。銃乱射、カーチェイス、人間模様、人生再生。飽きることなく読ませていただきました。
    現実感に乏しいという向きはあるかもしれませんが、このような本にそれを求めるのは野暮というものでありましょう。

  • 少女に助けを求められて、集団自殺し損ねた自殺志願者たち。
    赤の他人同士だった男女五人が、警察に追われヤクザに銃撃され、逃げているうちに世間から注目を浴びる…。

    一気読み!面白かったです!

  • 必然性はまったくなし、偶然に偶然をつみかさね都合よくはなしが進む、小説なのだけら当然と言えなくもない。ただ、それをやり過ぎると白けてしまう、勢いがあるように見せているだけで、エロもグロ(鉄バットで頭を割る話しはありるが、中途半端)もなにもない、唯一、マシンガンをぶっ放すところに勢いを感じてくださいってとこ?車が空を飛ぶに至るつなぎが乏しすぎる。

  • タイトル通りのノンストップ・ストーリー。自殺志願者の5人だけでなく、途中で出てくる脇キャラも個性的で面白い。ちょっと昔の東映みたいなカーアクションもあったりで、そういった懐かしい雰囲気も感じられる。
    リアリティはこの際置いておいて、ひたすらエンタメ小説として楽しむべし。著者の山岳ハードボイルドもいいけれど、こういう肩肘張らず、軽い気持ちで読める本もいいと思う。

  • カーチェイス。

  • 2021.12.26
    勢いが凄くてポジティブ、ネガティブが良いぐらいの塩梅でよかった!

  • 自殺サイトで集まった男女五人組。練炭集団自殺の実行寸前に、ヤクザに追われる少女を助けたことから、破れかぶれの疾走劇が始まるジェットコースターノベル。
    キャラクター設定が凄い。アルコール依存症、鬱病、引きこもり、借金、不治の病と負の要素たっぷりの面々が、少女を救うことという一つの目的だけのために、生きることへの執着心を取り戻していく。汚職刑事やヤクザたちも含めてステレオタイプなのが気になるが、ハリウッドアクション映画並みのスッキリ感を得ることができる。

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著者プロフィール

1960年山口県生まれ。明治学院大学卒業。雑誌記者を経て、87年に小説家デビュー。2008年『約束の地』で、第27回日本冒険小説協会大賞、第12回大藪春彦賞をダブル受賞。2013年刊行には『ミッドナイト・ラン!』で第2回エキナカ大賞を受賞。山岳救助犬の活躍を描く「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズの他、『狼は瞑らない』『光の山脈』『酔いどれ犬』『還らざる聖地』、エッセイ『北岳山小屋物語』『田舎暮らし毒本』などの著作がある。有害鳥獣対策犬ハンドラー資格取得。山梨県自然監視員。

「2022年 『南アルプス山岳救助隊K-9 それぞれの山』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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